墨塗り全面開示を 証拠隠し認める裁判長を弾劾

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週刊『三里塚』02頁(0977号02面01)(2017/10/09)


墨塗り全面開示を
 証拠隠し認める裁判長を弾劾

(写真 反対同盟先頭にデモ行進【9月25日 千葉市】)

(写真 あいさつをする市東さん)


 9月25日、天神峰・市東孝雄さんの耕作権裁判が千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)で開かれた。
 この裁判は、NAAの不正・違法が次々と暴かれ一審での攻防が続いている。「請求異議裁判」での強制執行との闘いにも大きな援軍となる重要な裁判であり、毎回弁論前に千葉地裁包囲デモを闘っている。
 この日も、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・農民・学生・市民85人が集まり闘いに臨んだ。
 午前9時、千葉市中央公園で伊藤信晴さんの司会で、決起集会が開かれた。最初に反対同盟事務局の萩原富夫さんが、「NAAが3代100年にわたって畑を耕してきた市東さんを〝不法耕作者〟と決めつけ、明け渡しを求めてきた。許せない。しかし11年たってまだ一審が終わらないことは、敵の攻撃がデタラメであり、正義はわれわれにあることを証明している。農地破壊と軍事空港建設に反対して闘おう」と千葉市民に訴えた。
 続いて動労千葉の田中康宏委員長が連帯のあいさつに立ち「農地取り上げのために文書偽造までするとは、この裁判はNAAによる犯罪そのもの」と断罪し、11・5全国労働者総決起集会への大結集を呼びかけた。関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会の発言を受け、意気高くシュプレヒコールを上げてデモに出発した。
 「千葉地裁は市東さんの畑を強制収用するな」と書かれた横断幕を高く掲げて繁華街を進み、地裁を包囲するデモ行進を貫徹した。
 10時30分に開廷。前回に続いて「証拠の墨塗り」問題で白熱の攻防となった。1970年当時の南台農地の耕作状況を詳細に調査した資料である「乙85」(NAA提出)は、その重要部分を墨塗りにされたまま証拠提出されている。この裁判の最大争点は、NAAによる畑の位置の特定の誤りと文書偽造問題だ。それを明らかにする上で、この乙85の隠された部分が決定的な証拠となる可能性がある。墨塗り部分をすべて開示せよ!
 だが内田裁判長はまたしても、「原告NAAが必要がないと主張するから、開示を勧告しない」「前の裁判官が必要ないと判断したから開示しない」などとNAA擁護の姿勢を露骨にしながら拒否した。弁護団とともに市東さん自身も、「NAAは〝裁判所の判断〟を盾に全面開示を拒んでいる。裁判所が全部見せろと命令を出すべきだ」と追及した。傍聴席からも次々と弾劾の声が裁判長に集中した。
 なおも頑なに拒否の姿勢を貫く裁判長に対して、弁護団はここで新たな「文書提出命令申立書」を提出した。乙85墨塗り部分を含め、NAA=空港公団が行った旧地主・藤﨑政吉、さらに小作者であった石橋政次、根本和之介、鈴木堪一、各人との用地買収の交渉記録をすべて明らかにせよ、と求めるものだ。
 さらに弁護団は、「準備書面34」と「立証計画について」を提出し、一片の理もない農地取り上げを粉砕する姿勢を示した。裁判長はここでも「証人を具体的に早く決めよ」と、早期結審の思惑をあからさまにした。
 次回期日を11月20日として閉廷した。千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。最初に市東さんが、「回を追うごとに裁判長の早期結審の姿勢があらわになってきた。それを許さず、みなさんとともに闘っていく」と決意を述べた。続いて葉山岳夫弁護士が、「耕作地特定問題でごまかそうとするNAA、裁判長を許さない。そのために新たな文書提出命令申立を行った。市東さんの農地を守るために闘う」と決意を表明した。さらに弁護団全員が勝利への決意を述べた。
 最後に萩原富夫さんが、「今後もぜひ傍聴への参加を。そして10・8全国集会に大結集しよう」と呼びかけ、参加者全員が拍手で応えた。

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