全学連三里塚 現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 学生自治を取り戻せ 京大弾圧に反撃へ 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

週刊『三里塚』02頁(1025号02面04)(2019/10/14)


全学連三里塚 現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 学生自治を取り戻せ
 京大弾圧に反撃へ
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 小松菜の種を蒔く全学連行動隊の二川光さん【9月17日】)

 台風15号の影響もあって9月がバタバタと過ぎ去っていくうちに、暗くなるのもすっかり早くなりました。朝晩はずいぶん涼しくなってきたのに、日中はまだ夏を思わせるような強い日射しが差し込む日も。新しく作付けした大根や葉物が少しでも早く育ってくれると良いのですが。
 10・13三里塚全国総決起集会まであと1週間となりました。台風15号によって小さくない被害を受ける中でも反対同盟は地域と繋がりながら必死に闘いを守り抜いていること、そして9月24日に請求異議裁判の控訴審が始まったこともあり、今回の全国集会には特に多くの仲間に集まってほしいと考えています。
 三里塚闘争は長い闘いです。歴代政権を相手取りながら、時には機動隊と正面衝突しながら、時には秘密交渉といった暗躍に対して団結を固め闘い続けられてきました。「三里塚闘争とは何か」を一言で語ろうといっても、なかなかに難しい。私は市東さんの闘いを広めようと様々な集会で署名や要望書を呼びかける中で、これをより強く感じるようになりました。
 これに一つの回答を与えてくれる出来事がありました。群馬県で行われた「安倍政権の農政を考える9・29講演会」です。農政を切り口に安倍政権の矛盾を突いていくと、必ずといっていいほど三里塚闘争で突き出されている国家政策の矛盾に行き着きます。
 まとめでは「53年かけて日本の国家権力が総力で進めてきた成田空港は完成していない。反対する農民、全国の市民・労働者の闘いでこれができることが、私たちの生きていく力だ」という訴えがありました。三里塚闘争が自分の現場で闘う主体を作りだしてきたという事実、そしてその人が目の前にいるということが、私の中にストンと落ちてきました。故北原鉱治事務局長の「人任せにしてちゃだめだ。てめえの問題なんだ」という言葉が、今改めて胸に突き刺さります。
 9月27日、京都大でビラをまいたことを「建造物侵入」罪とされ、逮捕・勾留されていた斎藤郁真・前全学連委員長が保釈されました。5カ月近い勾留も、300万円の保釈金も本当に許しがたいですが、彼を獄中から取り戻したことはとても大きいことです。
 9月24日、京都地裁での第1回公判で、斎藤さんは「大学改革が学生から、ひいては彼らが社会人になることによって社会から、奪う大事なものは『主体性』ではないか」と大学改革を批判し、「『学生自治』の社会的意義は、学生を消費者にさせないことを目指すところ、全ての学生を社会の主体にする営みである」と述べました。
 「それはお前がやるんだよ」というスローガンを掲げて立ち上がった京大生が、今日の京大学生運動の中軸を担っていることは、とても偶然とは思えません。労働者・農民・学生一人ひとりが社会を担う主体、つまり社会を変える主体でもあることを自覚し、社会を変える側に立つという人生選択をしたとき、歴史の教訓は勝利の方針へと転化していくでしょう。10・13三里塚全国集会に集まり、自分の存在と闘いへの確信をつかもう!
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