横田空域返還求めず 羽田新ルート、危険高まる

週刊『三里塚』02頁(0982号02面05)(2018/01/01)


横田空域返還求めず
 羽田新ルート、危険高まる


横田空域の返還について、政府は「横田空域の削減(返還)は求めない」との見解を示したと12月10日に新聞報道された。
 これは、首都圏空港機能強化案の一環で羽田空港の新飛行ルートの新設に伴うものだ。羽田新ルートは都心上空を通過するが、その際在日米軍が管制権をもつ横田空域の東端を一時的に侵入する。国交省は米軍と協議してきた。
 しかし、米軍は「返還の実質的な交渉」を拒否。横田空域を維持したまま新飛行ルートを運用すれば、着陸まぎわの航空機の通る空域が羽田、横田、羽田と変わる。短時間の間にパイロットが交信先を二度変えねばならず、労働者への負担は増大、事故の危険性も一層高くなる。
 返還を求めないのは日米安保のためだ。伊豆半島から新潟県までにまたがる「横田空域」は、ブルー14と呼ばれる米軍の優先空域であり、安保の要となっている。首都圏空港機能強化案は、航空政策をめぐる日米争闘戦を激化させる。軍事優先で人民に矛盾を転嫁する日帝を許すな。
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