集会の発言より 労農連帯の力で

週刊『三里塚』02頁(1049号01面02)(2020/10/12)


集会の発言より
労農連帯の力で

(写真 市東さんの農地死守! 決意を表す反対同盟)

◎基調報告
第3滑走路白紙撤回せよ
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 三里塚闘争54年、開港42年、成田空港は大破綻の危機を迎えています。安倍政権の観光立国政策、インバウドの拡大も新型コロナ感染症によって夢幻となりました。
 4月に閉鎖されたB滑走路の再開後も航空需要は増えませんでした。今でも軒並みの欠航、空港内店舗も閉店が続いています。
 世界でも空港の拡張計画の見直しが始まっています。ヨーロッパでは「飛び恥」という、飛行機より鉄道を使う運動が定着し始めています。
 にもかかわらずNAA社長は、記者会見で「第3滑走路建設を進める」と言いました。これは「成田の恥」です。今すぐ撤回させましょう。
 「空港廃港」のスローガンが現実になりつつあります。命より金を優先する新自由主義の破産が、無理やり新たな需要を作り出してきた航空産業で極限的に表れています。世界大恐慌の中、航空会社の破綻、成田からの撤退はどんどん進んでいきます。第3滑走路は、白紙撤回以外ありません。
 この破産会社であるNAAが、市東さんの土地を取り上げることなど絶対に許されない。裁判闘争を徹底的に闘い農地を守り抜きましょう。東京高裁での請求異議裁判は、次回10月22日が最終弁論です。デモも行います。農地取り上げ反対の要望書を集め、結集をお願いします。
 同時にこの闘いは、労働者のリストラ首切りとの闘いでもあります。動労千葉や関西生コン支部のような闘う労働組合がたくさん必要です。経済危機は労働運動再建のチャンスです。反対同盟は、立ち上がる航空関連労働者と共に闘います。
 沖縄辺野古新基地建設阻止を先頭とする反戦反基地闘争、原発再稼働阻止を闘う福島など国策と闘うあらゆる人々と連帯します。周辺地域住民と共に「静かな空」「安らかな睡眠」「穏やかな故郷」を取り戻します。空港廃港に向け総決起を!

小作にも生きる権利がある
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 請求異議控訴審の判決が近づいてきました。NAAはうちの土地をだまし取るために、文書を偽造し、耕作者であるおやじには一切秘密にして地主から底地を買収しました。こんなやり方を54年やってきました。誰が認められますか。
 私は天神峰において小作で農業をやっていますが、小作でもそこで生きていく権利があります。正しいものは正しいし、「うそはつかない」という信条で、完全無農薬の有機農業に取り組んできました。これからも動労千葉、関西生コン支部など労働者の皆さん、全国で「国策」と闘う皆さんと団結し、沖縄・福島・三里塚を一つの闘いとして進んでいきます。共に闘いましょう。

安倍政治継ぐ菅政権打倒を
 事務局員 伊藤信晴さん

 本日の集会を、安倍政治のすべてを引き継ぐと言って登場した菅政権を打倒するために、戦闘的に打ち抜いていきたいと思います。
 労働者・農民を犠牲にする新自由主義は破産しました。反対同盟と車の両輪である動労千葉が先頭で闘って切り開いた地平です。
 空港は今開店休業状態です。「あと10年で成田は満杯になる」と言っていた説明会は何だったのか。今こそ成田を廃港に追い込みましょう。
 その先頭で不屈に闘う市東さんの農地を守ることは、全人民の権利を守り、改憲・戦争を阻止する闘いに通じます。団結を打ち固め市東さんの農地を守りぬきましょう。

新自由主義に断を下す時だ
 動労千葉委員長 関道利さん



 JRでは3月ダイヤ改定で分割・民営化以来の最大の合理化攻撃が狙われています。「1500億円コストカット」を宣言し、整理解雇まで振りかざしています。9月1日から就業規則を改悪し、団体交渉では「解雇はしないとまでは言えない」と明言しました。だが、社友会で職場支配を貫徹しようとのもくろみは行き詰まっています。
 昨日私たちは第50回定期大会を開催し、今秋から年末、来春まで「いつでもストを打てる体制」を確立しました。新自由主義に断を下すため、11・1全国労働者総決起集会・日比谷野音への大結集をお願いします。農地を死守し、成田廃港まで共に闘いましょう。

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