集会の発言から 北原事務局長の遺志継ぎ

週刊『三里塚』02頁(0977号01面03)(2017/10/09)


集会の発言から
 北原事務局長の遺志継ぎ


◎主催者あいさつ

労農連帯固め国策打ち破る
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 北原さんは信念を曲げず、正義を貫き、50年の長きにわたり、一つのぶれもなく闘争を続けてきました。そのすごさに私たちも感服し、また感謝しております。反対同盟は数は少なくなりましたが、私の家の離れに決戦本部をつくり、事務局で論議をし、様々な所に出向き、国策と闘ういろんな人たちと交流をはかり、学びながらこれからも進んでいきたいと思います。
 動労千葉を先頭とする労働組合、市民運動、学生と団結し、大きな輪を作りながら、反対同盟となら共に闘えるという運動の前進・拡大を作り上げていくのが私たち残された者の責任だと思っています。
 みなさんの力をお借りして、三里塚の空港反対運動がまだ終わっていないんだということを世に知らしめる。そういう決戦の場でもあると思います。みなさん、今日は最後のデモまで全力で闘って頂きたいと思います。

◎遺族からのあいさつ

奪われてきた大地取り戻す
 三里塚 北原健一さん

 葬儀に全国からご会葬くださいまして本当にありがとうございました。
 なぜ51年間闘ってこれたのか。これからも闘おうとしていたのか。
 一つは、親父は今の差別と抑圧、弾圧、権力による暴虐の中で、それに立ち向かって抵抗し闘っていくということ。
 同時に、もう一つ。われわれはこの51年の間に失ったものをとり戻すんだという、もう一つの希望が動かしたんだと思います。この空を戻せ、大地を戻せ、そしてわれわれの平等な自由な社会を戻せ。奪い取られたものを奪い返しましょうよ。この空港を元の大地に戻す。それが亡き父の思いでした。今職場を奪われた動労千葉のみなさん。大変です。がんばっています。1047名の労働者をとり戻すんだという気持ち。そして、民衆の生きる権利をとり戻すんだということで闘ってきたんだと思います。
 この日本、あるいは世界の人たちとの連帯をかたちづくる突破口の闘いがこの三里塚にはあるんだということを改めてはっきりと感じました。私もこれから同盟の一員として、がんばります。

11・5日比谷1万人行進を
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 三里塚闘争を全世界の民衆の闘いの象徴へと押し上げたのは北原さんの力です。動労千葉との労農連帯の最高の理解者であり、ジェット闘争への動労本部による統制処分に対して徹底的に闘ってくれました。何よりも3・8分裂と闘う農民と共に仁王立ちし、闘いを守りました。さらに海軍経験からの戦争絶対反対の固く強い意思です。
 私たちは、北原さんの遺志を絶対受け継いで三里塚闘争をもう一度本当に大きな大きな闘いにすることを決意したいと思います。その闘いは第3滑走路建設問題だとか、空港機能強化だとか、そして何よりも市東さんの農地を強引に奪おうとする攻撃への根底からの怒りとして爆発しつつあります。横芝などの地域では新しい反対闘争が生まれつつあります。
 戦争が迫り、憲法改悪に安倍、小池らが、先を競って突入する情勢に対して反対同盟の協賛も得て、11月5日、日比谷野外音楽堂で労働者全国集会、改憲阻止1万人大行進を行います。これを絶対成功させて、朝鮮半島における戦争を絶対止める。この総選挙にみられるような安倍の戦争と改憲への言わばクーデターに等しい攻撃を絶対に吹き飛ばす。そのために私たちも斎藤いくまさんを推薦し、応援します。
 11月5日、仲間を誘って日比谷に結集してくださることをお願いします。

現地と連帯し裁判に勝利を
 顧問弁護団事務局長 葉山岳夫さん

 朝鮮戦争の危機が迫っています。トランプと安倍は核戦争を準備し、11月のトランプ来日で日程を決めようとしています。安倍政権を打倒し朝鮮戦争開戦を絶対に阻止しましょう。
 改憲攻撃は、戦争国家への大転換を狙う反革命クーデターです。核武装論者である小池の希望の党は安倍への怒りを右翼的に吸い上げるファシスト的性格をもつ反動政党です。
 改憲・戦争攻撃には階級的労働運動、労農学市民の連帯した反体制的大闘争が要請されています。11月労働者集会、改憲阻止1万人大行進への大結集を呼びかけます。三里塚闘争を一貫して闘ってきた全学連・斎藤委員長の衆院選挙での勝利を訴えます。
 請求異議裁判は強制執行停止をかちとり、みなさんの傍聴・署名・カンパなどの支援に支えられ空港会社を徹底的に追いつめています。11年目に入る耕作権裁判、新やぐら裁判、第3誘導路裁判、団結街道裁判も勝利的に前進しています。
 弁護団は、現地闘争と固く連帯し、勝利する決意を表明して連帯のごあいさつとします。

戦争・改憲政治と闘う最前線
 全国農民会議共同代表 小川浩さん

 安倍農政によって本当に農民が生きていけない状況になっています。農業所得は高卒の初任給にもなりません。地域は崩壊し、空き家や耕作放棄地が増えています。
市東さんの農地取り上げ問題は、単なる市東さんだけの問題ではありません。全国の農民が同じような状況に置かれる中で、全国農民の最前線で闘っているのが市東さんであり三里塚闘争です。
 横芝光町で上映会をやった『襤褸(らんる)の旗』の中で田中正造は、谷中村の闘いは日露戦争に反対するとともに、労農同盟によって国家権力と闘う根拠地だと言いました。今まさに三里塚が安倍農政、改憲や戦争政治と闘う最前線であり根拠地になっています。
 全国農民会議は、市東さんの強制執行反対署名運動をはじめ、周辺住民の騒音反対、生活を守る闘いと一体となり三里塚を全国民衆の闘いとして大爆発させるために全力で闘いぬきます。

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