全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 成田軍事空港粉砕を 野菜・土と向き合って 京都大学 作部羊平

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週刊『三里塚』02頁(1057号02面02)(2021/02/08)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 成田軍事空港粉砕を
 野菜・土と向き合って
 京都大学 作部羊平

(写真 ヤーコンを収穫し終えた畑の片づけ【1月14日】)

 1月10日の旗開きから公安警察による全学連大会襲撃事件に対する国賠裁判に行くまでの1週間ほど、三里塚の援農に行ってきました。
 数年前にも一度援農に来たことがあったのですが、その時と違ってほとんど航空機の爆音が聞こえないことにまず感動しました。県の調査を見ると、70〜90デシベルの騒音が日に200回以上発生していたようです。防犯ブザーの音量が大体90デシベルらしいので、毎日朝6時から夜中0時まで傍でブザーが鳴り続けているような状況。本当に殺人的です。ずっと現地にいた人も「飛行機が飛ばなくなって、やっぱり(騒音で)ストレスになっていたと気付いた」と語っていました。私も農作業をしている間、すぐ横に空港があることを忘れるくらいでした。
 現在コロナ禍で航空需要が激減する中で、自衛隊の中東派兵に成田空港からのチャーター便を使ったことが報道されています。コロナ後は以前より空港需要が伸びると青写真を描いてのNAAの「空港機能強化」策も、結局日本帝国主義の侵略政策の一環としての軍事空港化です。断固粉砕するべきです。
 援農では、市東さんと萩原さんの農地で主に収穫と出荷の作業を手伝いました。じゃがいも、大根、白菜、ねぎ、さつまいも、ほうれんそう……さまざまな野菜を収穫しました。前回来たときは雑草取りや種まきが多かったので新鮮でした。特に収穫した野菜を出荷用に綺麗にする作業が面白かったです。形が悪かったり腐ったりしているものをより分けたり、枯れた葉をもいだり。白菜がけっこう難しく、外側の葉をもいだ中身に泥がついてしまってダメ出しされてしまいました。どんどん捨てられていく野菜を見ながらもったいない気持ちになりましたが、一方でおいしく食べてもらうために妥協しない精神と、食べる人とのつながりを感じることができました。そして捨てた野菜も単に無駄になるのではなく、土に還ってまた新たな野菜を育むのです。
 年始から急激に寒くなった影響で、大根の土から出た頭の部分が凍ってしまい、泣く泣く切り落として出荷することになりました。他にも収穫した野菜が凍らないように布団をかけたりと、工業製品とは違って土や野菜という「生きもの」とトコトン向き合ってきた三里塚農民のみなさんを尊敬します。一度、管理機の部品を買うために「農家の店しんしん」に寄ったのですが、「強力!」とか「ネコソギ」とか銘打った多種多様な農薬、殺虫剤、除草剤が並んでいるのを見て尚更そう思いました。
 全学連現地行動隊の二川くんから聞いたのですが、最近センターの近くにタイ食品店ができたそうです。外国人技能実習生が千葉の農業に大量動員されている影響だそうです。大規模化・合理化を旨とする資本主義社会において、「生きもの」である土や野菜と向き合う地道な農業はすりつぶされ、人を育てるための農業が人の命を安く買いたたくことによってしか成り立たないという矛盾した状況があります。教育現場においても、教員の命を顧みない労働強化と学生を人間ではなく工業製品のように扱うあり方がまかり通るようになり、京大での学生処分撤回の闘いを先頭に決起がはじまっています。
 コロナ禍でますます明らかになった新自由主義社会の矛盾を労働者階級人民の闘いと労農学連帯でぶっ飛ばし、人間が人間らしく生きられる共産主義社会建設のために革命家としてがんばろうとあらためて決意しました。
 三里塚で食べたご飯はどれも本当においしかったです。今回は援農要員としては不慣れでしたが、三里塚闘争勝利のために次は他の学生を連れてまた支援しに行きたいと思います。
 ありがとうございました。
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