団結街道
週刊『三里塚』02頁(1168号01面04)(2025/09/22)
団結街道
成田空港会社が費用の全額を出した「成田空港 空と大地の歴史館」(芝山町)を初めて訪れた▼空港反対の看板や公団が来たことを知らせるために鳴らすドラム缶、火炎瓶、招請状などはともかく、ヘルメットは今も闘っている党派のものはなく、並べられた三里塚闘争の関連書籍には萩原進反対同盟事務局次長の名著『農地収奪を阻む』がないなど、その政治的意図は明らかだ▼闘争を終わったものとして描く。この一点に展示の目的意識は貫かれている。9月22日に国交大臣としては初めて同館を訪れた中野洋昌は20分ほど見学し、「さまざまな困難を乗り越え、地域との共生共栄を深めた歴史的経緯を肌身で実感した」とうそぶいた▼だが、実際には「共生共栄を深めた歴史」など一切ない。それは他ならぬ展示からも浮かび上がってくる。71年代執行に至る過程の説明では、「公団は、すでに89%の民有地を任意で取得」とある。現在のC滑走路建設の用地取得率は78%(民有地)に過ぎない。さらに、展示(歴史)から省いた事実がある。23年2月国家暴力を発動した市東孝雄さんの天神峰農地強奪強制執行だ▼歴史をもてあそぶ者は歴史によって裁かれる。事実を隠し事実を曲げ、真実の分析を阻み、罪の意識も責任の自覚も、人間の感情もなく、人民の不屈の闘いと国家の暴虐を無視して歴史をもてあそぶ、犯罪に犯罪を重ねる者として裁かれることになるだろう。