団結街道
週刊『三里塚』02頁(1163号01面03)(2025/07/14)
団結街道
農楽まつりのために萩原富夫さんが早朝から収穫したトウモロコシを包丁で切っていると、人差し指の付け根に鋭い痛みが走った。豆がつぶれたのだ。中高の部活で日々ラケットを振り、鍛えたはずの手の平はすっかり柔になってしまった▼つとに思うが自分の痛みに鈍感で他人の痛みに敏感になれるのだろうか。もう少し正確に言うと、自分の痛みに慣らされてしまうと、他人に対して痛みを押し付ける側へと流されてしまうのではないかと恐れている▼小泉純一郎元首相はかつて、「痛みに耐えてよくがんばった! 感動した!」と足の負傷を押して優勝した横綱貴乃花をたたえた。「痛みを伴う構造改革」を掲げた小泉は、資本を縛ってきた規制を次々と緩和した。当然、痛みは増すばかり。政権交代となったが、「辺野古は最低でも県外」と言った鳩山由紀夫元首相の裏切りに象徴されるように、何も変わらなかった▼街頭でのヘイトスピーチなどが目立つようになったのはこの頃からだ。今や「○○よりマシ」として、飼いならされている段階から「○○のせいだ」と現状破壊的に〇〇への襲撃をあおる段階へと差別・排外主義扇動は強まっている▼「一人の痛みはみんなの痛み」ILWU(国際港湾倉庫労働組合)。痛みに耐えるのではなく、自らの喜怒哀楽の感情を取り戻し、参院選反動を打ち破る革命的大衆行動の組織化を。7・19新宿反戦デモから8・6広島闘争へ!