2010年3月10日11:30

イギリスで公務員労働者27万人がストライキ!

イギリスで6番目の巨大労組、PCS(公務・民間サービス労組)が3月8日午前零時から48時間の全国ストに突入した。組合員37万人のうち公務職場で働く27万人が対象。PCSはイギリスの公務員労働者の約半数を組織する公務員の最大労組だ。裁判所や議会、中央官庁、職安、博物館、港湾、緊急通報電話を含むロンドン警視庁の職員などがストに決起。議会前を始め、ロンドンだけで500ヶ所以上のピケラインが形成された。写真はストに決起して街頭デモをする労働者(3月8日ロンドン)

 イギリス労働党政権は、財政赤字の責任を労働者になすりつけるためにこの間10万におよぶ職場を奪ってきた。そして4月から公務員の解雇手当に6万ポンド(820万円)の上限を設けて約5億ポンドの削減を狙っている。新制度により勤続20年の労働者は手当が2万ポンドも減らされる。ストに決起した労働者たちは、「これは退職金のカットのみならず、大量首切りの序章にすぎない」「賃金と雇用の剥奪を許せるか!」「金持ちや銀行がつくった危機をわれわれになすりつけるな」と怒りを爆発させている。同日、ノッティンガム市(イングランド中部)でも市の職員が解雇をはらむ市の緊縮財政に反対して路面電車を止めて反対闘争に決起した。まさにギリシャとまったく同じ攻撃と反撃が、EUの主要国であるイギリスにまで波及し始めた! 革命をめぐる攻防は、まさにこの道を通るということだ。
 ブラウン労働党政権は、「ストの影響はあまりないはずだ」とか、「民間企業よりはましな待遇だ」とか、「他の5つの労働組合とはすでに合意している」などと必死に平静を装ってあくまで計画を強行しようとしているが、このストライキの威力は決定的だ。
 民主党・小沢は何度もイギリスを訪問し、イラク戦争を強行したイギリス労働党の労働者支配のやり方を学んできた。イギリスで起こっていることは鳩山政権が国鉄や沖縄でやっていることとまったく同じだ。どこもかしこも世界中で労働者階級と体制内派との大激突が始まっている! まさに問われているのは革命の指導部だ。イギリス労働者と連帯して、3・20ワーカーズアクションを5000名の大結集で大成功させ、鳩山政権をぶっ飛ばそう!(SG)
 写真上はイングランド北西部の町バーケンヘッドでストに決起した労働者。組合員の98%がストに決起した。写真中はユーストンタワーでピケを張る組合員ら(3月9日ロンドン)。写真下はピケを張るスコットランド議会の労働者。ストライキは議会を中止に追い込んだ(3月9日)

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