差別と闘う運動体に 女性解放へ決意と確信固める 婦民全国協第42回総会
差別と闘う運動体に
女性解放へ決意と確信固める
婦民全国協第42回総会

婦人民主クラブ全国協議会の第42回全国総会が8月30~31日、神奈川県相模原市内で開かれた。 反対同盟から婦人行動隊・宮本麻子さんと現地闘争本部の仲間が一日目に参加し、宮本さんが10・12三里塚全国集会への結集を呼びかけた。(別掲)
本総会は、婦人民主クラブの歴史の中でも画期をなすものだった。「中国侵略戦争を本当に阻止するために婦民の根底的変革をかちとる」(司会の開会あいさつ)、「性差別・性暴力を絶対に許さない組織に変革する」(荒井素子代表)との発言のとおり、反戦闘争と女性解放闘争を闘う婦民へ一人一人の会員が決起することを誓い合った。
「自分自身も帝国主義の下での女性差別とはいかなるものかを理解せず、その結果、身近で起こった女性差別事件に対して、加害者を糾弾し除名しただけで被害者の女性に寄り添うこともせず終わらせてしまっていた」(荒井代表)ばかりか、当初、関西においては、加害者を擁護する二次加害に加担した。この痛苦の誤りを根底から総括し、乗り越えていかなければならない。議案は、この点を全面的に明らかにした。
謝罪と自己批判
議案は、第一に、「関西女性差別・性暴力事件への謝罪と自己批判」として、「関西女性差別・性暴力事件は、婦民全国協が女性差別・抑圧の思想をもって引き起こした」とはっきりさせた。 婦民の会員が事件を隠ぺいし長期化・多重化させ、「第2、第3の襲撃」をしたことは、個人問題や一部地域の問題ではなく、婦民の思想・路線・組織の問題である。この自己批判に立脚して、被害当該女性への謝罪と「これまでの婦民の打倒」を決意した。
第二に、婦民の思想・路線的誤りを4点提起した。
①差別を「資本・権力による分断攻撃」と一面的に捉え、差別への告発・糾弾を否定し、「労働者同士の分断を深めるもの」と抑圧した。②帝国主義を捨象した「新自由主義」論が、「労組建設あっての婦民建設」論になり、差別・抑圧との闘いに敵対するものとなった。③これらの誤りを打ち破るために、あらためて3・8国際婦人デー中央闘争の提起などに学んで、女性差別糾弾闘争を復権させること。④新聞「婦人民主クラブ」第821号で関西女性差別・性暴力事件の総括を「女性解放闘争の欠落」としたことの誤りと撤回。問題の本質である婦民の抑圧・加害的思想に切り込まず、根底からの自己批判を避けたものだった。また「均等法反対を掲げたが、それがもたらした現実と闘ってこられなかった」としたことも、帝国主義との対決をすりぬける誤った総括だったと明確にした。
マルクス主義で
この提起の上で議案は、方針において改めて「マルクス主義の女性解放闘争論に立って闘う」ことを表明し、10・5反戦闘争、11・2労働者総決起集会への大結集を訴えた。
ただちに厳しい討議が行われた。関西の会員は、自分が「第2、第3の襲撃者となっていた」ことの具体的な切開と謝罪を表明した。関西での「セクハラ・パワハラぶっとばせ集会」や「こども園廃止反対闘争」で、実は女性差別・抑圧の思想を宣伝していたことへの痛切な自己批判が行われた。自己切開のない会員の「反省・謝罪」発言に対しては、「それでは自己批判にならない!」と意見が飛んで、討論が深められた。さらに「婦民に出会い、マルクス主義で獲得された」「性・生殖の問題は、階級社会の中でそれ自体が抑圧されているところから厳しく捉える必要がある」「プロレタリア解放の中に女性解放はある」「被爆者として戦争を絶対に止めなければならない」「女性差別との闘いへのあきらめ、容認、屈服があったことを打ち破っていく」などの発言が続いた。
最後に議案を採択し、代表に荒井さん、新聞編集長と事務局長兼任で川添望さんを選出した。
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農地死守で闘う
反対同盟婦人行動隊 宮本麻子さん

再び戦争は起こさない、女性こそ反戦の先頭にと闘って来られたことに敬意を表します。三里塚闘争への参加、ご支援いつもありがとうございます。
今世界中で戦争が起きて第3次世界大戦へと発展しかねない情勢です。アメリカは中国侵略戦争を狙い、日本もまた軍事費を増額し中国侵略戦争を狙っています。参院選では自民党は大敗し、排外主義を掲げた政党が票を伸ばしました。こんなやからを許しておくわけにはいきません。このように激しく変わる世の中こそ、私たちが世界を根本から変革する時代の到来です。闘っていきましょう。
私たちは去る8月6日広島において原爆ドーム前集会を実力で守り抜き、デモも貫徹しました。ここで女性たちも先頭に立ち、機動隊・権力と身体を張って闘い、勝利しました。式典に参加した石破に痛烈な打撃を与えました。
権力は、若い人たち、それも女性が闘いに立ち上がることを最もおそれています。私たちは若い女性が立ち上がれる闘いを作っていかなくてはなりません。女性こそ戦争を止める力があると闘ってきましたが、運動内から女性差別、性暴力をなくす変革をやり抜いて闘いましょう。全学連の神野さんが、女性解放の闘いを闘ってきたから8・6も闘い抜けたと言っていますが、本当のその通りです。
国家による土地取り上げを許さない、空港絶対反対、農地死守、実力闘争、反戦反核と三里塚は59年余闘ってきました。家族ぐるみの闘いの中でおっとうもおっかあも闘争を担い、強くなってきました。
成田空港は今「第2の開港」と称して、空港の機能強化、「新たな成田空港構想」を進めています。第3本目の滑走路を造るため用地買収をもくろんでいます。
3月の市東さんの耕作権裁判では弁論した一切を無視し、市東さんの耕作権を否定しました。農地を強制的に収用するというのなら2年前の天神峰のように身体を張って実力で闘います。負けるわけにはいきません、なんとしても市東さんの農地を守り抜きます。
三里塚現地では、来る10月12日全国集会を成田市内の赤坂公園で開催します。軍事空港絶対反対、農地死守で闘います。多くの方の参加をお待ちしています。
ともに闘っていきましょう。