7・3集会(すみだ産業会館)〜参院選勝利へ 農地を守り、沖縄・福島とむすび 三里塚闘争の新たな発展を ――三里塚反対同盟からの訴え

週刊『三里塚』02頁(0946号01面01)(2016/06/27)


7・3集会(すみだ産業会館)〜参院選勝利へ
 農地を守り、沖縄・福島とむすび
 三里塚闘争の新たな発展を
 ――三里塚反対同盟からの訴え


 腐敗とおごりの反動都知事・舛添要一が労働者人民の怒りによって打倒された。この怒りは舛添を擁立してきた自民党・公明党と安倍政権への怒りそのものだ。6・19の140万沖縄県民の決起と一体だ。7月参院選で鈴木たつお弁護士の当選を実現し、安倍政権を打倒しよう。安倍政権と人民が対決する最先端・三里塚50周年の7・3東京集会が間近に迫った。この集会は、50年の地平を確認すると共に、市東孝雄さんの農地を守り、第3滑走路攻撃を打ち砕く闘いだ。反対同盟の各氏から7・3集会への参加を呼び掛けるアピールをいただいた。

NAAと国に怒り心頭
 敷地内・天神峰 市東孝雄さん

 三里塚闘争が、国家権力を向こうに回して50年間もよく闘って来たなと思う。最初は考えられなかった。先輩たちの苦闘に頭が下がる。だからこそ7・3東京集会に大勢の人が集まってほしい。
 福島・沖縄との連帯を掲げた。元米兵による女性暴行・殺害事件がまた起きた。本当に沖縄の人は怒っている。毎年、沖縄に出かけているけど、三里塚と沖縄は本当に同じ問題だ。だから自分の闘いは自分のものだけではない。国家、国策によって苦しめられている人のためにも三里塚は負けられない。
 それにしても許せないのが第3誘導路裁判でのNAAと国交省側の主張だよ。私に対して、裁判を起こす資格・権利(原告適格)がないと決めつけてきた。「怒り心頭」とはこのことだよ。そもそもうちは、じいさんの代から約100年、代々農業をやってきた農家だよ。そこへ国が後になって持ってきたのが成田空港計画だ。
 私は親父がなくなったんで、1999年1月に、農業を継ぐために家に戻ってくることを決めた。だけどその時はB滑走路は計画すらなかった。それができたのは3年も後の2002年。何が「うるさいと分かってて戻ってきた」だよ。第3誘導路は2013年供用開始だ。
 農地法裁判で最高裁に上告して8月で1年になる。そろそろ判決に向けた動きが出てきてもおかしくない時期。最高裁署名をがんばり第3回目の提出行動を実現し、圧力をかけたい。
 今の成田空港に未来はないよ。発着回数だって伸びてない。LCCだと騒いでいるけど、利益は上がらない。だから、航空以外でもうけることに必死になっている。4年前に「駅ナカ」を推進したJR東の元副社長・夏目誠を社長にしたのもそのため。空港としては本末転倒だよね。
 第3滑走路計画も声高に宣伝しているけど、連中がマスコミを使ってあおるほど簡単じゃない。国交省が様子見だ。その分だけ地元が焦って、最初は成田の商工会、今では石毛博道ら利権にたかろうという芝山の連中がうごめいている。その裏には黒野匡彦NAA元社長がいる。周辺地域の人たちと連携して闘えば第3滑走路は阻止できる。 7・3東京集会をきっかけに闘いの幅を広げ、私の農地を守る闘い、第3滑走路を阻止する闘いの踏み台にしたい。大勢の参加をお願いします。
 

三里塚は勝利まで闘う
 事務局長 北原鉱治さん

 三里塚闘争は7月4日で満50年を迎えます。思えば長いようであっと言う間の50年でした。佐藤栄作政権にはじまる歴代内閣が総がかりで三里塚闘争破壊に訴えてきましたが、三里塚は健在です。7月3日に東京集会を行います。多くの方のご参集をお願いします。
 国際空港建設という国策を未だに完成させていないこの闘いの意義を誇っていいのではないでしょうか。動労千葉をはじめとした労働者との連帯、さらに農民、学生、広範な市民が一体となった闘いは、国家に対抗し国家を追いつめることができるのです。50年は通過点です。三里塚は勝利まで闘いぬきます。今後もご支援よろしくお願いします。

世の中をひっくり返す
 敷地内・東峰 萩原富夫さん

 7・3東京集会は、三里塚闘争のすそ野をいっそう広げる趣旨で、テーマも「農地を守り、沖縄・福島とむすぶ集会」とした。反戦・反基地の柱である沖縄。今まさに女性暴行殺害事件をめぐって全島が怒りで沸騰している。三里塚の闘いはこの沖縄と一体だということを鮮明にしたい。さらに福島で放射能被害に苦しむ人々ととことん連帯したい。そ内容の濃い集会にしたい。
 そういう意味で東京での開催を決めた。東京、関東はもちろん全国から参加をお願いします。特に東京にいる若い人たちが少しでも、興味をもって立ち寄ってくれ、映画や写真を見てくれるような雰囲気も作り、三里塚闘争を知ってもらいたい。
 50年間、国策を阻んできた三里塚の闘いはあらためてすごいと思う。マスコミの注目も集まっている。新聞、テレビなど取材が続いている。これをいいきっかけにしたい。この力で三里塚闘争の力を倍増させ、市東さんの農地を守る決戦に勝利していきたい。
 このようにして三里塚闘争が強くなれば、農民運動の力にもなるし、反TPPの闘いにもつながる。安倍政権の改憲と戦争の政治に対する大きな反撃にもなると思う。
 ちょうど参院選のまっただ中での集会になる。労農学市民が政治的に活性化している中での集会なのでタイミングとしてもいいと思う。
 激動期の中で考える場合、三里塚のように、実力で、絶対反対で闘う以外に勝利の道はないことも示して行きたい。さらに、空港の24時間化、第3滑走路建設という大きな攻撃がある中で、国策である空港建設に反対するとはどういうことなのか、その意味を深めながら闘っていきたい。
 一言で言って、今の体制側の資本の論理に対する真っ向からの「カウンター」としてあること、資本主義体制に対する闘いであることを意義づけていきたい。農業を破壊して資本の利益のみを追求するあり方。多数の労働者を非正規に落とし込め、利潤をむさぼる資本主義の強欲に、断固として抵抗する闘いなんだと。これこそ反対同盟員一人ひとりの気持でもあると思う。そこまで言い切ることで、さまざまな人と議論する土俵ができる。空港による雇用が絶対の価値観であるかのように押しつけてくる国交省、NAAに対して「世の中をひっくり返す闘いなんだ」と真っ向から反論していきたい。大結集よろしくお願いします。

------------------------------------------------------------
三里塚闘争50周年
7・3東京集会
 写真展~三里塚闘争映画~集会
 7月3日(日)午前10時~午後4時
 ●すみだ産業会館

このエントリーをはてなブックマークに追加