3・29全国集会成田市赤坂公園に結集を 三里塚反対同盟のアピール 第3滑走路建設阻止しよう

週刊『三里塚』02頁(1036号01面01)(2020/03/23)


3・29全国集会成田市赤坂公園に結集を
 三里塚反対同盟のアピール
 第3滑走路建設阻止しよう

 新型コロナウイルス対策を口実に、安倍政権は改憲に向けた強権的政治体制をつくろうと躍起になっている。一斉休校や「自粛」が強制され、多くの労働者が職を失うなど深刻な状況に叩き込まれている。闘う労働組合を成田空港内外で甦らせ、解雇を許さず機能強化粉砕へ闘おう。3月末に予定されていた市東さんの農地をめぐる請求異議控訴審は延期となった。3・29全国集会の成功に向けて奮闘する三里塚芝山連合空港反対同盟の3氏にアピールをいただいた。

今こそ安倍打倒へ
 事務局員 伊藤信晴さん

 安倍政権お気に入りの東京高検検事長の黒川を次期検事総長にするために、定年を延長するなどということが起き、市東さんの裁判だけでなく、本当に日本の司法が中心からひどいことになっていると感じました。こんなデタラメを働く政権が長く続いているのは本当に許せないが、もう代わりがいないという末期的危機でもあり、今ここでこそ「安倍打倒」の腹を固めて、正しいことを正しいと信念を貫き闘う時だと思います。
 反対同盟ニュースを手に私の住む芝山地区を回って空港反対を訴えると、「同盟の気持ちはわかるが...」と半ばあきらめている人も少なくない。しかし、ふるさとの水、空気、土を守り、この地で自分の人生を全うしたいというささやかな願いさえも押しつぶそうとする空港に、みな怒りを持っているのです。
 今年の同盟の新年初の敷地内デモには、騒音に反対してデモをやりたいという茨城県の住民が2人参加しました。成田空港を離陸したジェット機は、利根川を越えると高度も飛行ルートも平気で変えて、ものすごい騒音をまき散らして上空を旋回するそうです。落下物被害もある。さらに機能強化で3本目の滑走路が造られ、深夜・早朝まで飛ぶようになったらどれだけひどくなることか。しかし何の対策もなく、説明会もなし。最低限、空港周辺と同じ騒音対策をしろ!と声を上げているそうです。
 生きていく上で絶対に譲れないものがある。市東さんの生き方はその神髄を表しています。福島も沖縄もそういう姿勢で闘っているし、動労千葉も組合員の解雇攻撃を認めず闘い、関西生コン支部も弾圧に屈していない。そういう生き方が人々の心をとらえる時代だし、そこに戦争と軍事空港を阻む力があると思います。3・29にその力を結集し、ともに農地強奪攻撃を粉砕しましょう。

農地強奪許さない
 事務局員 太郎良陽一さん

 全国集会に向けて市東さんの農地を守るために何ができるかを考え、何か一つをやってほしい。学習会、ビラまき、援農、何でもいいんです。やりたいこと、やれることが必ずあるはずです。
 国家権力によって築かれた壁をぶち破って三里塚への合流が始まっています。旗開きへの飛び入り参加など、新しい情勢が生み出されています。
 安倍は権力機構を意のままに支配して、自分への追及を全部つぶすということをやらないと政権がもたないところにまで追いつめられています。
 だけど、民主主義、議会主義、合法主義では倒せません。議会や裁判所、行政に頼るのではなく、私たち一人一人の中に今の現実を変える力があります。そのことを体を張って闘い示してきたのが三里塚闘争です。
 だからいろんな闘争の場で一目置かれています。三里塚は一歩も引かずに闘い、国家権力に白旗を挙げたことがありません。改めて三里塚闘争が何であったのかはっきりさせる責任が反対同盟にはあります。空港建設ではなく農地を守る。社会をかえるための三里塚。シンプルなことなんです。人間が生きていくために必要な野菜作りと農地を大切にする。無理やり経済成長させ資本主義を延命させるために求められるスキルとは真逆のものなんです。
 人間がみんなで生きていくために必要で最も深くて単純なことをやっている。それがすごい闘争になっている。
 空港推進派との根本的な違いは農地を本当に大事にするかどうか。土地は取引材料ではありません。政治的な「解決」はありえないんです。
 かつて、空港建設に反対し、その後「共存共栄」などといって反対闘争を裏切った相川勝重芝山町長や石毛博道、石井新二らは今や空港を積極的に拡張する手先となり村を破壊しています。「一坪再共有化運動」も法人化し、支援の拡大ではなく、結局は反対同盟つぶしの手段だったことがはっきりしています。
 グローバル化の中で利権ばかりをあさるあり方は世界中で問題になっています。三里塚はそれと闘っています。地域で闘う人々と連帯して三里塚は闘います。3・29集会に集まり反対同盟と交流しましょう。

54年の闘いは正義
 三里塚 北原健一さん

 反対同盟54年の闘いは正しかった。これからの情勢を変えていくのはここだという核心がある。
 今の改憲攻撃の中では、労働組合をつぶすということがまず第一だ。だからこそ、国鉄労働運動を最初につぶそうと中曽根みたいな右翼の人間を跋扈(ばっこ)させて、それで国鉄を解体して分割・民営化していった。その一番の矢面立たされたのが動労千葉だ。
 しかしその時にストライキで立ち上がった動労千葉はやっぱりすごい。民営化に立ち向かって団結を守りぬいている労働組合が今現にあること自体が大きなインパクトを世界に与えている。反対同盟も動労千葉と共に闘い続けて今も健在だ。
 世界情勢を見ると、この両者の団結を軸に、今一つ大きなうねりにするチャンスが来ている。
 今回のコロナ情勢に国民の中から、「何だ今の政府、行政は!」って怒りの声が絶対に出る。自分自身、記者会見での安倍晋三はじめとした政治家のふてぶてしさを見ると本当に腹が立つ。
 ああいう連中が平気で公文書を書き換えたり、墨塗りにしたり、あったことをなかったとウソをウソで塗り固めている。こんなことがいつまでも続くはずがない。
 空港建設の歴史をみても、とにかく既成事実をつくってどんどんごり押し的に推し進める。最終的にはハブ空港にして、24時間動く空港にと。そして外貨を獲得して地方自治体にそのおこぼれを分配していくというような。そういう時代はやっぱりわれわれの手で終わらせないといけない。
 今世界中でその息吹が生まれている。
 最終的にわれわれは勝たなきゃいけない。みんなで知恵を絞りだそう。三里塚闘争があることによって空港問題だけじゃなく、幅広く闘いのすそ野を広げられていると思う。辺野古新基地建設の問題も原発の問題もある意味全部一緒の攻撃なんだ。労働運動も大事で、関西生コン支部弾圧との闘いも新しいものが生まれようとしている。
 今自分は健康の問題で思う存分動けないが、気持ちは一つ。3・29に集まり、市東さんの農地取り上げと闘う反対同盟と一緒に闘ってほしい。

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 3月の新やぐら裁判(千葉地裁)、請求異議控訴審(東京高裁)は裁判所が期日を取り消し延期になりました。

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