星野さん解放6・3高松へ 反対同盟・北原健一さん語る

週刊『三里塚』02頁(0992号01面02)(2018/05/28)


星野さん解放6・3高松へ
 反対同盟・北原健一さん語る

(写真 星の木の前で【左から市東孝雄さん、太郎良陽一さん、伊藤信晴さん、萩原富夫さん】)


 獄中43年、星野文昭さん解放6・3高松集会に向け、反対同盟の北原健一さんに奪還にかける思いをうかがった。
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 星野さんは、60年安保闘争以来の日米安保はいけないという正義の闘いを継承し、牽引してきた人だ。沖縄返還協定批准に反対する渋谷のデモは正しい闘いだった。沖縄米軍基地問題を見ると、沖縄ともっと連帯すべきだったと思う。

実力闘争の思想

 過激だったとは全然思わない。機動隊のガス銃は三里塚で仲間の命を奪った。ヘルメットや角材、火炎瓶、鉄パイプなんていうのは完全武装した機動隊と比べても最低限の自衛だ。そもそも人を殺すことを念頭においているものではない。仲間・同志を守るために自らの主張・意志を示す。それは自らの主張を貫くために自分たちを守りながら闘うという実力闘争の思想だと思う。
 68年新宿米タン輸送阻止闘争だって、ベトナム戦争のための米軍ジェット機用燃料を運ぶタンクの輸送を阻止するのは当然じゃないか。過激というほどのものじゃない。
 ベトナム反戦闘争は、三里塚にとっても実力闘争とは何かを考えるきっかけとなった。日本共産党は歌だけ歌って「公務執行妨害になる」とか言って持ち場を離れた。「公務」が正しくないから反対するんだ。国のやることに黙って従い、それで戦争を阻止できるのか。できるわけがない。
 星野さんは「黙って手をこまねいていてもだめだ。大変な時代になるから行動しよう」と言った。民衆が怒ったらどれほどの力を持つのかを示した。その闘いを継いで改憲・戦争を食い止めているのが三里塚だ。

本物の革命家だ

 星野さんの目は澄み冴えわたっている。私心がない。自分が助かりたいとかではなく、みんなのために先頭になって闘うことを鮮明にして闘っている。ああいう人が本当の革命家だと思っている。彼の闘いに共感しない人はいない。いるとすれば、現体制にどっぷりつかって体制を壊されると不利益になる人だ。
 親父が亡くなってからだけど、これまで家に来た人の一人ひとりを思い浮かべると、星野さんの存在が心にひっかかった。星野さんが常駐していた長原公民館には何度も行ったことがある。あの人が星野さんだったかなと、うっすらと覚えている。43年間も獄にとらわれ本当に大変だったと思う。これ以上、獄中にとどめようとするのは許せない。人ごとだとは思えないし、奪還しないとしょうがないと自分も思った。今の三里塚に必要な人だ。全国の闘いにとっても相当なインパクトをもたらすと思う。
 三里塚にも来てもらって今後の社会をどう作るのかとか、そういう話もしてみたい。
 とにかく奪還しよう。星野さんとの新たな約束をしに、自分も6・3高松へ行く。われわれの手に奪還することができれば必ず時代が動く。

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無実で獄中43年
星野文昭さん解放全国集会
 6月3日(日)正午開場
 サンポートホール高松大ホール(香川県高松市サンポート2―1)
 主催/星野全国再審連絡会議

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