大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1174号02面08)(2025/12/22)


大地の響き 投稿コーナー

(写真 第3滑走路建設阻止!【10日】)

私も闘争の一員として
 学生 境川 実

 私は小学生の頃からNPO団体に所属し、ボランティア活動を続けてきました。ボランティアを続けるうち、社会に存在するあらゆる問題について己の無知を痛感し、三里塚についてまず知りたいという思いでフィールドワークに参加いたしました。
 農地や工事現場、そして明らかな悪意を帯びた高い壁。それらを実際に見学し、私はその悲惨さに打ちのめされました。
 初めに聞いた説明からでは到底想像もつかない程の残酷な現実と、それに抵抗し続けてきた人々の血の歴史を、実際にこの目で見ることができました。その瞬間、私は初めてこの闘争を、私たちのすぐ手の届くところで実際に起きているものとして認識できたのです。私にとって、三里塚闘争が初めて現実感を帯びた瞬間でした。
 これは他人事では決してなく、私たちが闘わなければならないものだと、私は強く思いました。
 私はまだ幼く無知です。そのため、私は今以上にこの問題について深く学び理解し、よりよい形を目指して決起しなければいけません。
 先人達の、そして現代の仲間達が流した血と涙を決して無駄にしてはいけないのです。
 これからは抵抗の歴史を他人事として眺めるのではなく、私が生まれるより遥か昔から続く一連の闘争の一員として、共に闘います。それが少しでもこの現状を解決に導く力になれることを願っています。

土地強奪に怒り募らせ
 東京南部 飯野良夫

 フィールドワークで12月10日、午前10時前市東さん宅前に反対同盟と現闘が集まった。3人の学生の参加。2人の若い学生から59年間軍事空港化を阻止し、「反戦闘争の砦(とりで)」として闘い続ける反対同盟への敬意と連帯発言があった。
 伊藤さんからB滑走路延長3500㍍化のための東関道の付け替え工事現場抗議と、C滑走路新設3500㍍工事現場抗議の方針が示された。
 拡張工事によってB52が発着できる滑走路が3本になる。最大の軍事基地である嘉手納基地でさえ3700㍍2本だ。「もうひとつの空港を造る」巨大工事であり、さらに目的は「空港機能強化」であり、第1~第3までを集約する新ターミナルビル建設、分散していた貨物地区を一つに集約する新貨物地区。建設予定の圏央道を挟んでグッドマンが整備する「国際物流拠点」の建設がもくろまれている。さらに伊藤さんから「経済安全保障」の観点から、航空機用エンジン整備工場建設計画が持ち上がっていることが示された。まさに中国侵略戦争のための拡張と機能強化だ。
 二つの巨大工事現場で千葉県警の対応暴言をものともせず抗議を貫徹した。とにかく巨大工事現場だ。東関道をトンネル化するための土砂積み上げは高さ30㍍、長さは500㍍。土砂を積み上げ滑走路を運用しトンネルが潰れないのか? こんな工事を強制しているのも反対同盟の農地死守の闘いだ。
 菱田のC滑走路新設と空港横断道路の軒先工事は農地を破壊し土砂積み上げも3層にも重なり道路際まで迫ってきている。工事関係者の姿はけし粒のように小さく見える。「温暖化で米も実らない未来」の横断幕も健在だ。C滑走路予定地菱田の買収は「86%止まり」の情報もある。
 今三里塚闘争は文字通り決戦に突入している。
 この空港拡張工事の要の位置に天神峰と東峰がある。市東さん、萩原さんが命と生活をかけて土地強奪を阻んでいる。高市「台湾有事は存立危機事態」宣言、軍事経済化の激突点=成田軍事空港のための土地強奪攻撃との最先端で反対同盟が闘っていることが改めて理解できた。フィールドワーク・援農に駆けつけ、ともに闘い勝利しよう。

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