芝山で機能強化反対の声 第61回周辺一斉行動に立つ

週刊『三里塚』02頁(0992号01面03)(2018/05/28)


芝山で機能強化反対の声
 第61回周辺一斉行動に立つ

(写真 市東さん宅離れで打ち合わせ【5月20日】)

(写真 芝山町山田地区に建った新看板)


 5月20日、快晴の青空の下61回目となる反対同盟一斉行動が闘われた。
 「反対同盟ニュース」は第56号。1面で強制的手段の放棄を宣言したNAAが71年大木よねさんへの強制代執行と同じ暴挙を繰り返そうとしていることを弾劾し、千葉地裁へのデモと傍聴を呼びかけている。2面は、NAAによる環境アセス説明会、地権者への同意書とりが始まっていることに対し「計画白紙撤回で命を守ろう」と訴えるものだ。芝山町に「安眠なくして共栄なし」と書かれた新看板が設置されたことを報じている(写真)。3面では、5・3憲法集会、5・13沖縄県民大会を紹介。4面は、農業を切り捨ててお金で解決とするNAAや元反対同盟・石井新二らへの怒りの声を掲載。
 午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった反対同盟と支援連の仲間は朝の打ち合わせを行った。
 冒頭、事務局の伊藤信晴さんが横芝光町での環境アセスメント説明会について報告した。「横芝光町は説明会の開催を意図的に住民に告知していなかった。知っていれば行ったのにと言う人がたくさんいた。住民の関心は非常に高い。学者の本には環境アセスは『持続可能な地域社会の発展』のためと書かれているが、空港機能強化策が地域社会の崩壊をもたらすことは明らかだ。住民の怒りと結び撤回に追い込もう」と呼びかけた。
 続いて、決戦本部長の太郎良陽一さんが、「成田空港40周年キャンペーンが行われているが、反対同盟の闘いが空港機能強化策の問題や市東さんの農地問題についてマスコミも書かざるをえない状況を強いている。この間現地調査に多くの人が訪れている。市東さん決戦とつながる大衆的な広がりをつくろう。樫の木まつりや天神峰カフェに、地元の方にも参加を呼びかけよう」と訴えた。
 市東さんは「24日の裁判に全力で決起しよう」と奮起をうながし、東峰の萩原富夫さんは「同盟ニュースを配り住民を勇気づけよう。手続き的にも課題はいっぱいある。われわれが反対の声をしっかり上げれば止めることができる。元気よく声をかけよう」と激励した。
 その後、星野文昭さん奪還を誓い、市東さんの畑の一角に植えられているこぶしの木=「星の木」の前で事務局4人で写真撮影。
 支援連の仲間は芝山町を中心に展開し、この日も住民から様々な声が寄せられた。「説明会があったけど、向こうはこっちの話を聞こうとしないから行かなかった。百姓が百姓をやめちまったらどうしようもねえ」「この辺りは希少生物が多い」「再移転には反対。若い人も20年経つ中でこの地に愛着をもってきている」と機能強化反対の声。「貨物の量が減り、新しくできた物流倉庫も閑古鳥が鳴いている」「ホテルの経営者がまた変わった。芝山千代田駅にできると言われていたホテルの話も立ち消えになっている」など機能強化の前提が崩れていることを暴露する声。さらに、「騒音が実際にはどれほどになるのかわからない」「説明会で最終的には強制執行になると言っていた」「騒音対策の内窓は換気ができず困る」とNAAの主張がペテンに過ぎないことへの憤りを表した。
 午後5時、再び離れに集まり一日の行動を集約した。次回一斉行動日は6月17日、天神峰カフェを6月24日に開くことを確認して一日の行動を締めくくった。

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