小泉成田市長が記者会見 深夜便延長を言明

週刊『三里塚』02頁(0951号02面05)(2016/09/12)


小泉成田市長が記者会見
 深夜便延長を言明


 8月31日、小泉一成・成田市長は記者会見で深夜の飛行制限の再緩和について言及し、「成田が生き抜いていくためにも議論する必要がある」と表明した。同市長は昨年11月の記者会見では「2013年3月末に制限緩和をしたばかり。新たな深夜便の延長を議論するのは時期尚早」と語って、同政策を否定していた。その前言を翻して、空港周辺地域をさらなる騒音地獄にすることを明らかにしたのだ。住民の怒りは頂点に達している。小泉市長がここへ来てなぜこのような発言を行ったのか。中国、韓国とのアジアのハブ空港競争で敗勢にある上、羽田とのシェア争いにも敗れているという背景がある。だが、その危機を騒音下住民の犠牲の上に乗り切ろうという発想自体が間違いだ。
 これまで日本で環境騒音は、心理的問題としてのみ位置づけられてきたが、重大な誤りであることが、反対同盟による裁判闘争などで明らかにされている。特に夜間騒音は有害化学物質と同様の公害病を引き起こす原因となるのだ。
 都心から70㌔も離れた内陸の成田に空港を計画したことが誤りであり、国家暴力でむりやり開港したことが、内陸空港=欠陥空港の制約を自ら招いた。それを棚にあげて、さらなる被害を強制するなど言語道断だ。
 小泉発言は、第3滑走路、Bランの1000㍍延長など、「空港機能強化」攻撃の停滞に対する焦りと一体だ。4回目の「4者協議」は8月末〜9月初めとされていたのが、未だに開かれる様子もない。今こそ騒音下住民と連帯し、深夜便延長粉砕・第3滑走路阻止へ進もう。
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