全学連三里塚現地行動隊日誌 耕作権裁判傍聴 傍聴席が裁判長裁く 進歩する一斉行動 全学連三里塚現地行動隊 首都圏大学・K

週刊『三里塚』02頁(0954号02面02)(2016/10/24)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 耕作権裁判傍聴 傍聴席が裁判長裁く
 進歩する一斉行動
 全学連三里塚現地行動隊
 首都圏大学・K

(写真 耕作権裁判の報告会【10月17日】)

 10月に入り、産直野菜の中にはサツマイモが加わり市東さんの畑では里芋掘りが始まっています。ここ三里塚もよりいっそう秋らしくなりました。ほうれん草の種まきなどを行いながら実感しています。
 そんな三里塚で10・9集会がかちとられました。私自身、雨の中の集会は初めてでしたが全国各地から多くの人が集まってくれました。集まった人の数は安倍政権に対する怒りの数だと思っています。最近ニュースを見れば過労死自殺などが多い気がします。労働者が会社の利益のために奴隷のように物のようにこき使われた結果ではないでしょうか。
 安倍政権は働き方改革とか一億総活躍社会などをアピールしていますが、聞こえは良いけど実際には非正規労働で食べていくことができない、生きていけない労働者が増えています。この社会の主人公は労働者です。安倍ではないはずです。また、京都大学でも10・3集会がかちとられるなど闘いが続いています。「戦争は大学から始まる」と言います。今回の4学生処分は私も許せません! 戦争のためなら、学生を権力に売り渡して良いのでしょうか?学問や学生を戦争の道具にすることは絶対に、いつの時代も許してはいけないと思います。
 もうひとつ、許せない事があります。10・17の耕作権裁判闘争です。市東さんを不法耕作者と決めつけているNAAが許せません。弁護団の質問に、まともに答えられないどころか裁判長の内田が味方しているのです。裁判所というのは公平に裁く場所のはずです。学校の教科書とはほど遠い現実で怒りを覚えます。きっと、午前中に行った反対同盟を先頭とする怒りのデモに恐怖したのかもしれません。
 この裁判に正義はないのかと思いきや、今回の傍聴闘争は裁判長が裁くのではなく、こちら側の傍聴席の人たちが裁くというもので驚きました。傍聴席からは「ふざけるのもいい加減にしろ!」「裁判長はNAA側に癒着してるじゃないか!」「もっとまともに答えろ!」など怒りの声が飛び交いました。みんなの怒りでNAA側は追いつめられたみたいで、下をうつむいている人もいました。
 この傍聴闘争で、たった一度きりの大切な人生をこの代理人のように卑屈に送りたくないと思っています。団結することが私の生きる道ですし私たち労働者や学生、農民の最高の武器なんだと実感しています。
 最近、進歩しているなと感じるのは一斉行動です。こちらに来てから一年間、欠かさずに行っているからか、徐々に知り合いが増え始めています。時には訪問先の玄関や庭で空港のことで討論や、感想を言い合うこともできています。不在の家には「反対同盟ニュース」をポスティングしていますが、会える人には直接手渡しで行っています。中には、「市東さんの農地は絶対に渡してはダメよ。頑張って守り続けて!」と言ってくれる人や芝山町長・相川勝重に怒る人もいます。これからも市東さんとともに畑を守り戦争を止めようとおもいます。

『農地収奪を阻む』

 私が行っているのは援農だけではありません。三里塚50周年ということで勉強にも力を入れ始めています。特に『前進』を積極的に読み合わせをしています。朝日新聞とか色々な新聞がありますが、数あるなかでも『前進』にまさる新聞はありません。私は『前進』が好きです。
 時間があれば萩原進さんの『農地収奪を阻む』を読んでいます。
 この本は普通の本とは違って、語り口調でとても読みやすいです。まず最初に「十余三」などの地名の由来から始まり、次に進さんの少年時代や生い立ちなどの自己紹介が書かれているので三里塚のことについて、あまり知らなかった私にも分かりやすく書かれてました。
 萩原進さんに会うことができないのは残念ですが、この本を読み進めていこうと考えてます。
 最後に、どの国も敵は一つです。韓国の民主労総はパククネを打倒するために闘っています。国際連帯で団結し、安倍打倒のために11・6集会を呼びかけます。
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