7・3集会が630人で大成功 勝利への道「不屈・非妥協の50年」 〝三里塚に大義あり〟 市東さんの農地死守を決意

週刊『三里塚』02頁(0947号01面01)(2016/07/11)


7・3集会が630人で大成功
 勝利への道「不屈・非妥協の50年」
 〝三里塚に大義あり〟
 市東さんの農地死守を決意

(写真 〝農地を守り、沖縄・福島とむすぶ〟会場のすみだ産業会館ホールを埋めた630人の参加者【7月3日】)

(写真 集会前に上映されたドキュメンタリー映画「三里塚の夏」)


 「戦争と改憲の安倍政権を倒そう」「新しい労働者の政党を」と訴える鈴木たつお候補(反対同盟推薦)を推し立てた参院選決戦と一体で、7月3日、「三里塚闘争50周年 東京集会」が東京・錦糸町のすみだ産業会館で開かれ、630人の労農学市民が参加し「三里塚の50年」を胸に刻み、市東孝雄さんの農地を守る闘い、第3滑走路建設を絶対に許さない決意を打ち固めた。

田中委員長が鈴木候補支持訴え

 三里塚闘争50周年イベント〜東京集会は多くの人の参加と多彩な企画で大成功した。
 午前10時からまず、1967〜68年の初期三里塚闘争を感動的に描いたドキュメンタリー映画「三里塚の夏」が上映された。早朝の時間にもかかわらず、会場は8割を超す参加者で埋まった。
 その後、11時40分からはこの集会のために制作されたDVD「三里塚闘争 不屈の50年」が上映された。本来50分あるものを20分の短縮バージョンにしたものだが、三里塚闘争の持つ戦闘性、人民的広がり、大地性を生き生きと描いている。故萩原進事務局次長はじめ、闘い半ばで亡くなった同盟員のありし日も紹介、参加者に深い感動を与えた。
 休憩の後、12時40分より前半、萩原富夫さんの司会で集会を開始。主催者あいさつとして市東孝雄さんが北原鉱治事務局長のメッセージを代読した。市東さんは「ここに参加できない北原さんの顔を浮かべて聞いてほしい」と読み上げた(別掲)。12時50分から趙博さんのミニライブ。(以下の主な発言の要旨を別掲。韓国民主労総からのメッセージを2面に掲載)
 1時より、二人のゲストスピーカーから「三里塚の50年」を語ってもらった。共同通信記者として1996年〜99年まで成田に赴任していた新崎盛吾さん(新聞労連委員長)は「沖縄出身です」とした上で「一記者として発言する。三里塚に関わったことが記者としての転機になり、労組の委員長としての自分がある」「50年の歴史に敬意を表する」と語った。
 「市民バイオテクノロジー情報室代表」の天笠啓祐さんは「三里塚の50年は、空港完成を阻止することによって、世界資本によるグローバリズム=農業・食の破壊に対する抵抗闘争だった」と「50年」の意義を語った。
 ここから「三里塚・市東さんのたたかい」の部に移った。まず市東さん本人が「会場いっぱいの皆さんの顔を見てうれしい」と笑顔を浮かべ「私は農業が好きです」と述べ、「農地は命だ」「耕す者に権利あり」「一日も長く農業を続ける」との強い決意の表明で会場に感銘を与えた。
 顧問弁護団の葉山岳夫事務局長は最高裁決戦の緊迫性を訴え「人民の闘いなくして公正な判決が出たためしはない」「5万人署名と9月7日の提出行動は重大だ」と奮起を促した。
 市東さんの農地取り上げに反対する会に続いて、動労千葉の田中康宏委員長が登壇した。「三里塚と動労千葉は中野洋前委員長が千葉県の反戦青年委を結成して以来50年の付き合い」「1977年からのジェット燃料貨車輸送阻止闘争は動労千葉が闘う組合に脱皮していく過程。だから国鉄分割・民営化に対して闘えた」と提起するとともに、参院選に立候補している鈴木たつおさんへの支持を訴えた。
 全日建関西地区生コン支部の西山直洋執行委員は「国家権力相手に50年も闘える。これは完全勝利するしかない」と三里塚闘争とのさらなる連帯を表明した。
 全国農民会議の小川浩共同代表は「労働者が農民を獲得できるかどうかが問われている。三里塚闘争に正義がある」と語気を強め、同じ、共同代表の鈴木光一郎さんは「福島の決意を三里塚が支えてくれた。これからもともに闘う」ときっぱり。
 ここで宮本麻子さんがカンパアピール。司会を木内敦子さんに交代した。「沖縄・辺野古の海から」の部で、現地からの闘争報告がなされた。
 「福島・反原発運動から」の部では、ふくしま共同診療所の杉井吉彦医師が小児甲状腺がんの急増に警鐘を鳴らし、安倍政権の帰還=被曝強制政策を弾劾した。
 佐藤幸子さんは、「被災は目に見えない戦場だが、私には赤い炎が見える」と、福島の現実を弾劾し、「これからも福島とともに闘ってください」と訴えた。
 最後に萩原富夫さんが登壇して、「50周年アピールを読み上げ、「闘うぞ!」のコールに会場全体が唱和してしめくくった。

ブース、写真展も

 すみだ産業会館では集会と並行して、福島菊次郎写真展が行われた。先日逝去された福島さんの写真に多くの人が感銘を受けるとともに、第3滑走路をめぐる現在の状況を解説するパネルも展示された。
 また、DVD「三里塚闘争 不屈の50年」の完全版や反対同盟のTシャツや野菜、各種の出版物を売る多彩な16ものブースも設置され、参加者の好評を博した。

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