核・戦争に怒りのデモ 日韓労働者が連帯強め 被爆74周年8・6ヒロシマ

週刊『三里塚』02頁(1022号02面01)(2019/08/26)


核・戦争に怒りのデモ
 日韓労働者が連帯強め
 被爆74周年8・6ヒロシマ

(写真 原爆ドームを背に、安倍の来広を腹の底からの怒りで弾劾【8月6日】)

(写真 本通り商店街を元気に進むデモに共感が広がった)


 被爆74周年8・5―8・6ヒロシマ闘争に参加し、改憲阻止・安倍打倒の今秋決戦勝利の展望を感じました。
 ひとつに、ヒロシマの思いと闘いを継承する若者の力強い登場が決定的です。特に、広島大学の後輩たちが学内での不当逮捕・弾圧に勝ちきり、8・6ヒロシマ大行動に結集した姿に胸を打たれました。
 6日朝のドーム前集会では学生が次々と発言に立ちました。
 「ごく少数の資本家の利益、資本の延命のために帝国主義戦争が引き起こされ、天皇制延命のために戦争が引き延ばされ、原爆が落とされた。帝国主義戦争を二度と起こさない誓いの日が8・6だ。祈れば、安倍にお願いすれば戦争はなくなるのか。いいえ。戦争を止めるのは私たち労働者階級だ。フランスや香港の若者たちの闘いに学び、実力行動に立ち上がろう」(太田蒼真広島大学学生自治会委員長代行)
 「帝国主義はまだ生き延びている。何の反省もしていない。黙る中に未来はない。団結して行動しよう」(加藤一樹全学連書記長)
 「危機にあるのは安倍の側。真っ向から改憲・戦争、辺野古新基地建設反対の声を共に上げよう」(赤嶺知晃沖縄大学学生自治会委員長)
 「韓国への排外主義をあおる安倍を許さず、労働者の国際連帯で核戦争を阻もう」(高原恭平全学連委員長)

星野精神継承し

 二つに、戦後かつてないほど排外主義があおられる中で、韓国の仲間と共同の国際反戦反核闘争が撃ち抜かれたことです。大邱(テグ)から参加した9人の仲間の一人は「愛国者なら今日本に行くな」と友人に言われたにもかかわらず仲間と来日し、3日間の行動を共にしました。5日の集会では、全教組大邱支部の青年教員・キムソクヒョンさんが、動労千葉国際連帯委員会が出した「改憲・戦争に向かう安倍政権打倒! 対韓国輸出制限を即時撤回せよ!」と題する声明に胸が熱くなったと語り、日韓労働者が力を合わせて闘おうと訴えました。
 6日朝の原爆ドーム前集会で公務員労働者・イジェヨンさんは、「同志たちと共に学習し、組織し、闘争して新しい平和な時代をつくる」と発言。2月に大邱で星野詩画展を開催し、星野暁子さんの詩を翻訳した詩集「おっとのない結婚式」を発刊したイドクチェさんは、8・6ヒロシマ大行動で「星野さんの遺志を継承し、共に闘おう」と呼びかけました。星野精神の継承が日韓連帯にとっても決定的です。
 7日には移住労働者の組織化に関する懇談会での意見交換では、東アジアにおける労働者階級全体を組織化する壮大な展望を共有しました。

職場から反撃を

 三つに、「教え子を再び戦場に送らない!広島教職員100人声明」が全国の教育労働者の心を動かし、闘いの発展を切り開いていることです。「日の丸・君が代」の強制、放射線副読本配布、行政による平和教育への介入、学力テストによる教員評価、パワハラ・非正規解雇、多忙化・正規職教員の減少......教育現場での様々な攻撃と闘うことは改憲阻止・安倍打倒の最前線です。5日の集会で「平和を実現するためには職場が平和であってはならない」とのキムソクヒョンさんのアピールは、全参加者を奮い立たせました。
 四つに、広島現地での粘り強い闘いが拡声器規制条例を阻止し、運動つぶしの狙いとは裏腹に広範な怒りを呼び起こしていることです。6回の市役所交渉と5回の市役所前座り込みを闘い、「原爆に反対して闘ってきた誇り高き広島市の職員を、核と戦争に反対する団体や運動を弾圧する側に立たせる改憲攻撃だ」との呼びかけが自治体労働者の心を揺さぶりメディアを動かしました。
 最後に。あらためて実感したのは団結しデモなどの実力行動に立つ労働者・学生の力強さの前には、右翼の妨害などまったく問題にならないことです。元気と解放感あふれるデモに若者が飛び入り参加し、外国人からも熱い注目と共感が寄せられました。
(土屋栄作)

このエントリーをはてなブックマークに追加