沖縄・国際通りをデモ ミサイル部隊配備許すな ゼネスト50周年

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週刊『三里塚』02頁(1076号02面01)(2021/11/22)


沖縄・国際通りをデモ
 ミサイル部隊配備許すな
 ゼネスト50周年

(写真 青年・学生を先頭に国際通りをデモ行進【10日】)

(写真 陸自勝連分屯地に地対艦ミサイル配備中止を申し入れ【11日】)

 私たち「改憲・戦争阻止!大行進」は、11・10沖縄全島ゼネスト50周年集会に合わせて、11・10〜11沖縄現地闘争を闘いました。
 10日の街宣と国際通りデモは圧倒的注目と反応でゼネスト50周年を「闘いの日」として復権。夜の集会は、ゼネストの記録映像とともに反戦派労働者や全学連の闘う姿が克明に語られました。昼に沖縄大学集会を勝ちとった赤嶺知晃全学連委員長は、中国侵略戦争絶対阻止の安保・沖縄闘争を爆発させ改憲阻止・岸田政権を打倒する決意を述べました。翌11日は辺野古に学生中心に30人超で駆けつけ、ゲート前で土砂搬入阻止闘争。さらに地対艦ミサイル部隊の配備が狙われている陸自勝連分屯地正門前に行き、「絶対反対」の声をたたきつけました。地元の青年労働者の「労働組合をつくり、その力で地域を組織してミサイル配備を阻止する闘いをつくりだす」という決意が、核心的総括と方針を提起するものとなりました。

台湾有事想定し

 この闘争の最中に、空自・米空軍の宮古島・石垣島北方空海域での共同訓練、11月下旬に自衛隊統合演習での民間港湾の使用、米インド太平洋軍アキリーノ司令官の与那国駐屯地の訪問などのニュースが一斉に報じられました。
 とりわけ11月19〜30日に実施される自衛隊統合演習は、「台湾有事」を想定した中国侵略戦争の実戦さながらの実動訓練です。自衛隊は人員3万人と車両約1900台、艦艇約10隻、航空機約140機。米軍約5800人が初めて参加します。
 石垣島には海上自衛隊の輸送艇が寄港し、与那国島との間で人員や車両の輸送訓練。中城湾港では借り上げた民間の大型輸送船で、県外から人員を輸送。北大東村の米軍沖大東島射爆撃場では、空自のF2戦闘機や陸自の対戦車ヘリコプター、海自の護衛艦が実弾射撃訓練。宮古島では、地対艦ミサイル部隊がシミュレーションによる模擬射撃。本島、久米島、宮古島、与那国島では陸自電子戦部隊による「統合電子戦訓練」。種子島では離島防衛を想定した水陸両用作戦。海自鹿屋航空基地では米海兵隊の輸送機とミサイル部隊が参加する訓練が行われる。
 対中国の戦争挑発であるとともに、完全に「沖縄周辺の『戦場化』を前提にしている」(11・13沖縄タイムス社説)ものです。「現実に進行しているのは沖縄の『軍事要塞化』」(同)です。
 さらに宮古島には14日、地対空・地対艦ミサイルの弾薬が搬入されました。海自輸送艦が民間の平良港に入港し、弾薬を載せた陸自の大型トラック15台など40台の軍用車両が公道を走り、陸自の保良訓練場(弾薬庫)に運び込んだのです。しかも、搬入の日時も中身も輸送経路も一切情報は明かされないままに。

戦争に進む岸田

 岸田政権は、発足当初から「辺野古推進」の立場を明確にし、沖縄を新たな戦場にたたきこもうとしています。
 沖縄―南西諸島は、16年与那国島への陸自駐屯地開設に始まり、対中国侵略戦争の最前線のミサイル基地になりつつあります(左図参照)。
 これらすべてが対中国の侵略戦争部隊として位置付けられています。米バイデン政権はいま、「第一列島線」に地上配備型ミサイル網の構築を計画しています。沖縄への自衛隊ミサイル部隊の配備は、米INF条約からの離脱―地上発射型中距離核ミサイル配備と完全に一体です。
 しかも、米海兵隊がいま進めている新構想「遠征前方基地作戦(EABO)」は、海兵隊が島嶼(とうしょ)などにオスプレイや輸送艇で着上陸して複数の「遠征前方基地(EAB)」を確保し、高機動ロケット砲システム(ハイマース)による対艦ミサイル発射やF35Bステルス戦闘機による作戦を展開。制海を獲得し、そこに海軍の空母打撃群などを投入して、中国本土に本格的攻撃を加えるという作戦です。展開した海兵隊の部隊は反撃されることを前提に、速やかに陣地の変換や次のEABへの移動を繰り返す。そこでは、沖縄―南西諸島の滑走路を持つ主要な島々がEABの対象として想定されているのです。南西諸島全体が戦火に包まれることが大前提の作戦なのです。

反撃が始まった

 しかし、宮古島では弾薬搬入のトラックの前に立ちはだかって阻止する闘いがあり、自衛隊統合演習に対しても石垣島をはじめ抗議行動が展開されています。何よりも辺野古基地建設を、全人民的怒りと闘い、カヌー隊の不屈の実力闘争によって四半世紀をこえて阻止し続けてきました。いま普天間や嘉手納の爆音訴訟には若い世代も加わっています。「沖縄戦を繰り返さない!」という沖縄労働者人民の怒りを自らのものとし、全国各地で闘いをつくり出す決意です。来年の5・15闘争の爆発へ向け、辺野古基地建設阻止、自衛隊のミサイル基地化粉砕、中国侵略戦争阻止へ闘おう。
 12月7日には、防衛省抗議行動を行います。ぜひ結集をお願いします。(事務局・本山隆介)
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◎12月7日(火)17時 法政大学(市ヶ谷)正門前集合→防衛省へ向けデモ行進。18時半〜防衛省正門前抗議行動

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