クレオ集会 改憲ぜったい阻もう 望月記者が安倍政権を批判

週刊『三里塚』02頁(1016号02面01)(2019/05/27)


クレオ集会
 改憲ぜったい阻もう
 望月記者が安倍政権を批判

(写真 「改憲ぜったい阻もう 裁判員制度はおしまいだ」集会【5月14日 弁護士会館講堂クレオ】)

(写真 望月衣塑子記者)


 「改憲ぜったい阻もう 裁判員制度はおしまいだ5・14集会」が、弁護士会館講堂クレオで開かれ287人が結集した。
 主催者あいさつを武内更一弁護士が行い、弁護士が戦争協力に動員された歴史を繰り返さない決意を語った。
 安倍政権による露骨なマスコミ統制と闘っている望月衣塑子さん(東京新聞記者)と成澤宗男さん(週刊金曜日企画委員)の講演が行われた。
 望月さんは、菅義偉内閣官房長官の記者会見で質問を何度も妨害された具体的事例を明らかにした。1分半の中で7回も質問を妨害されたこともあり、「望月をなんとかできないか」「官邸に来させないでくれ」などの妨害もあったという。
 他にも、出入国管理法改正案問題や森友学園国有地売却問題、加計学園問題、準強姦疑惑圧殺問題等々の質問についても執拗に妨害されたことを明らかにした。さらに、メディアのトップが安倍首相との会食に招待され参加していることを暴露し批判した。
 成澤さんは、権力とメディアが一体化することの危険性を戦争に突入した歴史に照らしながら強く批判し警鐘を鳴らした。「新元号」騒ぎや中国・北朝鮮脅威論、公安事件報道のありかた、日米安全保障論の一元化等々の問題に対するマスメディアの姿勢を鋭く批判。東洋大学でビラまきをしたというだけで逮捕された問題の報道について、大学でビラまきさえも認めないという、まさに戦争に向かう過程と同じ治安弾圧が強行されていると指摘した。また、「いまは平和だ」などと言う人がいるが、「安倍政権のもと日本の基地から米軍が飛び立っている。このような現実と闘うことが改憲阻止につながる。自衛隊は戦争と直結した存在であり、改憲は阻止しなければならない。マスメディアにも重大な責任がある」と、翼賛体制に抗して闘うことを訴えた。
 高原恭平全学連委員長は、「若者が決起しない」という声に対する独自の若者の分析を踏まえながら、世の中を変えるには青年・学生の決起こそが重要であり階級情勢を決める存在であることを提起した。
 最後に、高山俊吉弁護士が10年目をむかえた裁判員制度はもはや破綻しており、最高裁の発表でさえ出頭率は2割。やめるべきだと提起した。
 労働者人民を死刑などの重刑攻撃に動員するための裁判員制度に加担した一人として、苦しみ病気になった人も多く出ている。出頭を拒否する人が続出し、破綻は明らかだ。この現実は裁判員制度を直ちに取りやめるべきであることを如実に示している。世の中を根本的に変えるため、改憲を阻止し裁判員制度をやめさせ、安倍政権のマスコミ規制を粉砕して闘いぬくことを全体で確認して集会を終了した。
(野戦病院・大熊寿年)

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