10・9全国集会成 田市赤坂公園へ 「空港機能強化工事許さない」 B滑走路延伸予定地をデモ

週刊『三里塚』02頁(1095号01面01)(2022/09/12)


10・9全国集会成 田市赤坂公園へ
 「空港機能強化工事許さない」
 B滑走路延伸予定地をデモ

(写真 B滑走路北延伸工事予定地をデモ行進。東関道をまたぐ進入灯の高さまでこの一帯を埋め立てて滑走路にしようとしている【9月4日】)

(写真 「農地死守!」人間の鎖で市東さんの畑を囲んで)

(写真 反対同盟がシュプレヒコール)


 米軍と自衛隊は対中国を想定した大規模軍事演習をアジア太平洋地域で繰り広げ、かつてない戦争挑発を行っている。岸田政権は、安倍国葬を戦争体制づくりと一体で強行し、改憲、大軍拡に突進しようとしている。米日による中国侵略戦争の超切迫と対決して9月4日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する「空港機能強化粉砕、B滑走路北延伸阻止」を掲げた現地闘争が行われた。2日の新やぐら控訴審での仮執行宣言付きの反動判決への怒りをたぎらせ、120人が参加した。この闘いの高揚をさらに発展させ、国葬粉砕・岸田政権打倒の9・23全国集会に攻め上ろう。「成田軍事空港粉砕! 農地死守・実力闘争」の原則を56年貫いて闘う反対同盟が呼びかける10・9全国集会に総決起しよう!
 天神峰の市東孝雄さん宅の中庭で決起集会が始まった。
 司会の伊藤信晴さんが、「戦争体制づくりが本質」と空港機能強化との闘いを訴えた。(発言要旨別掲
 続いて、東峰の萩原富夫さんが発言に立った。
 新やぐら控訴審反動判決を弾劾し、各裁判の現状を報告。さらに、「すべての空港拡張計画の白紙撤回」を求める新署名運動の意義を強調した。
 そして南西諸島、沖縄で進められる軍事基地化、ミサイル配備に対する怒りを表し、「沖縄戦を繰り返してはならない。成田の軍事空港反対・機能強化反対を掲げ闘う」と反戦闘争の先頭に立つ決意を表した。
 続いて、市東さんが発言に立ち、参加者を鼓舞激励した。
 「判決ですべてが終わったわけではない。まだまだわれわれの闘う余地はいくらでもある。皆さんとの団結を強化し、厳しい闘いになりますが、がんばりましょう」
 連帯発言として最初に動労千葉の中村仁副委員長がマイクを握り、反対同盟と共に反戦闘争を闘う決意を語った。
 さらに、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会の発言に続き、各参加団体が共に闘う決意を表した。
 婦人民主クラブ全国協議会の川添望さんは、神奈川での「国葬反対キャラバン」などの闘いの前進を報告した。
 全国水平同盟杉並支部の狩野正幸書記長は、狭山再審闘争の「事実調べ開始か、棄却か」の重大局面到来を強調した。
 星野再審連絡会議は、天神峰農地の一角に分骨されている星野文昭さんの遺志を継いで、国賠訴訟に勝利する決意を表した。また所内で新型コロナの大クラスターが発生した横浜刑務所に対し、須賀武敏さんをはじめ収容者全員の解放を要求して闘うことを訴えた。
 ここで婦人行動隊の宮本麻子さんが、9・2新やぐら控訴審反動判決に対する「弾劾声明」を読み上げ、反対同盟の不動の決意を示した。
 続いて全学連の学生が決意表明に立ち、9・23安倍国葬粉砕闘争への結集と、1971年渋谷闘争で殺人罪ででっち上げ起訴された大坂正明さんの初公判(10月25日)への結集を呼びかけた。
 決戦本部長の太郎良陽一さんが「強制執行来るなら来い!の決意で闘い、今も敵に一指もふれさせていない。大義はわれわれにある。団結をさらに固め、より多くの人を結集しこの地を守り抜こう」とまとめ、10・9全国集会への大結集を訴えた。最後に力強く「農地死守、機能強化粉砕」のシュプレヒコールを行った。
 全参加者は、旧小見川県道前に建つ反対同盟の看板前に集合。そこに書かれた「強制収用実力阻止」の気概そのまま、こぶしを突き上げた。
 その後車両で、現在のB滑走路北端近くに移動し、反対同盟を先頭にデモに出発した。
 NAAはこの秋からB滑走路北延伸の手始めとして、東関東自動車道トンネル化へ向けた付け替え工事に着手しようとしている。この一帯をことごとく埋め立てる自然と水系の大規模破壊を絶対に許さない。
 炎天下、デモは滑走路延伸予定地を進み、宣伝カーからは宮本さんの「農地死守、機能強化粉砕」の訴えと、「反対同盟の歌」を一帯に響かせた。デモ隊は機動隊の規制と猛暑を打ち破って周回デモを貫徹し、「農地、やぐら・看板を守り抜き、成田軍事空港を廃港に」の決意を固めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加