同盟に共感の声続々 芝山町を中心に一斉行動

週刊『三里塚』02頁(0986号02面01)(2018/02/26)


同盟に共感の声続々
 芝山町を中心に一斉行動

(写真 成田市天神峰の決戦本部で芝山町白桝での説明会の様子を語る伊藤信晴さん【2月12日】)

(写真 同盟ニュースを持って部落を回る伊藤さん )


 2月12日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は58回目の空港周辺一斉行動を行い、4者協議会粉砕に向け3・4芝山現地闘争への参加を住民に呼びかけた。
 朝8時半、現地の仲間を中心に、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり朝の打ち合わせを行った。
 冒頭、萩原富夫さんが「3月は決戦が目白押しだ。4・1全国集会に向け、空港機能強化案を粉砕しよう。4者協議会での決定を絶対に許さないと訴え、住民との交流をはかりながらがんばろう」と一同を激励した。
 続いて、事務局の伊藤信晴さんから白枡部落での説明会の様子が報告された。同部落では伊藤さん宅を含む39軒が移転対象、うち2軒は再移転。残るのは16軒とされている。説明会では、「個人商店はなくなり、国際空港をうたいながら芝山町は陸の孤島だ」との怒りの声が叩きつけられた。部落の存続に関わる重要なことが決められようとしているにも関わらず、相川勝重芝山町長は、「これ以上説明会を開く予定はない。議会の承認で合意とみなす」と傲慢に言い放った。これに対して住民から、「それは手続き的にいってもおかしいじゃないか」と声が上がり紛糾した。夜6時から始まった説明会は8時40分まで続き、最後は、議長が議論を打ち切った。前回はあった拍手はなく、誰一人として住民は納得していない。
 伊藤さんは、「闘いはいよいよこれからだ」と決意を語った。
 その後、参加者からは、「今までは常識とされたことがひっくり返ろうとしている」と、他部落の説明会での様子が語られた。さらに、いつどこでやるかも知らされず、非公開・秘密主義の4者協議会への怒りを組織しようと意思一致し、参加者一同、芝山町へと繰り出した。寒さはまだ残るものの晴れ渡る青空の下、住民との交流が大いに進んだ。住民無視の空港機能強化案への怒りはどの部落でも高まっており、「反対同盟ニュース」への共感の声が多く寄せられた。この日だけで、芝山町全域の1300戸にニュースが入った。
 午後4時半、再び離れに戻った参加者で一日の集約を行った。「新たな見直し案は子どもだましだ」「反対意見を聞くのも行政の役割。会場を貸さないというのはひどい。芝山町の私物化だ」「この家は200年。農地は移転できないし愛着があるからできれば移転したくない」「墓地の問題もある」「条件がどうこう言っている段階ではない」など様々な声が寄せられたことが報告された。
 とりわけ住民説明会は、明らかにこれまでと状況が変わってきている。これまでは法律を楯に最後は押し切られてきたが、「安倍は憲法を変えようとしているのに、なぜ住民を守らない法律を変えられないのか」と住民がさらに食い下がって国やNAAを追い詰めている。そもそも誰も移転なんて望んでいない。この部落に住み続けたいという声が大きくなっているのだ。緊迫の度合いを高める4者協議会での合意強行を絶対に許さず、住民の怒りとますます団結して闘おうと確認した。
 最後に市東さんが、「相川が住民を無視して決めようとしている中で、住民の側から変えていくしかない。地道にやっていくことが大事だ。真実を伝えることが一番」とまとめ、一日の行動を締めくくった。

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