市東さんの農地を守れ!軍事空港阻止しよう 10・3三里塚全国集会開く 490人が成田市街をデモ 「10・20やぐら控訴審に集まろう」

週刊『三里塚』02頁(1073号01面01)(2021/10/11)


市東さんの農地を守れ!軍事空港阻止しよう
 10・3三里塚全国集会開く
 490人が成田市街をデモ
 「10・20やぐら控訴審に集まろう」

(写真 反対同盟を先頭に成田市栗山公園からデモに出発【10月3日】)

(写真 太郎良陽一決戦本部長の音頭で団結がんばろう三唱)

(写真 川口真由美さんが熱唱し、萩原富夫さんがベースで参加した)


 10月3日、成田市栗山公園で三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開かれ、全国から490人が集まり、「農地死守、空港機能強化粉砕、自民党政権打倒」を誓い合った。腐敗と汚職にふたをし、改憲・戦争に突き進む自民党・岸田新政権に怒りの鉄槌を食らわせよう。11・7労働者集会への大結集こそがその最大の力となる。全力で闘おう。

 会場の公園は1968年2月26日に、全学連を先頭に機動隊の暴力を打ち破る実力闘争が最初に爆発した歴史的な場所、「成田市営グラウンド」として知られている。そして今回の集会は、成田市当局による「騒音」を理由にした規制策動を打ち破ってかちとられた。
 全国労組交流センターと全学連の前段集会では、全学連三里塚現地行動隊長を先頭に、学生や各地の「改憲・戦争阻止!大行進」運動の若い仲間が、農地を守り三里塚から戦争を阻止する決意を表し、会場の熱気を高めた。
 正午、本集会が開会。前半の司会は決戦本部長の太郎良陽一さん。
 最初に反対同盟事務局の伊藤信晴さんが主催者あいさつに立ち、「反戦闘争の爆発で市東さんの農地を守ろう」と呼びかけた。(発言要旨別掲)

機能強化やめよ

 東峰の萩原富夫さんが基調報告を行った。
 安倍内閣の再来とも言われる岸田新内閣も打倒あるのみと切り出し、機能強化粉砕、空港を廃港に追い込む闘いの中で市東さんの農地を守ろうと呼びかけた。
 連帯のあいさつの最初に、第51回定期大会で新たな執行体制を確立した動労千葉の関道利委員長が発言し、11月7日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれる全国労働者総決起集会への参加を呼びかけた。そして、新たに選出された役員から渡辺剛史書記長を紹介した。渡辺新書記長は、「農地を守り鉄路を守り、労農連帯で闘いましょう」と力強く述べた。
 関西実行委の安藤眞一さんのあいさつに続き、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが、労働現場の激しい攻防を報告し、勝利まで闘う決意を表した。
 大注目の中、天神峰の市東孝雄さんが発言に立った。
 「上告棄却にも気持ちは変わらない。空港会社のやり方は許せない。『うそをつかない、あきらめない』を信念にこれからも天神峰で畑を耕す」
 揺るぎない決意に参加者は惜しみない拍手を送った。
 反対同盟顧問弁護団が登壇した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、弁護団は渾身の力で耕作権、新やぐらなどの裁判闘争を展開し、強制執行断固阻止の現地実力闘争を共に担うことを宣言した。
 「市東さんの農地取り上げに反対する会」のあいさつに続き、「群馬・市東さんの農地を守る会」が登壇し、代表して大塚正之さんが、9月19日に市東さんを招いて高崎市で開いた集会の大成功を報告し、「成田空港軍事化と戦争を阻止しよう」と訴えた。
 全国農民会議が緑色ののぼりを林立させて登壇した。共同代表の小川浩さんは、日本農業の危機的現状に警鐘を鳴らし、「政治を変えなければ農民は生きていけない。労働者も同じ立場だ。市東さんの農地をみんなの力で守りぬこう」と呼びかけた。
 婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピールに続き、関西から駆けつけた川口真由美さんがギター弾き語りで闘いの歌を3曲熱唱した。萩原さんがベースギターで参加して熱いセッションが繰り広げられ、会場を大いに沸かせた。
 後半の司会を宮本さんに交代。福島の椎名千恵子さんは、「三里塚に来ることで、私の反原発の覚悟がすわった」と自らの経験を語り、9月5日の「放射能から命を守る」をテーマとしたふくしま共同診療所を中心としたシンポジウムの開催を報告した。
 「市東さんの農地を守る沖縄の会」「若狭の原発を考える会」からの連帯メッセージが紹介され、さらに住民・市民団体のアピールとして全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の狩野満男共同代表、動労水戸の木村郁夫委員長、泉州住民の会の中川育子代表などが次々と発言に立ち、農地をともに守りぬく決意を表明した。

新自由主義打倒

 ひときわ大きな声援に迎えられて、沖縄大学全学自治会委員長で全学連副委員長の赤嶺知晃さんが決意表明に立った。 
 「全学連は新自由主義・資本主義打倒へ向け闘う」と宣言し、7・23五輪開会式粉砕闘争、7・7京大処分撤回集会の意義を語り、全学連大会を成功させ、改憲・戦争阻止の先頭に立つ決意を述べた。
 最後に太郎良陽一さんが「強制執行実力阻止態勢をより強固に、農地死守・実力闘争で迎え撃とう」と呼びかける集会宣言を確認し、10・20新やぐら裁判控訴審第1回(東京高裁)、12・6耕作権裁判(千葉地裁)などの裁判闘争への参加を呼びかけ、団結ガンバロー三唱の音頭をとった。
 直ちに反対同盟を先頭にデモに出発。
 宣伝カーからは宮本さんがシュプレヒコールをリードし、市街一帯に「新たな農地取り上げを許さないぞ」「空港は要らない」「建設費用を生活・医療に回せ」の訴えを響かせた。
 約2㌔のデモを貫徹し、再び栗山公園に到着。半世紀超の闘争史を共に歩んできた年配者から若い学生まで、闘いの原点として「農地を守り、戦争を阻止する」を再確認し、自らの現場へと戻っていった。

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