伊藤信晴さん語る 今こそ軍事空港阻止を

週刊『三里塚』02頁(0969号01面02)(2017/06/12)


伊藤信晴さん語る
 今こそ軍事空港阻止を



(写真 署名運動の先頭に立つ伊藤さん)


 この間、ずっと周辺地域を回ってきたが、いよいよこれからが闘いだ。政治的反撃の段階から、組織化へとさらに攻勢的に闘っていきたいと思う。周辺を回ると住民の怒りの深さを実感する。これまで反対同盟が突出してきた面があるが、今は住民自身が怒りをもって自ら立ち上がってきている。これまでは保守的な立場をとってきた人も含めて地方切り捨ての現実に立ち上がり始めた。
 自分は、ベトナム戦争への日本の協力・参加という状況に怒りを持ち、反対運動に立ち上がった。

沖縄の現実知り

 70年安保・沖縄闘争が燃え上がる中で、基地の島=沖縄の現実を知ると同時に、労働者階級として沖縄を奪還するというスローガンにひかれて決起した。「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の血の教訓に今こそ学ぶべきときだ。実際に戦争になれば犠牲になるのは住民なんだ。
 日米安保のもとで政府は戦争に成田空港を使うとしているし、相川勝重芝山町長も小泉一成成田市長も否定しない。軍事空港絶対反対を今こそ声を大にして訴えたい。韓国・民主労総が毎年三里塚に来てくれていることはすごいことだ。この仲間たちに銃を向けるという現実を絶対につくってはならない。
 また、青年・学生を先頭とした非正規の島=沖縄の現実を打ち破る闘いにも学んでいきたい。基地労働者のゼネストが基地をなくす道であるのと同じように、空港廃港のカギは、空港労働者との連帯だと思う。非正規化・低賃金・長時間労働のもとで苦しみ悩む労働者の怒りの決起は必ず起きる。反対同盟が彼らと共に生きる立場を鮮明にさせて登場することだと思っている。
 決戦本部を多くの人が訪れてくれている。動労総連合の仲間たちは、三里塚の闘いをくぐり抜けたからこそ自分たちの組合があるという原点を忘れずに大事に思ってくれている。本当にうれしく思う。反対同盟の闘いにのっかるのではなく、自分たちの職場で闘っている人たちだから真剣さを感じる。

北島さんと共に

 あらためて団結の質が問われてくる。安倍の進める戦争と民営化に対して絶対反対で団結を拡大できるか否か。とりわけ、小池都知事に対する野党の総屈服のもとで都議選は一大焦点にせり上がっていると思う。鮮明な立場で登場すれば絶対に勝てる情勢だ。自分も北島くにひこさんと共に闘いたい。6・26耕作権裁判―7・9現地闘争は都議選と一体の闘いだ。ぜひ職場の仲間と共に駆けつけてほしい。

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