天神峰で耕し続ける 集会の発言から

週刊『三里塚』02頁(1013号01面02)(2019/04/08)


天神峰で耕し続ける
 集会の発言から

◎主催者あいさつ

住民とともに新滑走路阻む
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 空港機能強化策に住民はまったく納得していません。深夜の0時まで飛行機を飛ばされたのでは、寝入ったところで爆音で起こされるということになります。
 空港周辺の住民に迷惑をかけて利益追求をしていくというのは大変問題がある。騒音公害をまき散らしているわけです。
 空港で働く労働者のみなさんもそのことは十分お分かりだと思いますが、こういう迷惑空港はこれ以上広げない、被害を広げないということについてニュータウンに住むみなさんにもご理解いただきたい。
 第3滑走路建設にあたって、豊かな自然、里山、水源を破壊し、巨大な空港をつくって利益追求していくこういうあり方が今後許されるのか!
 この問題は沖縄の辺野古新基地建設や、福島で住民を被曝させて命を奪っていく国策とまったく同じです。
 私たちはこの50年の歴史の上に立ち、国策、戦争につながる空港の問題について決してあいまいにせず、今後も農地を守り闘い続けていきたいと思います。

◎農地守る決意

安倍のウソをもう許さない
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 日頃のご支援に対し深く感謝し、勇気をいただいています。安倍の大ウソつきは「真摯に向き合い寄り添う」と。どこが寄り添っているのか!  国策・国家権力の横暴な攻撃に対して共に声を上げていただければと思います。
 動労千葉や関西生コンへの弾圧は絶対に許すことはできません。これからも労働者、市民、学生と共に団結し、三里塚勝利の日まで「闘魂ますます盛んなり」の言葉と共に闘います。
 最後まで天神峰で農地を耕し、自分の生き方を貫きます。

労農連帯の力で反転攻勢を
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 動労千葉は組合結成40周年を迎えました。ジェット燃料貨車輸送阻止闘争を中心とした闘いを貫き、三里塚反対同盟との労農連帯を守り、階級的な労働組合を絶対によみがえらせるという決断でした。
 そして今、安倍政権が働き方改革、戦争に向かうこの時、もっと大きな怒りを結合して社会をつくりかえる。今日はその新しい一歩です。
 去年12月の農地取り上げ反動判決を絶対に許すことはできない。しかし、最高裁決定すら執行させないという、三里塚闘争の正義と大義が敵を追い詰めていることが本質です。敵は三里塚闘争にしばりあげられて危機を迎えている。だからもっと労農連帯を強めて闘いを強化したい。
 私たちは、安倍官邸とJR東日本が労働組合のない企業をつくり、それを全社会に拡張しようとする現代の産業報国会化攻撃と闘っています。
 5月1日、できる限り皇居に近いところで労働者の誇りをかけたメーデーを呼びかけます。戦時体制の下に労働運動を吸収していこうという攻撃と断固闘い抜きましょう。

控訴審闘争で高瀬判決覆す
 顧問弁護団事務局長 葉山岳夫さん

 請求異議訴訟の高瀬判決は、これまでの中でもきわだって反動的で粗雑な判決です。
 用地取得について「あらゆる意味で強制的手段が用いられてはならない」という運輸大臣、空港公団の公約にもかかわらず、農地明け渡しの強制執行を行うことは誰がみても公約違反です。
 そしてこの公約をNAAが否定したことは一度もありません。
 もとの明け渡し裁判の口頭弁論終結時よりも前だから請求異議の理由にならないということは完全に間違っています。
 高瀬は法律をねじ曲げる悪代官と言うべきです。市東さんが命がけで守っている農地を奪うことが権利濫用ではないと強弁する、血も涙も正義のかけらもない判決は絶対に許せません。
 請求異議裁判の戦場は東京高裁に移りました。亡き萩原進さんが提起した「霞が関に攻め上る」裁判闘争は現地闘争と一体です。「農地は自分の命」と訴える市東さん、萩原さん、支援のみなさんと弁護団は連帯し、命がけで闘う決意です。

「安倍農政」は農業つぶしだ
 全国農民会議事務局長 秋山和雄さん

 2月成田現地において第7回総会を開催しました。三十数人で現状視察を行い、空港会社が行っている攻撃、千葉地裁の高瀬判決について私たちは心の底から絶対に許さないと確認し合い、共に三里塚闘争を闘うことを誓い合いました。
 今三里塚で起きていることと、日本全国の農家がおかれる立場というのは本質的に同じです。
 「安倍農政」は農家が農業をやることをつぶそうとしてきている。
 私たちは農民の名において市東さんと共に闘いぬきます。

天皇制打倒! 区議選勝利へ
 全学連委員長 高原恭平さん

 三里塚闘争が半世紀、国家権力・資本家と不屈・非妥協で実力闘争で闘ってきたことの中に社会を変革する現実性、労働者・学生・農民が持つ力が秘められています。
 2019年度は4月の統一地方選挙に始まり、5月天皇代替わりを利用したメーデー圧殺との闘い、7月参院選、10月消費税増税、来年には東京五輪という国家主義の祭典との闘い......一大階級決戦の年です。
 私たちは4月杉並区議選に全学連の先輩であるほらぐちともこさんを推したてて挑戦します。必ず勝利し、資本家に奪われた政治・民主主義を私たちの手に奪い返す飛躍へと転化させます。労働者階級にとって害悪でしかない天皇制を必ず打倒します。戦争・改憲との闘いを通して、来年の集会に東京大学、京都大学を軸に多くの学生の隊列を、杉並から多くの区民を、そして三里塚闘争を闘った闘志である星野文昭さんと共にこの集会に参加したいと思います。

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