全国農民会議 新潟で第8回総会 安倍農政に農民の手で反撃を

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週刊『三里塚』02頁(1034号02面01)(2020/02/24)


全国農民会議
 新潟で第8回総会
 安倍農政に農民の手で反撃を

(写真 全国農民会議の講演集会【2月9日 長岡市】)

(写真 萩原さんと市東さんが3・29を訴え)


 2月9〜10日、新潟県長岡市で全国農民会議の第8回総会が開かれ80人が集まった。
 1日目の「地域農業を守ろう! 安倍農政を葬ろう! 全国農民の知恵を出し合おう」講演集会では会場を多くの地元農家が埋め活発な意見交換が行われた。
 「種子法・種苗法改悪」について新潟百姓塾世話人の堀井修さんが「農薬や肥料だけでは企業は儲からなくなっている。だから国や県の責任で管理してきた種や苗を民間に開放し、企業の儲けの対象にしようというのが今回の改悪だ。値段も上がり、品種も限られることになる。歴史的に見ても多様性がなければ子孫を残すことはできない」と警鐘を鳴らした。
 いわき市の畜産農家・斎藤栄一さんは、「福島の農家は日々被曝労働を強いられている。モニタリングポストの廃止は許せない。常磐線全線開通阻止を闘う動労水戸の被曝労働拒否の闘いと連帯しよう。3・11郡山へ」と訴えた。新潟県に避難してきたIさんは「地震や津波があったからといって放射能を出していいはずがない」と原発事故への怒りを語った。
 反対同盟からの訴えで萩原富夫さんは「市東さんの農地裁判を14年闘ってきた。高裁への要望書にご協力を。54年間、空港よりも農業が大事、空港を戦争に使わせないと闘ってきた。今後も安全な作物を作り闘う」と決意を述べた。市東孝雄さんは「有機無農薬で30年。百姓にとって農地は命。親父に知らせもせず、買収したから出て行けという攻撃は許せない。3・29全国集会に結集を」と呼びかけた。
 記念講演を行った新潟大学の伊藤亮司さんは、「安倍の施政方針演説はオリンピックキャンペーンだけで中身がない。目標に届かず前年比でわずか0・6%のプラスに過ぎない農産物輸出のごく一部を切りとって宣伝している。それも国内農業の発展とは無関係だ。新潟市で行われた壮大な社会実験としての企業参入は失敗だった。60㌔あたりの米価を2000円上げるだけで今の農家の疲弊は解消される」として、安倍農政を転換させるために農民自身が声を上げようと訴えた。
 2日目の総会では、秋山和雄事務局長が議案を提起した。運動方針として、①安倍農政への反撃②支部活動の強化③改憲・戦争を進める安倍政権反対④市東さんの農地強奪許さない⑤再稼働阻止・全原発廃炉へを確認。会場からの意見で「外国人労働者の待遇改善」を掲げることも確認された。
 共同代表の小川浩さんが「具体的に農民を組織しよう。農業が持続できるような農産物価格を求めていく。三里塚・沖縄・福島と連帯し全国各地で闘おう」とまとめ、集会を締めくくった。

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