団結街道裁判 小泉市長を証人に呼べ 「廃道」の違法を徹底追及

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週刊『三里塚』02頁(1034号02面02)(2020/02/24)


団結街道裁判
 小泉市長を証人に呼べ
 「廃道」の違法を徹底追及

(写真 内野俊夫裁判長)


 2月7日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で団結街道裁判が開かれた。
 団結街道(成田市道・天神峰―十余三線)は、天神峰の農家・市東孝雄さんにとって、自宅と南台の耕作地を直線で結ぶ、日々の農作業に必要不可欠の道路であった。市東さんだけでなく、一般的にも利用者が多い重要な交通路であった。その団結街道を成田市は、2010年6月に夜陰に乗じて暴力的に封鎖・廃止し、土地を格安で成田空港会社(NAA)に売り飛ばすという暴挙に及んだ。その違法性を追及するのがこの裁判だ。
 弁護団は、廃道の最高責任者である小泉一成成田市長の証人喚問を一貫して要求しているが、NAAと結託した裁判長は、応じようとしない。
 今回弁護団は、2009年の「4者協議会」に向けて行われた成田市の庁議の会議録、市とNAAの協議の議事録などについて文書提出命令を申し立て、被告・成田市を追及した。
 成田市は、この09年7月の4者協議(国交省、NAA、千葉県、成田市など関係市町)の場で初めて、団結街道廃道が協議され合意されたと説明するが、それはうそだ。4者協以前に、市はNAAから空港の第3誘導路(西側誘導路)建設のために、団結街道廃止を要請されそれに唯々諾々としたがったというのが真実だ。実際にその後あわただしく10月には「廃道」が庁議に起案され、まともな議論や検討もなく交通量調査も一切行わず既定の方針とされ、翌年3月には市議会で「廃道」議決が強行される。
 市民の利益を保護すべき行政が、当事者中の当事者である市東さんの了解もとらず、一民間企業の求めに応じて、市民が日常的に利用する道路の廃止を勝手に決めて進めていたのだ。道路法も無視したこの暴挙を「政治案件」として進めた最高責任者が、小泉市長その人だ。
 内野裁判長はこれまで市長の証人採用について結論を出さず、代わりに被告・市に催促して元成田市道路管理課主任・松本光平を証人として呼んでごまかそうとしてきたが、そんなことは絶対に許さない!「小泉市長をここに呼べ!」という弁護団と傍聴者の怒りの声が廷内を圧倒したが、内野裁判長は終始視線を下に向けたままで、次回の期日を6月26日と指定して閉廷した。
 報告集会では顧問弁護団が小泉市長の証人喚問をなんとしても実現する決意を表した。連帯発言に立った動労千葉の滝口誠さんは労農連帯を強めて3・29全国集会へ向けて闘う決意を述べた。

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