東峰ジャンボ機事故弾劾 燃料満載、あわや神社激突

週刊『三里塚』02頁(0976号02面03)(2017/09/25)


東峰ジャンボ機事故弾劾
 燃料満載、あわや神社激突


 7月15日に、成田空港・B滑走路で起きたジャンボ貨物機の超低空離陸事故は、想像以上に深刻な事態であることが分かってきた。国土交通省は8月9日、この事故を「重大インシデント」に指定し、運輸安全委員会が調査を開始した。
 15日午後10時40分、成田発上海行きのアメリカ貨物航空会社ポーラーカーゴ機が、B滑走路末端の手前わずか85㍍の地点まで離陸できず、東峰神社の頭上すれすれを通過したため、空港フェンスの警報線(センサー)が風圧で切れ、警報機が作動した。
 飛行機のB滑走路離陸の場合、滑走路南端325㍍の所で、10・7㍍浮上していなければならない規定になっている。それが、240㍍も東峰部落に迫ったところで、かろうじて離陸したという。まさに間一髪のところで、大事故を免れたということだ(図参照)。しかも離陸機だから燃料満載だ。
 航空会社に勤め長年コックピットに乗っていた男性は次のように指摘する。「この事故を聞いて身の毛がよだった。ほんとに危ない所だった。事故の原因として『エンジン設定』を間違えたとパイロットは語っているが、ハイパワーの設定にしなければいけないところをミドルないしローと間違えたということだろうけど、とんでもないミスだ」
 「もう一つ解せないのはなぜ離陸を中止しなかったのか。航空機の操縦には離陸を続行するか、中止するかを判断する地点があって、その場所で着陸決心速度と呼ばれる決められた速度が出ていなければ、通常、中止する。中止しなかったのは理解不能だ」
 「そもそも、短いB滑走路でジャンボ貨物機を飛ばすことそのものが間違っている。風向きや風の強さ・気温・天候などの条件が悪ければ事故寸前で離陸するということが起きる」
 夜中11時にジャンボを飛ばす暴挙も許せない。危険なジャンボ機飛行阻止・空港廃港まで闘おう。
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