「文昭の闘い引き継ぐ」 星野さん葬儀に全国から参列

週刊『三里塚』02頁(1018号02面02)(2019/06/24)


「文昭の闘い引き継ぐ」
 星野さん葬儀に全国から参列

(写真 全国の仲間が星野さんの出棺を見送った【6月8日】)

 国家権力によって命を奪われた星野文昭さんの通夜が6月7日に、葬儀告別式が8日に東京都杉並区の光明院で行われた。のべ1千人以上が参列し、星野同志を見送った。
 式場の入り口には、星野さんの子どもの頃や学生時代の写真が飾られ、徳島刑務所で彼がつくったカバンも展示された。白い花で飾られた祭壇は、中央に星野さんの写真、その周りに60以上の供花と5点の星野さんの絵が飾られた。星野さんのひつぎは少し傾けられ、最後の対面ができるように配慮された。
 通夜では、全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さん、沖縄万人(うまんちゅ)の会の和田邦子さん、三多摩救う会の大畠信子さんなどが追悼の辞を述べた。
 葬儀告別式では黙祷(もくとう)の後、星野さんの73年の生涯と闘いを振り返るビデオが上映された。岩井信主任弁護人、全国再審連絡会議共同代表の戸村裕実さんが弔辞を述べた。岩井弁護士は、最後まで闘う星野さんの姿を紹介し、獄死に追い込んだ国家権力を弾劾した。戸村さんは、三里塚での星野さんの出会いを語り、「文昭さんは、国家の理不尽な攻撃を受け、抑圧される人々に心を注ぎ、寄り添い行動する人でした。71年の三里塚、沖縄の激闘を担い、その報復弾圧を一身に受けた文昭さん。再審無罪を勝ち取らねばなりません」と再審闘争の貫徹を呼びかけた。
 遺族を代表して喪主の妻・暁子さんが文昭さんに呼びかける形であいさつを行った。
 「文昭は死んではいない、私の中に生きています。そして多くの労働者民衆の中に、文昭の絵を愛してくれたたくさんの人々の中に、皆さんの中に生きています」「文昭が生涯をかけた人間解放の闘いを、私が引き継いでやれば、文昭も一緒に闘って、勝利の美酒を酌み交わすことができる」と呼びかけ、「文昭、あなたは今日、旅立つけど、これからもずっといつも一緒です」と結んだ。
 国内外から寄せられた総計69の弔電と弔文の一部が紹介された。音楽家の丸尾めぐみさんが「ソリダリティ」等をピアノで演奏する中、参列者が次々に献花して最後の別れを告げた。革共同の真紅の旗とFree Hoshinoの黄色ののぼりで包まれたひつぎが車に乗せられ、暁子さんが助手席に座って斎場に出発。光明院を埋めた参列者はインターナショナルの斉唱で見送った。
 参列者は、星野さんを死に追いやった徳島刑務所、医療センター、更生保護委員会を徹底的に追及する新たな闘いを誓った。星野さんの遺志を引き継ぎ、7月5日、国家犯罪を追及する法務省包囲デモに参加しよう。
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