今秋高谷川改修・埋め立て画策 C滑走路準備工事許すな

週刊『三里塚』02頁(1114号02面03)(2023/06/26)


今秋高谷川改修・埋め立て画策
 C滑走路準備工事許すな



(写真 芝山町での森林の伐採作業(上)と工事計画図)


 成田空港会社(NAA)は、C滑走路の本格工事に先立つ準備工事の開始を検討している。NAAホームページ「工事発注見通し」において高谷川排水整備工事を、公募型競争入札として7月入札公告することを公表した。期間は10月から来年6月、費用は1億円以上5億円未満としている。高谷川改修工事は、本体工事の前段の主要工事である。これは、C滑走路地下に建設する2つの主要道路(菱田地区の芝山町道と大里地区の国道296号線)付け替えトンネル工事と並ぶ大型工事であり、「C滑走路工事着工」と言ってよいものである。
 NAAは、昨年10月、B滑走路の延伸のために東関東自動車道を地下化するための切り回し道路の建設に着工した。高谷川改修工事の着工は、これに続く、機能強化工事開始の踏み込みだ。断固、粉砕しよう。
 NAAは、23年3月期中間決算説明書において、「さらなる機能強化事業の進捗等について」の項目において、「C滑走路新設は、3千万立方㍍程度の大規模な造成工事が必要。大規模造成工事中においても高谷川の機能が維持できるよう、準備工事として、23年度に高谷川の排水整備工事に着手予定」と打ち出していた。NAAの言うように、高谷川の維持は本体事業の遂行を左右するものだ。

周辺水系を破壊

 C滑走路は、多古町と芝山町の大地を削り、標高差20〜30㍍の谷津を埋め立てる。北総(下総)台地の雨水は、南東部では菱田地区を通り高谷川水系の田園地帯を形成する。高谷川は、山武郡芝山町を南流し、多古町と横芝光町の境界を流れ、横芝光町小堤付近で栗山川と合流し、九十九里浜に流れる、地域にとって重要な2級河川である。
 C滑走路建設は、この高谷川上流部を大規模に埋め立て、下総台地と周辺水系を破壊する。自然環境の大規模改変はもとより、それによる九十九里浜まで一地域の災害を誘発する。NAAは、洪水防止の調節池の整備によって防げるとしているが、全く保証されていない。また、空港補償道路を高谷川中流に整備するが、これは芝山町の利益誘導のためであり、農業のためでも洪水を防止するものでもない。
 今日、空港拡張予定地では、埋蔵文化財の調査が大規模に行われており、森林の伐採が進んでいる。動植物への影響が報告されている。NAAのペテン的環境対策であるオオタカ・サシバ・フクロウなど鳥類の人工代替巣への定着は成功していない(「環境影響評価にかかわる環境保全の取り組み」21年次版)。他方で「事業の推進のために森林を伐採するべき」と同じ報告書で専門家の見解として利用するデタラメさだ。成田空港拡張は、日帝の大国化と中国侵略戦争のための兵站基地化だ。そのために農村と自然が徹底的に破壊されるのだ。
 この秋にも開始するというC滑走路建設準備工事である高谷川改修を弾劾しよう。

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