12・4現地闘争が大高揚 市東さんの農地死守へみなぎる闘志 強制執行阻止決戦に突入 労農学連帯で勝利切り開こう

週刊『三里塚』02頁(0957号01面01)(2016/12/12)


12・4現地闘争が大高揚
 市東さんの農地死守へみなぎる闘志
 強制執行阻止決戦に突入
 労農学連帯で勝利切り開こう

(写真 「体を張って市東さんの農地を守る」と決意してデモ行進する250人の労農学市民【12月4日 成田市天神峰】)

(写真 デモ隊は強制執行の対象になっている南台の畑の中心部まで進んだ【12月4日】)


 民主労総を中心とする、革命にむけた韓国民衆ゼネストの闘いは11月30日、新たな段階を切りり開いた。日本では同日、全国で連帯行動が取り組まれた。こうした国際連帯のうねりに力を得て、12月4日、三里塚における「市東孝雄さんの農地を守ろう 三里塚現地闘争」に250人が結集した。市東さんの農地を強奪する最高裁決定を弾劾するとともに、実力で市東さんの農地を守り抜く決意を固めて、戦闘的デモを貫徹した。この翌日千葉地裁で、市東さんに対する強制執行差し止めの提訴(請求異議の訴え)について、民事第5部との協議が行われ、弁論を3月2日に開始することが決まり、仮処分(強制執行停止決定申立)でも審尋を開くことが決定された。NAAによる強制執行攻撃への大きな反撃だ。12・4闘争の成功から強制執行阻止の決戦態勢を強めよう。労農連帯・国際連帯の力で勝利しよう。安倍とパククネを共に倒そう。

安倍とパククネ共に倒せ

 12月4日、「最高裁上告棄却決定弾劾・市東さんの農地を守ろう」と、反対同盟の呼びかけに応え、250人が結集してデモを行った。デモ後には、強制執行の対象となる市東さんの庭で芋煮会を行い、農地死守決戦への決意を新たにした。  参加者は開始の1時間以上前から市東さん宅に集まり始め、決戦の地を確認するように畑ややぐらなどを見て回った。
 午後1時半、デモ参加者は市東さん宅南の開拓組合道路に移動、太郎良陽一さんの司会で、デモ前の打ち合わせが始まった。初めにあいさつに立った市東さんは、最高裁署名の協力への感謝を述べた後、「強制執行が来るならば、体を張って闘う。一日でも長く農業をやっていけるようにこれからも闘っていく」と鮮明な決意を語った。続いて顧問弁護団の葉山岳夫事務局長が、11月30日に千葉地裁に請求異議の訴えと強制執行停止の申し立てを行ったことを報告、1971年の第二次強制代執行時の激しい闘いを振り返り、「事態の重みはこの時と同じだ。実力闘争をたたきつけよう」「弾圧の際には完黙・非転向で闘おう」と熱烈に呼びかけた。
 動労千葉の繁沢敬一副委員長は、「動労千葉も幾多の裁判で最高裁の反動判決を受けてきた。だが、それで闘いが終わったわけではない」と語り、11月の訪韓闘争の報告を行い、労働者・農民・学生をはじめ全社会が立ち上がっていく闘いを日本でも作る決意を表明した。全国農民会議の小川浩共同代表は、「市東さんへの攻撃は第3滑走路、24時間空港化と一体だ。50年の闘いの真価を発揮して周辺住民と結合していこう」と訴えた。さらに、韓国での農民の決起に触れ、「政府は農民の決起を恐れている。世界を変える闘いが三里塚にある」と勝利への展望を語った。最後に萩原富夫さんが「今日はデモ、そして芋煮会も通して天神峰の地になじんでほしい。怒りを共有して闘おう」と提起。参加者はデモに出発した。
 「市東さんの農地を守り抜くぞ」「体を張って闘うぞ」。婦人行動隊・宮本麻子さんの宣伝カーでのデモコールが響く中、開拓組合道路を抜けると、正面の天神峰の畑には「強制収用実力阻止」という文字が大書された看板が見える。最高裁決定を受けて新たに書き換えたものだ。デモ隊はそれを確認しながら西へ曲がり、市東さんの南台の畑までデモを行った。南台の畑では、参加者は取り上げ対象になっている農地の現在の状況を確認しながら、畑の土を一歩一歩踏みしめた。さらにデモ隊は開拓組合道路まで戻り、そのまま市東さん宅庭に移動し、芋煮会が始まった。

芋煮会で英気養う

 市東さんらが準備した芋煮をはじめ、三里塚野菜がふんだんに使われた料理が参加者にふるまわれた。全国からの参加者は、鍋を囲みながら反対同盟と交流を深めた。料理が行き渡ったところで、婦人行動隊・木内敦子さんの司会で参加者それぞれの言葉での強制執行阻止への決意表明が行われた。
 婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表は「100年前のロシア革命の時のように女性が実力で闘う」と語り、動労水戸の国分勝之副委員長は12月10日の常磐線浜吉田―相馬間の開通を弾劾。3・11反原発福島行動の椎名千恵子さんは「市東さんの農地を守る闘いを見て、福島でも命を守る闘いを進めていかなければならないと思った。被曝と帰還の強制反対署名を武器に闘う」と呼びかけ、全国水平同盟の狩野正幸さんは「三里塚50年の闘いに学びながら、農地に何かあれば、駆けつける」と連帯を表明した。全国農民会議から日本原の内藤大一さんは「農民会議は三里塚の精神を柱に結成された。労農同盟こそが社会を根底的に変える」と強調、全学連の斎藤郁真委員長は「民主労総が三里塚闘争と連帯していることが、韓国で戦争反対の闘いが爆発する背景にある。この場で、この瞬間『始まる前に戦争を止める』闘いをやっている」「今が踏ん張り時だ。全国の大学で戦争反対のストライキを蘇らせる」と決意を語った。
 まとめを行った萩原富夫さんは「韓国の闘いに学んでどうやったら闘いを広げられるか考えよう」と提起、1月9日の反対同盟の旗開きへの結集を呼びかけた。伊藤信晴さんの団結ガンバローで行動を締めくくった。

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