明日も耕す 農業問題の今 「稼げる農業」推進の果てに 空港と一体の熊谷千葉県知事

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週刊『三里塚』02頁(1177号02面05)(2026/02/09)


明日も耕す 農業問題の今
 「稼げる農業」推進の果てに
 空港と一体の熊谷千葉県知事

(写真 リモート操作の収穫体験イベント【館山市】)


 千葉県は1月29日、一般会計で総額2兆2534億8700万円となる2026年度当初予算案を発表した。「成田空港関連に予算を重点配分」「空港周辺の産業集積に力」と報じられている。では農業予算はどうか。
 千葉県予算の新規事業の柱は、成田空港を核とした「千葉経済圏」の確立だ。成田空港周辺地域への企業誘致など空港関連で複数の新規事業を盛り込んでおり、空港周辺の産業拠点形成に向けた用地の整備事業に1億9500万円を計上した。
 航空宇宙産業など県が誘致をねらう産業を念頭に、約15万~20万平方㍍の土地を取得する構えだという。「県がまずリーダーシップを発揮していく」と、成田空港会社や成田市以上に前のめりなのが熊谷俊人千葉県知事なのだ。

高市農政先取り

 他方、農林水産部の予算は全体で651億2700万円。
 注目すべきは、第一に掲げてとりわけ重点を置いている「稼げる農業の推進」だ。29億6480万円を計上している。
 新聞報道では、「老朽化したJA集出荷施設など共同利用施設の再編・集約や合理化に8億8300万円を充てる」「遊休農地対策として農地活用支援事業を新設。衛星データとAIを使った解析で、市町村による調査の効率化や農地のデータ化を実証する」など、主立った事例が紹介されている。
 だが詳細を見るなら、まさに高市農政の先取りなのだ。
 大規模化、集約化、スマート化にトコトン金を使い、企業に参入を促し、成田空港を抱える「利点」も活かして輸出を促進する。それが「稼げる農業の推進」だ。
 たとえば、意欲のある農業者等が「高収益な作物・栽培体系に転換を図るため」、あるいは「生産・出荷コストの低減等を図るため」に行う集出荷施設等の整備や農業機械のリース導入に対し助成を行うと述べられている。農地集積を進め、経営の大規模化による生産性向上を図るという。
 「スマート化の推進」では、「スマート農業」「スマート畜産」「スマート水産」と細かく分けて、それぞれに力をいれる内容が示されている。
 企業の農業への参入を促すためには、「地域における受け入れ体制構築をサポートする」「条件の悪い農地の整備に要する経費の一部を助成する」というのだ。

農業破壊と一体

 空港関連予算と「稼げる農業推進」予算は、「千葉経済圏の確立と社会資本の整備」という同じ大項目の中で述べられていて、まさに一体の事業だ。
 空港機能強化で膨大な農地が奪われている。金儲(もう)けにならない農業は金儲け(空港機能強化)のために平然とつぶし、金儲けの農業だけ推進するというのが熊谷県政だ。「稼げる農業推進」と一体で進める農地破壊・農業つぶしを許すな! 「第2の開港」粉砕し、 第3滑走路建設を阻止しよう。

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