北総の空の下で 暴かれた正体 シールズの反動性

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週刊『三里塚』02頁(0928号02面06)(2015/09/28)


北総の空の下で
 暴かれた正体 シールズの反動性


 雨と日照不足に泣かされた9月上旬、隣の茨城県では堤防が決壊して大災害となりました。人や家屋はもちろんですが、収穫間近の稲穂が泥水に浸かった映像に心が痛みます。 「決壊」が飛び交った現場がもう一つ、国会前です。人、人、人のうねりで警備規制が破産した瞬間です。これこそ99%の力です。
 マスコミは、60年安保闘争との違いとして「労組や全学連に組織されていない一般市民」の決起を強調し、その象徴としてシールズを祭り上げています。組合旗はダサいと言い、警察とのもみ合いに制動をかける一方で、「野党は頑張れ」コールで、来年の参院選を次の焦点にしようとしているシールズ、すり寄る野党議員……
 ちょっと待って! 改憲派まで含む野党連合に、未来を託すことなんかできるの?! 法案成立後は、災害支援や戦争地域のインフラ復旧にあたっていた自衛隊が兵士として戦地に動員されます。大学では経済支援と引き換えの自衛隊勧誘が始まっています。自治体、病院、交通機関などあらゆる職場で後方支援が強制されます。現場での戦争拒否の闘いにとって、労組や学生自治会があるかないかは決定的です。街頭インタビューの中で「デモとストライキがフランスの伝統。日本も始まった」と言う日本在住のフランス人のコメントが印象に残りました。三里塚闘争50年、反戦の砦として、農民の誇りを込めた同盟旗を高く掲げる時です。歴史を刻んだ旗はかっこいい!
北里一枝
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