大地の響き 投稿コーナー

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1017号02面05)(2019/06/10)


大地の響き 投稿コーナー

産地交流会が大盛況
 江戸川産直の会 岸上雅博

 6月2日、江戸川産直の会として、会員6家族16人とともにじゃが芋掘り産地交流会に参加しました。天候にも恵まれ、全体で70名くらいのにぎわいでした。(写真)
 まず萩原富夫さん、市東孝雄さんの案内で畑見学。人参、ナス、ピーマン、レタス、玉ねぎなどが青々と。特に、網をかけたキャベツの畑にモンシロチョウが集っているのは、無農薬野菜の特徴で注目されました。
 ジャガ芋掘りの後は、みそ汁、肉じゃが、ポテトサラダ、焼きそばなど食べながら、青空交流会。子どもたちお楽しみのトラクター運転、ボール投げなどの遊びで盛り上がりました。
 会員からは「野菜がおいしい」「この野菜で子どもが大きくなった」「子どもにいい体験」「秋のさつま芋掘りも参加したい」の声。
 市東さんは、「今までと同じように農業していく。飛行機を飛ばすのにうちの畑がじゃまと向こうは言うが、実際には何の支障もない、ただ私を追い出すための裁判攻撃だ」「これからもみなさんに新鮮で味のある野菜を届け続けます」と。市東さんの決意に応え、農地取り上げを阻止しよう。控訴審・第1回は9月24日です。裁判所への要望書と400万円カンパの訴えに応えよう。
 私たちは、消費者のためにも、絶対にこの畑を守り続けなくてはならない。野菜消費者の維持と拡大に全力をあげます。

この闘いを次世代に
 茨城・青年労働者 小田紀之

 先日、援農に参加し、ジャガイモの草取りをしました。草取り一つにしても、熟練した先輩が雑草の状態を見て作業範囲を決めて、私はその動きを見て、重複しないように畝(うね)を数え、2列離れて入るなど、仕事自体も共同して作っていく気持ちのいい「脳トレ」のような感覚が好きです。職場では要員不足でノルマに追われるため、神経を消耗するようになりがちです。
 翌日、萩原さん宅の畑でサツマイモ、チンゲン菜、ニンジンの収穫がありました(写真)。いつ行っても「とりもの」が途切れないのは、綿密な栽培計画で農家の方々が正確な農作業を積み重ねてきたからだと行くたびに感動します。チンゲン菜は小ぶりで虫食いがひどく、葉をむしりすぎると小さくなるため、加減と大きさの判別が難しかったです。しかし、青虫が多く付いていることは無農薬の証。小学生の頃に、宿題として友達の畑に青虫を取りに行ったのを覚えています。
 その日は翌日が荒天の予報が出たため、里芋の芽出しや豆の収穫など7時くらいまで農作業が続きました。正直大変でしたが、生き物が相手の農業なので現闘員には日常だと思いました。
 去年12月の反動判決で明日にも権力が強制執行に来ると言われていましたが、高裁での控訴審が決定して宣伝戦を展開する時間ができました。裁判所がNAAの手先となっても、三里塚53年の闘いの歴史の成果だと確信しています。
 この闘いを青年が担い、次世代に引き継ぐためには運動のすそ野を広げる必要を感じました。私は将来、途上国の農村で衛生状態を改善して豊かな村づくりをする夢があります。そのために、まずは日本で社会的労働のモデルとなる三里塚で有機農業と運動体の作り方を学びたいと考えております。
 様々な人から、三里塚はあくまで闘いの場だから農業研修ではないこと、現闘は人生をかける覚悟を持って結集しているから中途半端な覚悟ではダメだ、といった意見をもらいました。
 しかし、闘いの目標は農地決戦を通じて、世界中の戦争や貧困を無くしていくことだと私は考えます。闘いへの参入ハードルを下げて、99%の側に立って闘うなら、それぞれの興味のある切り口から入れることで運動の未来も開けると思います。6・30の樫の木まつりに向けて仲間を誘いたいと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加