農地死守・第3滑走路粉砕 4・1全国集会成田市栗山公園へ 戦争・改憲の安倍を倒そう 三里塚反対同盟のアピール

週刊『三里塚』02頁(0988号01面01)(2018/03/26)


農地死守・第3滑走路粉砕
 4・1全国集会成田市栗山公園へ
 戦争・改憲の安倍を倒そう
 三里塚反対同盟のアピール

 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける4・1全国総決起集会が目前に迫った。改憲の先取り攻撃と対決してきた三里塚と連帯し、成田市栗山公園を埋め尽くす全国からの大結集をかちとろう。「市東さんの農地強奪強制執行阻止! 第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒!」へますます意気軒高と闘う反対同盟の4氏から、4・1集会にかける熱い思いと決意を伺った。

この地で農業を続ける
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 私の農地をめぐる請求異議裁判は正念場を迎えています。高瀬順久裁判長は7月に審理を打ちきり、秋にも判決を出そうとしています。自分一人が反対しているのではなく、全国のみなさんの力のおかげでこの1年間、農地取り上げの強制執行を阻み続けることができました。この天神峰の地で農業を続ける思いに揺るぎはありません。みなさんと共に国とNAAの攻撃を打ち返し、何としても勝利したいと思います。
 安倍政権は資本主義の危機を覆い隠すために、農業も大規模化すれば、今農家が抱えている問題が解決するかのように言っています。国会中継を聞いていても、安倍は資本主義がもう終わりだということを見せるとまずいから、他の自民党議員とお互いになれあって、作文を読み上げ、げらげら笑ったり、そんなことばっかりやっています。
 そんな安倍政権に対して三里塚闘争の原点に立ち返って、闘いの火の手を再び上げるのが4・1全国集会です。
 先日、テレビ番組で三里塚のことを取り上げたいと、28歳の女性担当者が取材に来ました。だけど、三里塚闘争について全然知らなかったと言うんですよね。若い人たちをオルグするということが大事だと思います。空港周辺地域をまわっていても、自分たちの世代は反対する気持ちも分かるし、相川勝重芝山町長に対する怒りもある。だけど、息子の代になると、空港関連に勤めているとかで、なかなか表立って反対できないと言われます。その転換をかちとることが必要です。
 3・4芝山町縦断デモでは、反対同盟が今も健在だと住民に示すことができました。住民からも、怒りの意思表示が始まっています。反対同盟の側から、空港機能強化案の問題について暴いてきた成果がでてきています。決して反対同盟だけが空港に反対しているわけではありません。
 分断を図るというのが国家権力のやり方です。これから様々な形で「国に逆らえばこうなるんだ」という攻撃をかけてくるでしょう。それに対して、国策と闘う沖縄や福島の闘い、労働者の闘いは一つだと反撃する場が4・1全国集会です。会場は、成田市役所や成田商工会議所の目の前の栗山公園です。機能強化を率先して受け入れ、畑と家を往復する団結街道を格安でNAAに売り飛ばした小泉市政を徹底的に弾劾しましょう。全国から一人でも多く成田に結集して頂き、今こそ安倍を倒しましょう。

空港機能強化を許すな
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 4者協議会開催が強行され、空港機能強化案(第3滑走路建設と深夜運用時間の拡大)が「決定」されました。絶対に許せません。
 しかし、これは空港周辺住民の怒りに追いつめられた結果です。反対同盟は、これまでも日常的に宣伝活動を続けてきましたが、白紙撤回を求め住民への働きかけをより一層強めていきます。3月4日には、住民決起を恐れる相川芝山町長の妨害を打ち破って、芝山町縦断デモを貫徹しました。
 さまざまな人間関係やしがらみがある中、福島・沖縄もそうでしょうが、地域で声をあげることは勇気がいることです。今はまだ一緒にできなくても反対同盟が先頭に立つことで住民も声を上げやすくなる。実際、反対の声は着実に広がっています。横芝光町、芝山町に「機能強化反対」の看板が次々と立っています。
 説明会では住民は絶対に認められないと言ってきました。国とNAAは国際競争に勝つと言うだけで、全く住民の要求や思いに答えていない。防音工事の範囲や移転区域を広げる程度で住民の怒りが抑えられるはずがありません。「スライド運用」などというインチキはとっくに見破られています。実際には、飛ばない時間は空港全体でわずか4時間半で、2本の滑走路の騒音下になる谷間地域は19時間半騒音にさらされるのです。
 また東京五輪に向けて、A滑走路で先行的に飛行時間の延長が画策されています。必ず粉砕しよう。
 機能強化粉砕の闘いと市東さんの農地決戦は固く一体です。機能強化に対してますます激しく闘うことで、市東さんへの強制執行を阻止し、営農と生活を守る力に必ずなります。
 裁判闘争も重要です。労働者のみなさんには、平日に休んで来てもらわないといけない厳しい状況ですが、すべての人々の先頭に立つ気概で闘いますので結集をよろしくお願いします。
 安倍は農業よりも他の分野で儲けるために、農家を切り捨て食料は他から輸入すればいいという立場です。だけど不作になったときに必ず日本にまわってくるとは限りません。この間野菜が高騰しましたが、急に輸入なんかできないわけです。食料問題は、国にまかせるのではなく、労働者と農民が共に学び合いながら解決していかないといけない問題だと思います。穀物メジャーなどの大資本にゆだねるわけにはいきません。
 三里塚闘争は、権力との攻防の防波堤のような役割を担っていると自負しています。労働者と農民の未来のために闘い続けます。4・1への大結集をお願いします。

住民の怒りと共に立つ
 事務局員 伊藤信晴さん

 4者協議会が機能強化案を決定したわけですが、実際には住民の同意など全然取れていません。町には移転強要と騒音に対する怒り、それを進める相川町長や安倍政治への怒りが渦巻いています。説明会では、「空港がなくなったって芝山は残るんだ。空港一辺倒ではなく、町長は住民の生活をどうやって守るのか真剣に考えろ」「安倍は憲法を変えようとしているのに、なぜ住民を守るために法律を変えられないのか」と住民が町長をガンガン追及しています。住民は誰一人納得していません。強化策を粉砕する闘いはまさにこれからです。追いつめられているのは敵の側です。
 周辺地域をまわって感じるのは新自由主義攻撃の激しさです。個人個人がばらばらにされ、明日の生活をどうするのかと汲々とさせられ、部落の共同作業もままならない状況です。農業と地域をずたずたに破壊され、あきらめに陥っている人々も少なくありません。だけど一方で、われわれがこれまで52年間「空港絶対反対」で闘ってきたことが非常に生きる時代になっています。ある意味では、敵の側が反対同盟と住民の壁を壊してくれている。空港機能強化の攻撃は反対同盟だけでなく、すべての周辺住民を虫けらのように扱うということです。「殺されてたまるか」という気持ちが住民に充満しているし、反対同盟の闘いにも注目が集まっています。3・4芝山縦断デモを実現したことに住民は非常に喜んでいます。
 われわれは5年前から一斉行動に取り組み、地域に分け入り、いち早く第3滑走路建設と騒音地獄の拡大というもくろみを暴いてきました。そのことに対する信頼も厚くなってきています。今こそ、〝金より命〟を貫く市東孝雄さんの闘いと農地を守り切り、勝利の展望を示すときです。
 反対同盟は「空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の原則を52年間貫き、動労千葉をはじめ多くの仲間と共に国と闘ってきました。労農連帯を貫く「絶対反対」にこそ勝利の展望、われわれの生きる未来があることを伝え広めたいと思います。
 住民の古里を守れという意識に寄りそいながら、共に生きようと呼びかけたい。そのためには、われわれの側も変わらなくちゃいけない。これまでの闘いに自信を持ちつつも、あらゆる所に打って出る時です。
 パククネを倒した韓国に学び連帯して、4・1に大結集し、三里塚から安倍政権を打倒しましょう。

体張り強制執行阻もう
 事務局員 太郎良陽一さん

 1968年2月26日、成田市営グランドで三派全学連と機動隊が激突し、三里塚実力闘争の幕が本格的に開きました。砂川基地拡張反対同盟、千葉県反戦青年委員会の青年労働者、全学連といった、反戦運動、労働運動、学生運動が当初から一体で闘ってきたのが三里塚闘争です。それから50年、同じ場所の栗山公園で4・1全国集会を開きます。
 決戦本部を立ち上げて1年以上が経過しました。国家権力と闘う全国的なネットワークを何としても作りたいと思って各地の集会を訪れ交流してきました。具体的に人と人がつながることでしか始まりません。その中で、先輩たちが営々と築き上げてきた三里塚闘争の偉大さを実感しています。
 故萩原進・反対同盟事務局次長は、「三里塚は全国の人民の闘いの司令塔になる」と言いました。三里塚はあらゆる人々が国家権力と闘える場です。市東東市さん(孝雄さんの父)は「強制執行、来るなら来い」と言って土地収用法による強制収用が二度とできない状況へとNAAを追い込みました。国家の暴力に対し不屈に実力で闘い抜いてきたからこそあらゆる人々が、今も三里塚に心を寄せ、期待もしているのだとあらためて感じています。
 ある集会に参加してびっくりしたのは、創価学会の人が平和の党を投げ捨てた公明党を弾劾して、関東には三里塚という平和のために闘っている闘いがあると訴えていたことです。
 安倍政権は、働き方改革などで若者に貧困を強制すると同時に、天皇制を強化して差別・排外主義をあおり、戦争・改憲へと進もうとしています。そのことと一体で、自然と農業をつぶし、命を削るような騒音地獄で住民や農家を叩き出して第3滑走路を造ろうとしているのです。資本主義が生き延びるために経済成長を無理やり作ろうと、町も行政も心も自分も全部空港に売り渡せという機能強化は絶対に許せません。守るべきものは金ではなく、自然や農業や住民であり命です。安倍を倒すため、みんな一緒に三里塚で闘おう! そこに勝利の展望があると呼びかけたい。市東さんの不屈の存在がそれを証明しています。市東さんや萩原さんが守っている天神峰・東峰は全人民が守るべきものです。どんな形でもいいから現地に来てほしい。
 安倍政権を打倒し、市東さんの農地強奪の強制執行を体を張ってでも阻止するという熱い気持ちで、ぜひ4・1集会に結集してください。

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