一斉行動 芝山・多古へ集中的に訴え 生活感に合致 カラーリーフが好評

週刊『三里塚』02頁(0958号02面02)(2017/01/01)


一斉行動
 芝山・多古へ集中的に訴え
 生活感に合致 カラーリーフが好評

(写真 一斉行動に出発する前の打ち合わせ【12月10日】)

 12月10日、反対同盟と支援連は第44回の成田空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。10月25日に市東さんの農地法裁判で最高裁が上告棄却決定を出し、農地への強制執行攻撃を強める中での緊迫した行動となった。
 午前8時30分、天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合し、打ち合わせを行った。最初に東峰の萩原富夫さんが「12・4緊急闘争お疲れ様でした。1月末に耕作権裁判があり、3月には強制執行を許さない裁判も始まる。気を引き締めていこう」と一同を激励した。さらに市東さんが、「12月8日、厚木爆音訴訟で最高裁が逆転不当判決を出すなど、国側の流れが強まっている。強い者が正義だなどと認めないことを、われわれの闘いで示そう」と檄を発した。
 この日は「反対同盟ニュース」第39号とともに、第3滑走路問題を全面的に暴露・批判したカラー印刷のリーフレットが用意された。地図・写真を使い、芝山町に3500㍍の新滑走路が造られ、B滑走路の1千㍍北延伸とともに、騒音問題の深刻さを衝撃的に暴露している。
 全員がニュースとカラーリーフを携えて、それぞれの担当地域に向かった。成田市、芝山町、多古町、横芝光町の各地区で第3滑走路の「説明会」開催が続いている。この状況に対応して、住民の所におもむき、説明会の実態とそこでの激しい住民の怒りの声を紹介して、反対の声を拡大する意図だ。
 婦人行動隊の宮本麻子さんは成田市川上地区を中心に一軒ずつ丹念に回り、リーフを届けた。
 太郎良陽一さんは、地元での反対運動を主体的に担う人を組織するために奮闘した。
 伊藤信晴さんは、芝山町A地区で開かれた説明会の様子を住民から伝えられた。出席した相川勝重町長は、「住民は必ず増える。芝山鉄道の芝山千代田駅の近くに9階建てのマンションを建て、住民の移転先にして人口が減らないようにする。芝山町役場と東京都心を結ぶ高速バスを充実させる」などと口約束を並べ立てたという。空港に町を売り渡すことの引き換えがそれだと言うのか。多くの参加者が不信と怒りを募らせた。
 各地の説明会で怒りと抗議が噴出し、空港会社(NAA)や行政を立往生させたことが、いっそう明らかになった。住民同士の連携も進み、自主的に騒音を測定して、説明会で追及する人も現れている。「元空港反対派の石毛博道や相川勝重が第3滑走路誘致とは何ごとだ!」という怒りを語る住民が相次いだ。
 カラーリーフの表紙に書かれた「空港のために住民のふるさとと未来を壊すな」「ここには生活がある。地図の上で勝手に線引きするな」という見出しは、住民の生活感と一致し共感を呼んだ。
 夕刻に再び市東さん宅離れに集合し、一日の行動を集約した。住民との合流の手応えとともに、さらに自主的な運動を推進する上での課題も具体的に浮かび上がり、議論が交わされた。
 最後に次回行動日を新年1月15日とし、1月9日の反対同盟団結旗開きの成功を誓い合った。
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