集会発言 天神峰農地を守る

週刊『三里塚』02頁(1095号01面02)(2022/09/12)


集会発言
 天神峰農地を守る

攻撃の本質は軍事空港化だ
 事務局員 伊藤信晴さん

 首都圏空港機能強化は、訪日外国人6千万人という国土交通省の検討委員会での誇大な数字を前提にして決められました。
 羽田では安全を度外視して都心上空を飛ぶルートが新設され、成田ではB滑走路の北延伸による3500㍍化、第3滑走路建設、そして飛行時間制限の緩和で朝5時から深夜1時までの耐えがたい騒音が襲いかかろうとしています。
 このあまりに住民無視のやり方に対し、闘いが起こっています。私たちはこの攻撃の本質はどこにあるか反対同盟の中でも討論を重ねてきました。敵の一番の狙いは成田の軍事使用にあります。中部空港、福岡空港の拡張も戦争体制づくりのためとはっきり見すえなければなりません。
 この秋から始まる東関東自動車道付け替え工事からB滑走路延長工事を開始するとされています。本日の闘いは、これを許さない抗議の闘いです。みなさんの力をかりて本日のデモを成功裏に勝ちとっていきたいと思います。

判決出てもまだまだ闘える
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 北原鉱治事務局長がよく言っていましたが、三里塚裁判は内容的には誰が見てもこちらの勝ちだが、判決では負ける。
 でも、これで終わったわけではありません。耕作権裁判も係争中です。仮に判決・仮執行されることになっても全部取られるわけではない。ですからまだまだ闘う余地はいくらでもあります。
 日頃からの皆さんとの団結を強め、厳しい闘いになると思いますが、がんばりましょう。今日のデモを貫徹しましょう。

気候変動阻む新署名推進を
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 B滑走路の千㍍北延伸工事を許さないデモを貫徹しましょう。
 9月2日、東京高裁で新やぐら裁判の控訴審の判決がありました。控訴棄却、一審では認めなかった仮執行付きです。市東さんの天神峰の農地にある私たちのやぐら・看板がすべて強制執行の対象です。しかし、耕作権裁判が千葉地裁で係争中です。16年になります。何よりNAAが証拠としている「同意書」「確認書」はすべて向こうがでっち上げたもので、市東東市さんの署名も偽造。この裁判でNAAを追い込んでいます。機能強化工事の差し止めを求める裁判も新たに提訴しました。第3誘導路裁判に併合されます。
 私たちは、7月から気候変動を止めるために空港拡張絶対反対、軍事使用を許さない署名を始めました。日本各地でもゲリラ豪雨被害が相次ぎ、中国、パキスタンなどで大水害が発生しています。私たちは、航空機の運航が温暖化ガスを排出する元になっているならば、この成田を廃港に追い込むことが気候変動阻止の闘いと位置づけています。行動を開始している若者の未来のためにも署名を集めましょう。
 さらに、軍事の問題ですが、ウクライナにロシアが攻め込み、アメリカ・中国の関係が悪化しています。戦争がいつ始まってもおかしくない状況です。沖縄南西諸島が戦場にされようとしています。もうすでに自衛隊がミサイル基地を作っている、あるいは運用している。すべての島と言っていいほど、基地があります。「再び沖縄戦を繰り返さない」これは、私たちヤマトの人間の責任なわけです。私たち三里塚も成田を軍事基地にさせない。デモで戦争反対、沖縄との連帯を訴え今後もがんばります。

戦争に突き進む岸田を倒せ
 動労千葉副委員長 中村仁さん

 市東さんの発言にもありましたように「裁判は裁判」です。判決は反動でも、運動がそれを許さない。そういうのが闘いです。
 成田の軍事使用を許さない。その闘いを動労千葉も闘います。6月の定期委員会で、私たちの職場である鉄道を戦争に使わせない宣言(新・戦争協力拒否宣言)を出しました。
 労働者・市民・農民が団結することを資本家側は恐れています。われわれが団結してのみ戦争は止められるし、安倍国葬は粉砕できます。
 こういう闘いを三里塚は50年以上闘っていると思います。
 国鉄分割・民営化の攻撃は、大きな労働運動破壊の攻撃で私たちも少数にはなりましたが、凛(りん)として立っています。絶対反対で闘うことがいかに重要なことなのか。若い人たちの未来のために闘いたいと思います。
 今日のデモを貫徹し、軍拡に突き進む岸田政権をぶっ倒しましょう。

侵略阻止、国葬粉砕デモへ
 全学連

 9月2日の反動判決を許さない。この高裁判決で付いた仮執行宣言を実力で粉砕する決意です。実力で農地取り上げを阻止しましょう。
 「階級闘争は実力闘争である」。今では常識になっていますが、日本の中では三里塚が50年以上にわたって闘ってきたからこそ、実力で帝国主義と闘う思想が根付いた。そういう位置に三里塚闘争はあります。
 米日帝国主義の中国侵略戦争を阻止する反戦政治闘争を爆発させるためにあらゆる力を結集し岸田政権と闘う決意です。
 社会のあらゆる労働者人民を戦争に動員していく攻撃が進んでいます。安倍の国葬は、安倍が進めてきたこと、戦争情勢を準備してきたことを、国のために素晴らしいことをしたと労働者人民に押し付るものだと思います。改憲・戦争阻止の9・23全国集会とデモに結集しましょう。
 さらに、1971年渋谷闘争で殺人罪ででっち上げ起訴された大坂正明さんの裁判が、10月25日から始まります。年内結審を粉砕し、大坂さんを奪還しましょう。
 そして11月6日、日比谷野音で開かれる労働者集会に全国から結集しましょう。

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