外国人労働者と連帯を 改悪入管法弾劾し全国集会

週刊『三里塚』02頁(1015号02面03)(2019/05/13)


外国人労働者と連帯を
 改悪入管法弾劾し全国集会

(写真 集会の最後にインターを斉唱【5月5日 横浜】)

 5月5日、第30回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究集会(全国実主催)が横浜市鶴見公会堂で開かれ、在日・滞日外国人労働者とともに350人が集まった。「改憲・戦争阻止!非正規職だけの社会許すな!生きさせろ!」を掲げた労働者の国際連帯闘争として勝ち取られた。
 開会あいさつは、実行委員会を代表して十亀トシ子さんが指紋押捺拒否闘争の継続発展として始まった全国実30年間の闘いの意義を強調し、「改悪入管法施行の中、運動のすそ野を広げ、差別と抑圧をなくす」との決意を表明した。
 民主労総ソウル地域本部からカンウンギュ政治委員長とファンヒジュン組織局長が登壇した。カンさんの音頭で「スンニハダ(勝利する)」と参加者全員が3回のシュプレヒコール。カンさんは「近いところに温かい労働者同志たちがいた。平和に満ちた東北アジアになるように、皆が団結して闘い勝利しましょう」と熱く語った。
 これを受けて、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、『祖国が棄てた人々―在日韓国人留学生スパイ事件の記録』(キムヒョンスン著)の発刊を取り上げ、75年の11・22在日韓国人母国留学生スパイ団事件ででっち上げ逮捕され、7年間投獄された自身の弾圧(2012年に再審無罪を勝ちとる)とその後の救援運動を紹介した。今回の講演では、その重みを踏まえた在日および日本労働運動と韓国労働運動の国際連帯の前進を訴えた。
 続いて、「朝鮮学校の現場から」というテーマで講演が行われた。スライドで朝鮮学校の最近の様子を紹介しながら、朝鮮学校の生い立ちと歴史を丁寧に紹介し、朝鮮学校の存在と教育の目的は「在日と日本の懸け橋となること」と結んだ。
 全国実を代表して田中喜美子さん(牛久入管問題を考える会)が基調報告を行った。田中さんは、入管法改悪を弾劾し、「労働組合の力で技能実習生、外国人労働者と共に闘おう。世界難民デーに品川入管をデモで包囲しよう」と呼びかけた。
 休憩をはさんで、クルドの子どもたちが演劇。テーマは学校でのいじめ問題について。笑いをはさみながら、差別の実態を鋭く指摘する。子どもたちは、入管への怒りと将来の夢を語った。
 入管収容所収容者のサポートを続けているSYI(収容者友人有志一同)と牛久の会、東京入管収容所を考える会、難民・仮放免者の訴えが続いた。さらに、難民の韓国、ビルマの労働者、外国人労働者を組織している労働組合、さいたまユニオン、群馬合同労組からあいさつを行った。
 最後に田中康宏動労千葉委員長は、「特定技能は、現代の奴隷制度だ。労働者には社会を変えていく力がある。日本の労働者の職場闘争にかかっている。働き方改革を粉砕し、改憲・戦争阻止!大行進を。6・9国鉄集会に結集しよう」と呼びかけ、団結ガンバロー、インターナショナルを斉唱した。
このエントリーをはてなブックマークに追加