婦人行動隊 新年の決意 私たちの力でこの農地守る

週刊『三里塚』02頁(1030号02面01)(2020/01/01)


婦人行動隊 新年の決意
 私たちの力でこの農地守る

(写真 11・3労働者集会のデモ行進に参加する宮本さん【左】と木内さん)

軍事空港造らせない
 宮本麻子さん

 2019年、許し難いと思ったのは天皇代替わり攻撃です。権威付けのための儀式に金を湯水のように使って本当に困っている人のことを省みない。オリンピックキャンペーンも同じです。
 地方は切り捨てられ、自治体の職員も減らされ台風への対応もできない。安倍内閣は台風が来ているのに、新内閣発表でうかれ、森田千葉県知事も連絡がなかったからと対応が遅れたことを居直っている。発電機も県にはあったのに全然貸し出しされていなかったとか。人の命が失われているというのに対応があまりにもお粗末です。
 空港機能強化の攻撃もデタラメで住民のことを何も考えていません。一斉行動のときに地域を回ると、「防音で二重窓にしたって寝室だけで外に出たら変わらない」「台風で冷房が止まって窓を開けるとすごい騒音が入ってきた」という声がたくさんありました。
 そもそも飛行機はグレタさんも言うように化石燃料を大量に消費し、二酸化炭素も大量に排出するとんでもないものなんですよね。
 3500㍍滑走路を2本にするのも軍事転用をにらんだものです。幕張でも武器の見本市が開かれ、絶対に許せません。
 原発にしても、東海第二原発再稼働の策動や女川でも再稼働の許可を出したり。3・11福島の大事故が起きたのになんとも思っていない。健康被害も事故の影響ではないとウソしか言わない。
 三里塚を闘ってくれた星野文昭さんが亡くなったことは本当に残念です。治療を受けて元気になって、三里塚にも来てほしいと思っていたのに。放置していた徳島刑務所の責任を追及し、私たちは共に星野さんの闘いを継承していきたい。
 杉並区議会議員選挙での洞口朋子さんの当選はすばらしい勝利ですよね。若者は投票しないとか言われるけど、雇用状況が劣悪になっていて結婚もできない、子どもも持てない。若者もそういう状況をいいと思っているわけじゃなくて本当は変えなくちゃと思っている。だけど、なかなか忙しかったりすると行動に移せないと。そこに洞口さんの訴えが響き、この人なら言ってくれる、やってくれるという本気度が伝わったのでしょうね。当選後も地域に密着して活躍されて頼もしいと思います。
 19年は民主労総の方との三里塚での交流会ができなくて残念でしたが、18年私も参加した韓国の労働者集会は6万人。19年は10万人に増えて広がりをもったすごい闘いをやっている。
 世界の闘いと連帯し、安倍を一刻も早く打倒し、市東さんの農地に絶対に手をつけさせない状況をみんなの力でつくっていきたい。負けない闘いを共に作りましょう。

若者の力と結びつき
 木内敦子さん

 反対同盟が立ち上がっていることに思いを寄せ、いろんな分野の人たちが現地に来るようになり三里塚闘争がより広がりをもってきているというのを実感します。
 羽田空港の機能強化による都心上空の低空飛行に反対する住民や、東海第二原発再稼働に反対して活動している住民、地域で闘っている人が三里塚を知って、さらに足を運んでくれていることはすごく大きい一歩だったと思います。地元の人たちも立ち上がって、今までは一緒にやるということはなかなかできなかったのが、私たちが地域のビラまきなどをずっと継続してやってきたことが実を結んでいます。
 こちらから積極的に外に打って出ることで、敵によって作られた三里塚闘争のイメージを打ち壊しつつあると思います。生身の三里塚闘争をみんなに知ってもらって、そこには闘いへの正義の確信も誇りもある。市東さんという自然体で農業をやりながら闘っている人たちがいる。そこに共感する人が増えてきているのだと思います。
 天神峰カフェも大盛況で手応えを感じています。闘争や援農よりカフェは少し近づきやすいのかもしれませんが、芸術家や演劇をする人とか不思議といろんな人が現地に来て交流することができ、闘いの前進を感じることができました。
 市東さんの農地決戦も空港機能強化との闘いも正念場にきています。日本中で三里塚と共に闘ういろんな闘いを盛り上げ、あちこちで人々が立ち上がっているという状況をつくり出すことだと思います。三里塚の勝利もその中にあります。
 今の20代の人たちは震災・原発事故以降のデモを見て育った世代なんですね。そういう若者がこれから何かするんだろうなという期待感がすごくあります。グレタさんたちの飛行機に乗らない運動もトレンドになっています。環境問題も食の問題も三里塚とつながる課題です。若い人たちがムーブメントを起こしているのは非常にうれしいし、心強い。なかなか結びつけてはないんだけど。一歩ずつ近づいていくことができると思います。そこを若い人たちの発想に任せたい。
 中核派も変わったんですよね。10代、20代の人の意見をどんどん取り入れて自由にやらせ、失敗したらロートルが軌道修正したらいい。ふわっとしたものでは世の中を変える力にはならないから求心力をもって、その先を行ってほしいですね。三里塚闘争は間違いなく歴史的な闘いです。ここに人生をかけて闘ってきた人たちがいっぱいいるじゃないですか。反対同盟だけの三里塚じゃなくそれぞれの人の三里塚ですから。
 来年もがんばりましょう。

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