大地の響き 投稿コーナー

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1072号02面07)(2021/09/27)


大地の響き 投稿コーナー

(写真 市東東市さん【DVD】)

三里塚55年は私の礎
 婦民全国協・北海道支部長 古川美佐江

 「三里塚2021」DVDを観ました。小学生の時、農民のおばあちゃんが自分の体を木にしばりつけ農地を守ろうと必死に抵抗しているモノクロのニュースが記憶に残っています。子ども心に「あんなに抵抗しているのにどうして? ひどすぎる!」と。それはまぎれもなく大木よねさんで強制執行の報道でした。
 私が初めて三里塚の集会に行ったのは開港前で、広大な豊かな農地の間をデモしたのを鮮明に覚えています。故市東東市さんの実直な集会での発言をはじめ反対同盟の農地を守る、強制執行を許さない闘魂は55年におよぶ月日に、少年行動隊に、支援してきた学生に労働者に受け継がれ生きています。
 DVDの映像にあるコックピットからの成田空港の滑走路は、父の遺志を継いだ市東孝雄さんの農地が毅然と阻んでいるので直線ではなく、今にも飛行機の翼が作物に触れるのではないかと思うほど、無理矢理滑走路を農地につくったのが映像でハッキリと分かります。耳をつんざくような音の中、無農薬の野菜を育てる作業を日々過ごしている。三里塚闘争の55年は、国策と称して100年耕し育てた農地をむしり取る資本主義と闘う歴史であり、軍事空港反対・反戦の歴史です。このDVDを観て、あらためて三里塚世代である私が、三里塚の55年の闘いは礎であることを突きつけてくれました。
 市東さんの農地を守り、強制執行を許さず、第3滑走路を造らせないと共に、新自由主義攻撃に立ち向かう福祉職場で頑張る気持ちを新たにしました。

このエントリーをはてなブックマークに追加