農地死守、改憲阻止、安倍政権今こそ倒せ 6・30樫の木まつりに集まろう 韓国・鉄道労組が現地訪問 労農連帯で戦争阻む決意共に

週刊『三里塚』02頁(1018号01面01)(2019/06/24)


農地死守、改憲阻止、安倍政権今こそ倒せ
 6・30樫の木まつりに集まろう
 韓国・鉄道労組が現地訪問
 労農連帯で戦争阻む決意共に

(写真 市東さん宅離れで。後列左から伊藤さん、関さん、市東さん、太郎良さん、前列左から通訳の沖山さん、ファンさん、パクさん、イさん【6月10日】)

(写真 団結街道沿いの「強制収用実力阻止」と書かれた監視やぐら前で)

(写真 鉄道労組から反対同盟へのカンパ)


 米中貿易戦争は後戻りのない戦争的対立を激化させている。さらに、米帝はホルムズ海峡付近でのタンカー攻撃事件を口実に中東における新たな侵略戦争に乗り出そうとしている。日帝・安倍政権は、「老後資金2千万円が必要」と年金制度の破綻を居直る一方で、戦闘機を大量購入し、辺野古新基地建設、秋田・山口へのイージス・アショアの設置を強行しようとしている。日米共同軍事演習を進め、改憲・戦争への道をひた走る安倍政権を今こそ打倒しよう。三里塚現地に韓国・鉄道労組が訪問し、労農連帯・国際連帯の強化・発展を誓い合った。反対同盟が呼びかける6・30天神峰・樫の木まつりに集まろう!

 6月10日、韓国・鉄道労組ソウル地方本部のファンサンギル本部長、イジョンギュ総務局長、パクジョンテ調査局長が動労千葉の関道利副委員長の案内で三里塚現地を訪れた。
 鉄道労組は2016年秋、パククネ政権による成果給導入などの労働条件の改悪に対し、74日間におよぶストライキを打ちぬき、ロウソク革命を牽引した労働組合だ。
 強制執行絶対阻止決戦本部がおかれている成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで、半世紀以上続く三里塚闘争の歴史を描いたDVDを鑑賞した後、反対同盟の市東さん、伊藤信晴さん、太郎良陽一さんと交流した。
 関さんが司会をつとめ、反対同盟それぞれがあいさつ(別掲)。その後、活発な質疑が行われた。鉄道労組から「今でも政府からの暴力的な攻撃があるのか」との質問に市東さんは「暴力的な攻撃でつぶしきれなかったのが三里塚闘争。国家としてさらに圧力をかけてくると思うが、あきらめないで闘うことが重要」と応えた。
 伊藤さんは、「NAAは国際ハブ空港からの転落からの巻き返しもかけて、空港機能強化策(第3滑走路建設・B滑走路の千㍍延伸、運用時間の早朝深夜延長)の攻撃をかけてきている。金で周辺自治体の首長をその先兵に仕立て上げ、反対同盟を締め上げようとしている」と現在の攻防について解説した。鉄道労組は、「4千㍍級滑走路を作るというのは軍事的な利用を考えているのではないか」「農民の生活と農地を守る闘いと同時に、反戦の闘いとして三里塚闘争はあるのではないか」と三里塚闘争の核心を突く質問を返した。市東さんは、「間違いない。この先にあるのは軍事空港」、伊藤さんは、「空港周辺のホテルはすべて調べ有事の際に協力させられることになっている」と述べ、軍事空港絶対反対・農地死守の反対同盟の原則の重要性について訴えた。
 最後に、ファンサンギル本部長が、「あきらめない以上絶対勝てると私は思っています。ぜひ力強く闘っていただき、私たちも心から敬意を表すると共に支持し、応援します」とまとめ、市東さんにカンパを手渡した。
 その後、豪雨の中、団結街道沿いにある「強制収用実力阻止」の文字が描かれたやぐらの前で記念撮影。動労千葉・民主労総を軸とする国境を越えた国際連帯・労農連帯の力で安倍政権の進める改憲・戦争を阻む決意を新たにした。

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三里塚に感動
 鉄道労組ソウル本部長 ファンサンギルさん

 話には聞いていましたが、映像を見ると本当に徹底して闘っていることがよくわかりました。
 市東さんのおっしゃった「自分の体がある限り最後まで闘いぬく」という言葉は、私の胸にじんときました。
 闘争はあきらめなければ必ず勝てると思います。みなさんの闘いに敬意を表すると共に、私も韓国に戻ってから一生懸命活動する決意を新たにしました。必ず勝利を勝ちとりましょう。

自然体で闘う
 敷地内・天神峰 市東孝雄さん

 反対同盟は韓国・民主労総の方々の素晴らしい闘いを自分たちが吸収しようと13年前から交流を続けています。
 おやじの跡を継いで、今年で20年目。先祖の土地を守り、こういう生き方をするために帰ってきました。国策だから言うことを聞けとNAAは言いますが、裁判ではNAAの違法・デタラメがどんどん出てきて、まだ一審で13年もやっている裁判も続いています。
 これからも体の続く限り、天神峰で農業を続ける気持ちは変わりません。自分の持ち味でもある自然体でこれからも闘っていきます。

国際連帯強め
 事務局員 伊藤信晴さん

 鉄道労組はパククネ政権を打倒したロウソク革命の出発点となった闘いを切り開いたと聞いています。今日は来ていただき大変うれしく思っています。私たちは動労千葉の前委員長である中野洋さんが千葉県反戦青年委員会を引き連れて三里塚現地を訪れて以来、ずっと動労千葉と同じ時を過ごし闘ってきました。
 安倍政権は沖縄・福島・三里塚の闘いをつぶして改憲を進めようとしています。動労千葉との労農連帯、民主労総との国際連帯を強め、これからも三里塚現地で闘います。

韓国に続いて
 事務局員・決戦本部長 太郎良陽一さん

 最近よく韓国の映画を見ます。日本が朝鮮半島で行ってきた侵略の歴史はあらためて絶対に許せない。一方で、韓国の人たちの素晴らしい闘いに力を感じています。自分たちも韓国に続きたい。同じような闘いの過程を経て、日本の労働者も必ず立ち上がります。
 仕事を辞め、決戦本部長になってから、全国の闘う人たちとの出会いに勇気づけられています。先日も京都の集会でサード配備反対を闘うソンジュの人と会いました。様々な地域の闘いを一つに、三里塚でがんばります。

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