大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1078号02面08)(2022/01/01)


大地の響き 投稿コーナー

死すべきは軍事空港
 広島大学 太田蒼真

(写真 ヤーコン収穫【16日】)

 年の瀬も近くなり寒さが一段厳しくなってきました。1年ぶりの援農です。今年はネギ、白菜、ヤーコンの収穫と集荷・出荷をしました。LUSHで泥パックと化粧水、乳液を塗り込んで「肌薄いですね」と言ってた店員さんも、翌日から私が畑の土で天然の泥パックをして冷水とたわしで洗い流しているとは思いもしなかっただろうと思います。
 今年は援農の直前に三里塚の歴史を描いたマンガ「ぼくの村の話」(尾瀬あきら作)を読み返しました。今自分が立っているこの肥沃な大地は、長い時間をかけて耕されてきた、闘いのなかで守り続けてきたものなのだと改めて実感しました。同時に、この豊かな土壌を埋め固めて軍事空港に使おうと、今も全体重をかけて襲いかかっている国家・資本にたいする怒りが沸き上がります。東峰十字路で警察官が3人死んだんだとさかんに言われますが(成田空港 空と大地の歴史館!)、空港公団がそして機動隊がどれだけの土地を奪い農民を分断し、殺してきたのか!
 死すべきは軍事空港だ! 圧倒的な暴力で押しつぶそうとする国家権力に負けず、不屈に闘う農民・労働者・学生が絶対に正しい。
 闘う全ての学生・労働者は三里塚に集まろう。労農学の連帯で軍事空港を粉砕しよう!

初援農で現地を体感
 中四国学生 尾上明夫

 今回、はじめて援農に行った学生です。三里塚での集会やデモには何度か参加したことがありましたが、援農ははじめてになります。三里塚では、何十年もの間農地を守り抜く不屈の闘いが続けられています。学生も、大学当局との押し引きの中、実力で権利を勝ち取ることがありますが、三里塚はそこで生活して農業をすることそのものが空港や資本、国家との対決であり、大学での運動とはまた別の緊張感がありました。一日のうちの数時間一緒にいるだけの集会などとは異なり、数日間の短い期間ではあるものの三里塚に滞在するなかで、現在進行で土地接収の攻撃がかけられているにもかかわらず、三里塚に根を下ろして生活し、農業を続けている皆さんの強さを感じました。
 「援農」と聞けばちょっとした手伝いのように聞こえますが、実際には、三里塚自体空港との対決の中で常に生きています。作業内容に関して言っても、援農で自分が触れた野菜が三里塚にとっては文字通り生活の糧であることを思えば雑に扱うことはできませんし、収穫や出荷といった作業内容自体もよく合理化されています。自分の援農が農作業上どれだけの手伝いになったのか、自信はありませんが、自分にとって今回の援農は、人の闘いがどういうものであるのか知ろうとするという、当たり前の人間関係を改めて見返すきっかけになりました。

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