団結街道
週刊『三里塚』02頁(1177号01面05)(2026/02/09)
団結街道
プレハブ2階に住んでいる。極薄の壁はあってなきがごとし。間断なく入り込むすき間風。北向きの部屋で日の光は入らない。下はガレージ。クールなカーペットは体熱を奪い、窓からの冷気が寝顔に突き刺さる。わが寝室に目覚まし時計は要らない。北総に漂う寒気刺す頬や幾朝寝覚めぬ現闘の守▼無理に無理を重ねた人生も半ば(平均寿命まで生きた場合だが)を過ぎ、寒さがこたえる。一念発起し暖房器具を導入した。北総地域にドミナント展開するドラッグストア「エービン」で購入。598円也▼野営からグラマラスキャンプに。変化は革命的だった。芯まで冷え切った足先はポッカポカ。波打つ亀の子の甲に足をのせ鼻歌まじりに温泉気分。エコでキュートなルックスを持つ湯たんぽはヨーロッパでも大人気だそうだ▼戦時下の大日本帝国。政府は兵器製造のため金属資源や化石燃料など戦略物資の確保を民需品生産に優先する統制経済を展開した。金属製の湯たんぽは姿を消した。石炭を消費する陶磁器生産も厳しい制限を受け、湯たんぽは管理のための統制番号が付された統制陶器に▼硬貨を回収して陶貨にする案すらあった。陶器製造技術のデュアルユースは当たり前。陶器の地雷や手りゅう弾が作られ、沖縄や硫黄島で使われた。戦後、占領軍に問い詰められた陶器工は、爆弾ではなく湯たんぽとごまかした。高市のもとで復活する戦時経済。怒りの火薬を湯たんぽに。