10・8三里塚へ総決起を 第3滑走路計画断固粉砕! 市東さんの農地守ろう

週刊『三里塚』02頁(0976号01面01)(2017/09/25)


10・8三里塚へ総決起を
 第3滑走路計画断固粉砕!
 市東さんの農地守ろう

(写真 請求異議裁判開廷に先立ち反対同盟を先頭に千葉地裁に向け意気高くデモ行進【8月10日】)

 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける10・8全国総決起集会に総決起しよう。国と空港会社は第3滑走路建設に向けた動きを加速させている。しかし、反対同盟を先頭とした実力闘争の前には、住民の頭越しの合意をいくら得ようが無意味だ。第3滑走路建設粉砕! 市東さんの農地を守り、戦争と改憲の安倍政権を打倒しよう! 国境を越えた日韓の労働者・農民の団結で朝鮮侵略戦争を阻もう。前号の反対同盟・市東孝雄さん、萩原富夫さんインタビューに続き、今号では伊藤信晴さん、太郎良陽一さんにお話をうかがった。

安倍打倒・戦争阻止を
 事務局員 伊藤信晴さん

 ----北原さんの思い出を。
 北原さんとは光栄にも71年7月仮処分阻止闘争の地下壕戦で一緒だった。「伊藤君一緒だったな」と思い出したようにたまに言うときがあったね。
 北原さんは、指揮する立場だという責任感や自覚のもとで何をやるにも最先頭。それに、印象的な人懐っこい笑顔で三里塚50年の激しい闘いを領導してきたすごい存在だったと改めて思う。
 ----決戦本部をつくった時と比べて今はどのように感じていますか。
 決戦本部の闘いで、毎月多くの人が現地を訪れ、市東さんを本当に勇気づけていると思う。
 同時に、空港機能強化との非常に重要な決戦を闘ってきた。向こうは市東さんの農地に手をかけて、同盟をつぶし、周辺住民を屈服させようと戦争のような攻撃を仕かけてきている。だけど、樫の木まつりや周辺でも一定の組織化ができる中で、がっぷり四つに組んだ闘いになっている。
 ----周辺を回られる中で感じることは。
 騒音による睡眠妨害の問題は本当に大きい。夜間騒音は人の生き死にの問題なんだ。
 厚木基地の爆音訴訟は最高裁では負けたけど、自衛隊の夜10時から朝6時までの自主規制を認めて、受忍しえない状況だと認めた。だから騒音による健康被害が否定されたわけではない。
 それと、お金で怒りを収めることができなくなっている。農家も大変だし、労働者も低賃金の中すごく苦労させられている。やっぱり働くものが社会を動かしているわけで、労働者と農民が手を携えて一緒に闘うしかない。一緒にやって世の中変えようということがストレートに入るようになってきた。
 革命という課題が現実のものとして迫ってきたと感じる。
 ----安倍は改憲へと突き進んでいます。
 安倍はキムジョンウンを挑発者と描いているんだけど、最も戦争重圧をかけているのはトランプと安倍だ。侵略的行為を含んだすさまじい軍事演習を何度もやっている。戦争のできる国をつくるために排外主義をあおりながら、安倍は「国民の生命と財産」を守りぬくなんて言っている。
 本当に冗談じゃないよ。安倍が俺たちを殺すようなことをやっておいて、守るなんてふざけたことを言うんじゃない。やつらの方こそ破綻的状況なんだ。
 韓国の仲間と協力しながら国際連帯を強力に推進して、成田軍事空港絶対反対を貫きたい。
 改憲を阻止するというのは自分たち自身が自分たちの生活のために立ち上がること。現場で怒りを怒りとして発信しないといけない。動労千葉や動労水戸の人たちが労働現場から必死で声を上げている。沖縄も、福島もそう。こういう必死な思いを、どれだけわれわれが大きくできるかが、安倍の改憲攻撃を阻止する道だと思う。
 空港周辺住民の決起もその一翼なんだよね。何千、何万というかたちで闘いをつくれば、空港を包囲するような陣形ができる。そうすれば空港に勤めている労働者も声を上げやすくなる。空港労働者と周辺の空港に怒りを持つ人の結合で廃港もできるという展望を切り開けると思っている。
 ----10・8に向けてアピールを。
 北原さんのこの50年間の歩みを自分自身、そして一人ひとりが自分のものとし新たな三里塚闘争をつくっていきたい。「農地死守・実力闘争」「軍事空港反対」という絶対反対派の旗を守り、北原反対同盟の継承・発展をかちとる集会が10・8です。
 全国の皆さんには全力で結集していただきたい。

決戦本部の最先頭で
 事務局員 太郎良陽一さん

 ----北原さんの思い出を。
 自分は、木の根で最後の家になり、水も止められ電気も止められた。2002年に強制執行が来て、そのときに、屋根の上にのぼって実力で闘いぬいた。若干自分の中で闘争をやった感があったんだよね。
 そしたら、すぐ北原さんから「お前は次に何やるんだ」って言われた。「えっ」って言葉に詰まったんだよ。はっとさせられてさ。そこで、俺は同盟として何をやるんだと。その時、市東さんと一緒に闘おうって自分で答えを出した。だからその北原さんの言葉は、鋭く俺には刺さっている。
 それがあったから今このようにやってこれたんじゃないかなって思う。
 ----太郎良さんの意気込みがみんなを引っ張ってきました。
 今の事務局体制になって、いろんな人ががんばっている姿を見てきて俺がやらなきゃ誰がやるんだという思いだった。ただそういう気持ちは俺だけじゃないと思うんだよね。今多くの人が、俺がやらなきゃだめじゃないか、とにかく闘いを持続させよう、一歩でも前に行こうという思いで闘っている。
 この間、三里塚の運動というのはみんなを束ねる接着剤みたいなものだと思っている。みんな三里塚の闘いを大事にしてくれている。とりわけ市東さんが強制執行と闘う姿勢を崩さずに、反対同盟と現地勢力で闘いを広めてきた中で、国家権力と真正面から闘ってきた力が信頼されているというのを感じる。
 反対同盟をつぶそうとした「3・8」分裂攻撃に対し北原さんを先頭に反対同盟の闘う原則を守り抜いた。市東さん、萩原さんにしても代々原則貫いて、反対同盟の闘いを守り抜いている。逆に反対同盟の中で、権力の手先になって反対同盟をつぶそうとした人々は、空港推進になった。石毛博道らに対して芝山の足元からおかしいという声が上がり、「これ以上の騒音はもうごめんだ、地域破壊を許さない」という住民の自主的な運動が立ち上がった。
 さらに、全国の反戦・反基地闘争、反原発闘争、住民運動を見るとまだ捨てたものじゃない。それが団結してつながればすごい闘いになるじゃないかと思う。故萩原進事務局次長が訴えていたように、全国の闘いを三里塚が司令塔としてネットワークのようにつなげて強大な闘いをやりたい。
 そして、市東さん決戦が市東さんの農地を守る闘いだけじゃなくて、障害者の闘い、部落解放や女性解放、労働者の闘いもひっくるめてこの地でスクラムを組む。「3・8」でずたずたにさせられた現状を市東さん決戦の中で打ち返したい。
 ----最後に10・8集会へのアピールをお願いします。
 北原さんの言うように「三里塚に勝って世の中を変えよう」という熱い気持ちをもって決戦本部を立ち上げた。その中で、第3滑走路に対する周辺住民組織化の前進があり、決戦本部には韓国・済州島の新空港反対闘争を闘う住民も来てくれた。現地を見て市東さんと共に闘おう、市東さんの農地を守ろうという強い柱ができてきている。
 市東さんの闘いは市東さんだけ、同盟だけの闘いではない。10・8集会は、今の安倍政権、弱肉強食の世の中に非常に不満を持ち怒りをもって闘う人たちの結集の場にしたい。
 全国からの市東さんと共に闘う大衆の旗、党派の旗、労働組合の旗、さまざまな旗を持ってみんなが集まる。そしてさらに、もう一段、二段もヒートアップして闘いを広げたいと思います。
 みなさん10・8に来てください。

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