天神峰カフェ 「星の木は収用阻む砦」 星野文昭さんの分骨行う

週刊『三里塚』02頁(1027号02面01)(2019/11/11)


天神峰カフェ
 「星の木は収用阻む砦」
 星野文昭さんの分骨行う

(写真 カフェの参加者に訴える星野暁子さん【10月27日】)

(写真 天神峰農地に植わる「星の木」への分骨を終えて)


 10月27日、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで「天神峰カフェ」が開かれ、「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の仲間をはじめ60人が集まった。

深夜延長弾劾!

 A滑走路の運用時間の深夜1時間延長の開始日でもあったこの日、三里塚反対同盟と支援連絡会議はこの日付で出された弾劾声明が掲載されたビラを騒音下地域に入れる行動を午前中に行った。
 今回の時間延長にもかかわらず、新規参入は貨物便1機のみ。その他の便は現在運航している便の時刻を後ろにずらしたものだ。自らの金もうけのために、地元住民の生活を破壊するNAAへの怒りを騒音下住民と共有し、白紙撤回へ向けて闘いを強化する決意を新たにした。
 正午から、市東さん宅離れに芝山町、横芝光町、八街市などの地元住民をはじめ、茨城、神奈川、群馬からも参加者が続々と駆けつけた。最初に、決戦本部長の太郎良陽一さんがあいさつをし、婦人行動隊の木内敦子さんがマイクを向け、それぞれ自己紹介。
 羽田空港の機能強化に伴う新ルートで超低空飛行による騒音・落下物被害が予想される東京都心から駆けつけた「なんぶユニオン」の仲間は、「国交省が一番恐れているのは羽田の闘いが三里塚闘争化すること。三里塚と羽田が一緒になって機能強化を粉砕し、戦争・改憲という安倍のもくろみを叩きつぶそう」と呼びかけた。
 動労千葉の渡辺靖正執行委員は、「関道利新委員長体制を確立し、嵐でも10・13全国集会に行こうと構えていたが台風で中止になり残念。さまざまな反対運動を一つにしよう。条件闘争では絶対だめ」と訴えた。

北原さんと約束

 星野再審連絡会議からは共同代表の戸村裕実さん、狩野満男さんはじめ多くの仲間が駆けつけた。カフェ後には、5月30日に国家権力によって虐殺された星野文昭さんの遺骨の一部を市東さんの畑に植わる「星の木」(こぶしの木)の根本に埋める分骨が行われ、霊前に花を手向けた。
 大阪・星野文昭さんをとり戻す会、婦人民主クラブ全国協議会代表の三浦正子さん、「沖縄万人の力で星野さんを取り戻す会」事務局長の和田邦子さんからはメッセージが寄せられた。
 お連れ合いの星野暁子さんは、北原鉱治事務局長が文昭さんに「三里塚に来い」と獄中面会で約束していたことに触れ、「今日ようやく実現することができる」「強制収用を阻む砦としての『星の木』を守り抜き、市東さんと一緒に闘いたい」と決意を述べた。
 萩原富夫さんと市東さんが交流会の最後に駆けつけてあいさつした。萩原さんは、「44年闘いぬいた星野さんを本当に尊敬している」「羽田新ルートと闘う住民とも連帯しながら運動を進めたい」と述べ、12月14日の現地闘争&団結いも煮会への結集を呼びかけた。
 市東さんは「天神峰カフェは闘っている人たちが意見を持ち寄り同盟と交流する場。星野さんとは北原さんの次に面会する予定だったが、会えず残念でならない。星野さんの闘いを見習いながら自分もここで闘う」と決意を述べた。
 三里塚闘争は、市東さんの農地強奪強制執行との闘いがいよいよ正念場を迎える中で、空港機能強化と闘う住民と結びつき、新たな北総決起が開始されている。国家権力と不屈に闘いぬいた星野精神を継承し闘おう。

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