一斉行動 〝執行阻止〟署名138筆 「谷間地域」の怒りを共有

週刊『三里塚』02頁(0966号02面01)(2017/04/17)


一斉行動
 〝執行阻止〟署名138筆
 「谷間地域」の怒りを共有

(写真 決戦本部で朝の打ち合わせ【4月15日】)

(写真 芝山町を回る太郎良さん)


 4月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は48回目の空港周辺地域一斉行動に取り組んだ。
 故萩原進事務局次長の提起で始まったこの行動も丸4年を迎えた。第3滑走路をはじめとする「空港機能強化案」を真っ向から迎え撃つ闘いとして成果を上げ、今や反対同盟の大切な行動となっている。
 3・26全国集会の成功に力を得て、午前8時30分に、天神峰の市東孝雄さん宅離れ(決戦本部)に25人が集合し、行動の要点を打ち合わせた。萩原富夫さんから「裁判で10年かけても市東さんの土地を取れないというこの現実に自信をもって農地への強制執行反対署名(請求異議裁判署名)を地域住民に全力で訴えよう」と提起された。
 目に鮮やかな新しいカラーリーフレットがこの日に合わせて準備された。さらに、「戦争反対」の声を上げる人びととの連帯を求めて、署名を携えて国会前などへ積極的に打って出ることを確認した。
 またこの日出された「反対同盟ニュース」第43号は、3・26集会の報道に加え、騒音問題、夜間早朝の飛行時間延長の策動に怒る住民の声、米トランプ政権のシリア攻撃を弾劾するアピールなどを載せている。今回特に、「谷間地域」の住民たちの怒りの強さが紹介されている。「谷間」とは、芝山町のA滑走路の延長線と第3滑走路予定地にはさまれた地域。二つの滑走路を発着するジェット機の騒音に「はさみ撃ち」にされながら、「騒音の指数は基準値以下」と線引きされ何の補償もされない。倍以上になって襲いかかる騒音に「ひたすら耐えろ」という攻撃に対し、住民が怒りの声を次々と上げ始めている。
 全員が署名用紙、リーフレット、同盟ニュースを持って担当地域に向かった。
 汗ばむほどの陽気の中、事務局員の伊藤信晴さん、太郎良陽一さんは芝山町を中心に一軒ずつ訪ねてニュース、リーフを配り、署名を訴えながら粘り強く対話を重ねていった。伊藤さんは署名20筆を集めた。全学連現地行動隊には「若い力を発揮して」と声がかけられた。
 第3滑走路予定地のカラーA3判の地図を示しての訴えが、効果的だった。署名を訴えると、リーフの1面を飾る市東さんの勇姿が強い印象を与え、「同じ農家として」と多くの人がペンを執った。
 夕方、再び市東さん宅離れに集合し闘いを集約した。この日一日で、東峰地区など近隣から寄せられた分も含め138筆の署名を獲得した。全員が足で稼いだ数だ。強制執行阻止の請求異議裁判の開始を喜ぶ住民の声も報告された。また、横芝光町で「空港機能強化反対の看板を立てたい」という相談が持ち込まれたことが報告された。
 次回一斉行動日を5月14日と確認し、最後に萩原富夫さんが「目標を決め、全員が発奮して署名をどんどん集めていこう」と呼びかけ、締めくくった。

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