大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1055号02面06)(2021/01/11)


大地の響き 投稿コーナー

滑走路の近さに興奮
 京都大学 熊野寮生

 12月26日から28日の3日間、三里塚の皆さんにお世話になりました。京成成田駅から北総センターに向かう途中からすぐに闘争についての話が始まり、いよいよ来たぞという気持ちになり高揚しました。初めに市東さんの畑に行かせていただき、櫓(やぐら)に登りました。あまりの滑走路の近さに興奮すると共に話してくださる内容が初耳なものばかりで勉強不足を痛感しました。その後、映像や資料を見せていただき闘争がかつていかに激烈なものであったかを知り、驚くと同時にこの活力はどこから湧いてくるのだろうかと疑問にも思いました。農作業はそれ自体でとても楽しく、完全無農薬有機栽培や年間を通じて週2回出荷していることへの皆さんの誇りを知りました。
 三里塚の皆さんとお話していく中で、闘争が現在も続いているのはやはり50年近く前の代執行の恨みが大きいという印象を受けました。私は資本主義を批判する立場になく、日本への愛国心もある方なので、国の経済発展を促進する施策について真っ向から反対することはできません。しかしながら住民の合意を得る努力が不十分なまま土地収用を強行してしまい、今なお苦しむ人々が存在するという国の歴史は記憶されなければならないと考えます。三里塚という土地はとても異質でいて、人の温かみが感じられる非常に面白い場所でした。また是非伺わせていただきたいと思います。
 今回は快く迎えてくださりありがとうございました。

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