監視やぐらに新看板設置 「空港閉鎖せよ」 天神峰カフェで作業完了!

週刊『三里塚』02頁(1089号01面02)(2022/06/13)


監視やぐらに新看板設置
 「空港閉鎖せよ」
 天神峰カフェで作業完了!

(写真 誘導路の直近に新たな看板を設置)

(写真 農地守る決意新たにこぶしを固め)


 5月29日、夏を思わせるような日差しの下、市東孝雄さん宅中庭でコーヒーを片手に月1で語らう天神峰カフェが開かれた。
 今回のカフェの企画は、先月先送りした新たな看板の設置作業だ。
 正午、コミュニティバスから降り立った参加者を迎えると、まずは用意した春キャベツのサラダ、梅干し、みそ汁などでおもてなし。しばらく歓談して一息ついたあと早速やぐらに向かい、設置作業に取りかかった。
 今回看板を取り付けたやぐらは、長年にわたり空港の運用を厳しく見張る場所として、この地を訪れた多くの人々が上っている。しかし、もともとはB滑走路の運用が開始された際、ジェットブラストと呼ばれる排気ガスの被害を監視するために立てたもので、単管パイプを組んだ簡易的なものだ。
 まず、これに取り付け用のパイプを足す。そして2枚に分かれた木製看板をロープで引き上げ、順次金具で固定していく。作業自体は単純だが、踊り場が狭く、足場も少なく、ネジを1本締めるのも一苦労で、作業は意外に手間取った。それでもみんなで協力して1時間強で無事に新たな看板が取り付けられた。
 北から着陸した飛行機は、正面から目と鼻の先までやぐらに迫る。パイロットや乗客の目に飛び込む文字は「Close the Airport!」(空港を閉鎖せよ!)。
 「巨大空港建設の時代は終わりにしよう」「成田の軍事空港化は許さない」という反対同盟の主張と決意をシンプルに表す言葉だ。突然看板が出現すると、あるパイロットは驚いて丁寧に文字を読むようにゆっくりと飛行機を通過させた。
 設置完了を確認すると、全員でやぐらのたもとに集まり、農地を守る決意を込めて拳を突き上げた。そして、再び市東さん宅離れの中庭に戻り、感想や思いを述べ合った。
 反対同盟の伊藤信晴さんは、「Close the Airport!とは廃港のこと。これを現実のものにするために民衆の闘いに火をつけよう」とあいさつ。
 初めてカフェに参加された方は、「すごく楽しかった。またぜひ参加したい」と声を弾ませた。やぐらに上り作業の先頭で頑張った参加者は「貴重な体験をさせてもらった」と満足げ。さらに各々から「この農地を絶対に守り抜く」「緊急時には駆けつける」といった決意が語られた。
 反対同盟の太郎良陽一さんが「強制執行を阻むために、今後の天神峰カフェで何をやるか。それぞれが創意工夫をこらして企画を考え持ち寄ってほしい」と訴えた。
 次のカフェは6月26日オープン予定。

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