ZENSHIN 2008/07/07(No2350 p08)

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第2350号の目次

機動隊を圧倒!
【上】躍動感あふれる青年・学生の隊列は機動隊を終始圧倒し続けた(6月29日 渋谷区役所前)
【下】機動隊の襲撃を押し返し逮捕されそうになった仲間を実力で奪い返す(神宮前6丁目)=記事へ

1面の画像
(1面)
サミット痛撃した労働者の団結  階級的労働運動こそ勝利の道
世界金融大恐慌の激化と対決し国際連帯の力で世界革命開こう
記事を読む  
韓国・民主労総7・2ゼネスト  金属労組を軸に12万人
“労働者の力で政権を倒せ”(7月2日)
記事を読む  
(2面)
渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会
“最後のサミットにしてやろう”(6月29日)
記事を読む  
(3面)
渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会
“労働者と団結強め闘う”(6月29日)
記事を読む  
6・29デモ不許可を弾劾する!
6・29集会実行委員会(呼びかけ/動労千葉)(6月27日)
記事を読む  
世界に届いた「6・29」  海外のメディア 渋谷デモの衝撃伝える 記事を読む  
革命に勝利する党の建設へ従来を超える一大カンパを  革命的共産主義者同盟 記事を読む  
日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程 記事を読む  
(4面)
『蟹工船』に若者が共感労働者は必ず団結し勝利できる
青年座談会 “私の職場でストやりたい”  “仲間を信じ階級に生きる”
記事を読む  
『蟹工船』あらすじ 記事を読む  
マルクス主義は労働者の理論 記事を読む  
新刊紹介 コミューン8月号  危機深めるロシア 記事を読む  
(5面)
〈焦点〉 攻撃準備へ本格的に動く米帝  イラン侵略戦争が超切迫 記事を読む  
〈焦点〉 自衛隊アフガン・スーダン派兵  強盗戦争に参戦狙う日帝 記事を読む  
資本攻勢&労働日誌2008 6・14〜6・27「骨太の方針08」を閣議決定 記事を読む  
(6面)
8・6広島-8・9長崎反戦闘争へ
世界戦争・核戦争へ突き進む帝国主義を団結の力で倒そう
08年反戦反核闘争アピール 村上秀彦
記事を読む  
日程 8・6ヒロシマ大行動 記事を読む  
大阪 国鉄決戦勝利へ集会  君塚動労千葉副委員長が教訓を語る(7月1日) 記事を読む  
日誌 2008年6月25日〜7月1日
漁船20万隻が全国一斉休漁へ/甘利経産相がイラクを訪問
記事を読む  
(7面)
金融大恐慌と戦争と貧困の資本主義の「健全な発展」!?
プロレタリア革命に敵対する志位発言  日本共産党は資本の最後の番兵
記事を読む  
社保庁の首切り許すな  団結しストライキで闘おう 記事を読む  
米核空母の母港化阻止!  7・19横須賀闘争へ
8・6-8・9実行委アピール
記事を読む  
日程 「原子力空母の横須賀母港化を許さない」全国集会 記事を読む  
日程  関西新空港反対全国集会 記事を読む  
(8面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
迎賓館・横田裁判  私たちは100%無罪だ
3同志が堂々の意見陳述  差し戻し審勝利誓う(7月1日、3日)
記事を読む  
三里塚農民は洞爺湖サミットを怒りを込めて弾劾する!  三里塚反対同盟が声明(6月29日) 記事を読む  
★星野文昭同志からメッセージ
法大38名の闘いは解放・革命に決起する勇気と希望与える
記事を読む  

週刊『前進』(2350号1面1)(2008/07/07 )

 サミット痛撃した労働者の団結

 階級的労働運動こそ勝利の道

 世界金融大恐慌の激化と対決し国際連帯の力で世界革命開こう

機動隊を圧倒!
【上】躍動感あふれる青年・学生の隊列は機動隊を終始圧倒し続けた(6月29日 渋谷区役所前)
【下】機動隊の襲撃を押し返し逮捕されそうになった仲間を実力で奪い返す(神宮前6丁目)

 「今日は逮捕される覚悟で来た。職場の仲間や管理職にもそう言ってきた」「敵は”労働者の団結”の意味をまったく分かってない。その力を今日こそ示してやろうじゃないか!」――集会の冒頭、青年労働者はこう叫んだ。6・29渋谷デモは、サミットへの単なる「抗議」「反対」ではない。危機と矛盾を爆発させる最末期帝国主義に対して「革命」「団結」を真っ向から対置し、帝国主義打倒の階級的労働運動路線を戦闘的デモに体現して貫徹したのだ。(2、3面に集会発言

 オレ達はすごい力もっている

参加者は固く固くスクラムを組んで、渋谷駅に向かった。武器を持っているわけでもない。ジグザグデモでもない。しかし国家権力は「サミット粉砕! 団結勝利!」のコールを叫んで進むデモ隊に心底から恐怖した。
積もりに積もった青年労働者の怒り。団結を求めてやまないデモ隊の叫び。デモそのものが、万人を獲得する革命的アジテーションとなって街を突き進んだ。6・29闘争はデモの意味とイメージを一変させた。
青年労働者は職場で「逮捕覚悟でデモに参加する」と公言し、最後の最後までオルグをやり抜いた。全参加者が職場や地区で逮捕された時の対策を議論し、家族で話し合い、子どもを預けて全員がスクラムを組んだ。スリ傷だらけになり、靴が無くなって裸足になり、あまりの圧力で息が詰まって気絶しそうになりながらも、団結の力で全員がデモを貫徹した。
なぜ、こんなすごいデモができたのか。人間を使い捨ての道具にし、いくら働いても食えない賃金を強制し、住むところも奪い、年金さえもむしり取る帝国主義、その頭目どもへの激しい怒りがあったからだ。『蟹工船』をむさぼり読み、闘いを求めて苦闘する多くの青年労働者に「団結して革命に生きよう!」「おれたち労働者は、すごい力を持っているんだ!」と団結を呼びかけたかったからだ。
デモに参加した労働者は、職場で「動労千葉派」として公然登場し、資本・当局・体制内労組幹部と非和解で対決してきた。そして「逮捕、上等だ! 逮捕されたら、それを糧にガンガン職場で団結を固め、同志をつくるぞ」と燃えに燃えていた。「自分が逮捕されても、仲間が全責任を引き受けて闘ってくれる」という信頼があった。
こうした力がひとつになり、デモ隊は心おきなく機動隊を圧倒した。誰一人、引かなかった。
代々木公園周辺と渋谷の街を埋めた数千人の私服刑事・機動隊員はオロオロするばかり。弾圧体制はずたずたに蹂躙(じゅうりん)された。デモ隊にはじき飛ばされた機動隊員が、ごろごろと路上に転がった。
「権力打倒!」「革命!」を真っ向から掲げたデモの解放感、明るさ、感動はすごい。「今日のデモに完全勝利したぞ!」――解散地点では大歓声があがり、勝利感がはじけた。みんな「これほど団結を感じたことはない」と口々に語り、この隊列を5倍、10倍、百倍にすれば必ず勝てると確信した。沿道でデモを見守った多くの青年にも、デモ隊のメッセージは確実に伝わった。
6・29渋谷大デモを組織する決定的力となったのが5・28〜29法政大決戦だ。発言に立った医療労働者は「いまこそ法大38人の決起に続け! 今日がその日だ!」と演壇から呼びかけた。

 法政大決戦が突破口ひらく

 動労千葉の田中康宏委員長は基調報告で「法大の学生は私たちに進むべき道を鮮明に示してくれた。逮捕されても誰も屈服しない。もっと団結を固めて前に進んでいる。なぜか。本当に腹の底からの怒りをもっているからだ。そして労働者は絶対立ち上がるという確信をもっているからだ」と語った。法大生と全学連は非和解の職場闘争を開始した現場労働者とひとつになり、「動労千葉や米ILWU(国際港湾倉庫労組)、韓国・民主労総のように闘おう」を合言葉に法大5・28〜29決戦に決起した。この闘いでサミット弾圧体制は事実上、崩壊していた。
 日帝権力中枢は逮捕も処分もまったく恐れない学生の荒々しい決起にグラグラになった。この火花が2千万青年労働者に飛び火し、暴動となって爆発する現実性に震え上がった。だから東京都公安委員会は6月27日、実行委員会が申請した渋谷駅前を通るデモコースを不許可とする前代未聞のサミット弾圧を強行した。しかし、完全に後手に回った権力の弾圧など、ものの数ではない。逆にわれわれは、自分たちの切り開いている闘いの大きさを自覚し、団結を打ち固める絶好の”養分”とした。
 この過程で、全産別で職場闘争が開始され、体制内労働運動との決別をかけた闘いがすごい迫力で始まった。個人名入りの職場ビラで6・29渋谷デモが呼びかけられた。
 さらに「秋葉原情勢」に切り込み、それと結合する街頭宣伝が戦略的威力を発揮した。毎回の街宣が権力・反動との激突の場になり、ひとつの「デモ」「集団的組織戦」となった。初めて出会った青年がその場でビラまきに加わり、デモ隊が次々と組織された。
 こうした闘いがひとつに凝縮し、6・29渋谷大デモに結実した。革命情勢下における「革命的行動」の威力をまざまざと示したのだ。

 さあ職場の闘いと組織建設へ

 最末期帝国主義が生み出す未曽有の危機、金融大恐慌下のインフレの爆発の中で、まったく新たな情勢が始まっている。階級闘争は根底から動き出し、労働者階級、農民・漁民の大デモ、ゼネスト、食糧暴動が津波のように始まっている。
 われわれは世界史的激動情勢と切り結び、6・29渋谷に高々と「世界革命」の旗を掲げて登場した。「プロレタリア世界革命派ここにあり!」の闘いを世界にとどろかせたことは決定的だ。
 「労働運動の力で革命やろう!」の革命派か、体制内改良主義か――新自由主義に対する闘いが巨大なうねりとなって全世界で巻き起こっているからこそ、サミット決戦はものすごい党派闘争・路線闘争をはらんでいた。そして6・29渋谷デモは、マルクス主義と階級的労働運動路線こそ、労働者階級の根底的な戦闘性と革命性を解き放ち、階級決戦を大爆発させる力を持っていることを示した。その路線的革命性は明かだ。
 その対極で、革命とマルクス主義を投げ捨てた塩川一派を始めとする反革共同の野合集団は、右翼的もぐり込み路線に終始し、完全な路線的破産を満天下にさらした。完全に路線的決着をつけたということだ。

 労働者は行動方針求めてる

 いまこそ、マル青労同・マル学同1000人建設にさらに徹底的に踏み込む時だ。職場・大学で大胆に加盟を呼びかけよう。職場の隣の仲間に『前進』を見せ、自らの闘いを伝えよう。
 労働者階級はいま闘いの方針、団結の場を激しく求めている。自らの怒りを語り、行動に次ぐ行動、革命的行動方針で青年・学生を組織しよう。
 最大の勝負は、職場生産点での闘いだ。1カ月で郵便局を雇い止めになった青年労働者は集会で「おれはJP労組で勝負する。この敵の道具であるJP労組に革命家集団を作りあげ、JP労組を革命の組織に変える」と宣言した。そうだ! 
 6・29闘争の地平に立って職場における均衡をさらにいま一歩、突き破ろう。「動労千葉派」を職場の多数派に――この闘いに断固挑戦しよう。
 法大決戦で逮捕・起訴されている17人の学生、渋谷デモで逮捕された8人の青年労働者・学生をただちに奪還しよう。救援運動を全社会的に拡大しよう。
 夏期一時金闘争に絶対勝利し、8・3東西革共同政治集会の大成功をかちとろう。
 8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ反戦反核闘争に総決起しよう。

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週刊『前進』(2350号1面2)(2008/07/07 )

 韓国・民主労総7・2ゼネスト

 金属労組を軸に12万人

 “労働者の力で政権を倒せ”

 

【左】時限ストで生産ラインを止めた金属労組現代自動車支部(7月2日 蔚山)
【右】6・28ロウソク集会には10万人が結集。激しい攻防が徹夜で続いた(6月29日 ソウル)

 民主労総12万人が7月2日、米国産牛肉輸入阻止、イミョンバク政権退陣を掲げたゼネストに立ち上がった!
 その先頭に立ったのが金属労組(全国金属労働組合)だ。起亜自動車支部は組合員3万人がストに突入した。光州工場では午前10時半から2時間にわたり生産ラインが完全ストップ。120億ウォン(約12億円)の打撃を資本に強制した。組合員4万5000人の金属労組現代自動車支部では蔚山(ウルサン)と全州(チョンジュ)、牙山(アサン)の3工場で午後3時から昼間勤務の組合員が2時間の時限ストを闘い、夜間勤務の労働者は4日深夜2時〜4時にストに入った。またGM大宇自動車や双竜自動車では幹部ストが闘われた。
 全国化学繊維連盟は600人規模の拡大幹部ストを闘い、すでにストライキを継続している建設労組も全面ストで参加。全国240事業場、12万人がストを貫徹した。
 同日午後6時、「公安弾圧! とんでもない輸入強行! 国民主権を売り渡したイミョンバク政権審判および民主労総ゼネスト勝利決意大会」がソウル市庁前広場で開催された。民主労総は集まった5000人の総意として「ゼネストで! 街頭に出よう! ”ロウソク労働者”の力で7月を荒々しく闘って必ずイミョンバク独裁政権を裁こう!」と宣言した。

 これが国際連帯

 ”G8サミット粉砕”を掲げた6月29日の渋谷実力デモは即日、全世界に発信された。イミョンバク政権打倒の激闘が続く韓国でも「予想外の戦闘力を示したこの日のデモは、日本警察に対し激しい肉弾戦を辞さなかった」(ハンギョレ新聞)と報道され、インターネット・チャムセサンには動画も登場。動労千葉を軸とする日本の労働者の闘いは海を越え、民主労総ソウル本部の同志たちを激励するものとなった。
 民主労総ソウル本部のイジェヨン本部長から動労千葉にメッセージが届いた。「動労千葉の同志たちが闘っている写真を見て感動しました。こういうふうに闘わなければなりません。われわれ両国の同志たちのこの数年間の交流は、こういう闘いをするためのものだということを私は確信しています」とあり、「非妥協的な闘いをお互いに頑強に展開しよう」と熱い連帯が表明されている。これこそ11月労働者集会が育てた国際連帯だ。
 6月28日夜、ソウルでは20万人がロウソク集会に集まり、数万人が夜を徹して闘った。深夜のソウル市議会前では、鎮圧のために出動した戦闘警察が数千人のデモ隊に部隊丸ごと包囲されて袋だたきに遭った。デモ隊400人負傷、55人連行という凶暴な弾圧への怒りの爆発だった。
 民主労総は5〜6日、労働運動の力でイミョンバク政権を倒そうとソウルに10万人を結集しようとしている。労働者の国際連帯が世界を変える。今がその時だ!

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週刊『前進』(2350号2面1)(2008/07/07 )

 渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会

 “最後のサミットにしてやろう”

サミットを粉砕するぞ!――デモの出発前、労働者の団結と怒りが無数のこぶしとなって突き出された(6月29日 代々木公園)

 6・29サミット粉砕闘争は、団結した労働者の底知れぬ力を全世界に示した。新自由主義攻撃を推し進め、戦争と貧困をばらまいてきたG8=帝国主義強盗の頭目らに対し、怒りの一撃を食らわせてやる! その覚悟に満ちた実力デモが公安警察と機動隊を完全に圧倒し、規制と阻止線を吹き飛ばした。それをやりぬいた労働者・学生は、ものすごい勝利感と解放感を味わい、階級的労働運動路線に手応えを深めた。代々木公園の集会では、動労千葉・田中康宏委員長の基調報告(前号既報)を中心に、資本・当局と体制内労組幹部に対する職場での怒りにあふれた闘いが次々と語られた。また5・28―29法政大決起をやりぬいた学生が全参加者の歓呼の声で迎えられた。実力デモ爆発の原動力となった集会の発言(要旨)を紹介します。(編集局)

 開会あいさつ

 全世界で闘いが起きている 国鉄水戸動力車労働組合委員長 石井真一さん

 今日の集会は雨と資本主義をぶっ飛ばすものとして、意気高くかちとっていきましょう。
 私たちはもう資本主義のもとでは生きていけない、そういう時代になりました。原油が投機マネーでガンガン値上がりし、食糧も医療もどんどん物価が上昇し、私たち労働者の生活を直撃してます。漁師の人たちも原油高で漁に行けない、マグロやイカを取りに漁に出られず、ストライキに立ち上がっています。韓国では百万人のデモが起きて、イミョンバク政権をグラグラにしています。そして、ハイチでは泥に塩とバターを塗って食べていたり、カンボジアでは学校給食が止まるという現状です。
 私たちは労働者の団結で社会を変えていこうではありませんか。
 日本では毎年3万人もの人が自殺しています。派遣労働者が絶望に追いやられることで、秋葉原事件が起きました。この怒りを国家権力、支配階級に向けなくてはなりません。われわれは団結して闘おう。
 ブッシュは今でも、イラク戦争を継続してイラクの人たちを殺しまくっています。やつらの会議であるサミットを、われわれは絶対に許してはならない。
 自分たちの根底的な怒りを解き放ち、この集会と渋谷に向けたデモを貫徹してきましょう。

 特別報告

 奴隷の道拒み解雇撤回貫く 国労小倉闘争団5・27闘争弾圧被告 羽廣憲さん

 新自由主義攻撃の走りであったあの国鉄分割・民営化に対し、われわれ闘争団員は「絶対反対」を貫き、解雇撤回を闘ってきました。そして今まさに国労解体の危機、闘争団解体の危機を迎えています。首を切った相手にお願いして何かモノをもらおうという、4者・4団体路線がまかり通っているからです。
 われわれは解雇を受けた労働者です。解雇撤回を貫くしかないじゃないですか。そうでなければ体制内に取り込まれ、奴隷になりますと宣言することにしかならないのです。
 私自身も国労本部から売られ、1年3カ月投獄されました。なぜその本部と一緒になって4者・4団体に入らなければならないのか。
 私は断固拒否し、自らの解雇撤回をかちとるという決意表明を原告団中央本部に対しても行っています。今われわれに本当に求められているのは原則的に闘うかどうか、たった一人になっても貫けるかどうかです。
 4月26日、JR尼崎事故4周年を弾劾し、尼崎現地闘争を、私たち被告団を先頭に動労千葉とともに闘いました。この闘いをさらに広げていきます。
 労働者を資本家が食わせていけない状況です。この中で今度のサミットが開かれるわけです。帝国主義はわれわれ労働者を食わせようなどという気はさらさらない。帝国主義として生き延びるために話し合うというとんでもない会議です。労働者の怒りで断固粉砕しようではないか。その先頭に国鉄労働者、とりわけ5・27被告が立って闘います。

 不起立の力で団結し勝った 「日の丸・君が代」被処分者・東京教組 米山良江さん

 デモの爆発に恐怖した敵権力に一泡吹かせるような、全世界にとどろくデモをかちとりましょう。
 私たち教育労働者はこの春、卒業式・入学式で「日の丸・君が代」強制に対して、全国で不起立闘争を闘いました。私たち全国の闘う教育労働者は、「みんなで不起立しよう。不起立の闘いで団結し、その力で根津公子さんの解雇を阻止し、職場闘争を貫徹しよう」という方針を出しました。
 私は、不起立をしても処分を免れてきました。私は「なぜ自分は処分されず、同じ思いで不起立を続けている根津さんが解雇なのか」と名乗りをあげ、要請書を突きつけ、連日都教委を追及しました。さながら大衆団交のような感じでした。私にとっては退職後の非常勤教員の職をかけた闘いでした。結果、一発解雇になりました。しかし根津さんへの解雇攻撃は粉砕しました。私の解雇というのは敵の敗北だと思います。
 募兵官追い出し闘争を闘うアメリカの反戦教育労働者のアーリーン・イノウエさんは、「皆さんの勝利は私たちの勝利」と熱いメッセージを寄せてくれました。
 不起立闘争は、今春の解雇を辞さぬ闘いによってさらに偉大な闘いに発展しています。体制内組合執行部が激甚に反応し、悲鳴を上げ、闘いの圧殺に乗り出していることが何よりの証拠です。
 戦争と革命の時代です。不起立闘争は教育労働者の戦争協力拒否の闘いとしてますます発展します。労働者には戦争を止める力があります。ともに闘いましょう。

 サミット粉砕し基地止める 沖縄・辺野古新基地建設と闘う青年 富田晋さん

 革命の火薬庫から東京に火を付けにきたぞ!
 デモ申請不許可上等じゃないか。そのくらいやってもらわないと燃えないよな。
 辺野古にいる時に6・29の話をおじい、おばあにしてきました。サミット粉砕、辺野古の基地建設をやろうとしているやからをぶっ飛ばしてくるよと、おじい、おばあに言いました。もしかしたらデモで逮捕されるかもしれないけど、その時は守る会の団結が一番大事だと、おじい、おばあに言ったら……怒られました。なぜかというと「何でおまえそんなことを言うのか。当たり前じゃないか」と。僕が逮捕されたら、おじい、おばあたちが、ここにいる仲間たちが黙っているわけないだろうと。
 そうですよ。法政大でパクられて、黙っていられるかって話ですよね。俺たちは東京に火を付けるんだ。
 渋谷を混乱させるから、デモを許可しない? 当たり前だろう。この東京に火を付けに来たんだよ。一緒にやろうぜ。俺たちが生活できない、食っていけない。賃金も低い、それでボロもうけしてるやつは誰なんだって。サミットに来てるやつらだろうが。
 ぶっつぶそうぜ! 今日は戦闘的なデモで東京を変えようぜ!

 連合の組合を革命の温床に とめよう戦争への道!百万人署名・神奈川 篠田常木さん

 改憲攻撃を阻止するために、発足以来10年の百万運動をかけて青年や学生のように生き生きとして運動をやりとげ、街頭で職場で、変革の時代、革命の時代をじゃんじゃんと訴え、若者たちを引きつける運動に百万人署名を変えていきたい。
 そういう思いをもって6月7日、全国代表者会議を行い、新しいスタートを切っております。支配階級は、われわれに対して、農民に対して、漁民に対して攻撃をかけております。私たち百万人署名運動はそうした問題に断固として立ち向かっていきたい。そしてさまざまな領域にどんどん足を踏み入れながら、新しい革命の火種を育てていく。それが百万人署名運動の階級的な立場だろうと思います。
 この秋には、自衛隊を軍隊として恒久的に派遣しようとする法案が提出されようとしております。恒久法は文字どおり戦争であり、憲法9条を大きく変えていくものであります。政府与党、連合、民主党、こうした人たちが賛成をしております。何よりも連合に対して怒りをもって、それを打ち破るために学生や青年労働者の闘いとともに私たちの署名を連合傘下の職場に持ち込み、連合の運動をズタズタにしながら、連合傘下の組合を「革命の温床」に育てていきたい。そして、青年労働者、学生、老人の怒りを吸収し組織化して闘いぬきます。
 漁民のみなさんの決起を大胆に支援し、彼らをこのままではもう生きていけないという苦境に追い込んだ支配階級を打ち破りましょう。

 闘いの渦広げ7・6札幌へ 洞爺湖サミット粉砕へ北海道からのアピール タクシー労働者

 今年の春、札幌では画期的な闘いがありました。私の仲間の職場で4月29日、タクシー労働者70人が24時間のストライキを打ちぬきました。さらに6月2日にも2時間の時限ストライキを打ちぬいて、本社前で総決起集会をやりました。
 サミット期間中の7月7日から9日の間にも、サミットの時期に合わせて総決起集会を設定しています。
 6月2日の総決起集会の時に、飛び入りで発言したタクシー労働者の発言を紹介します。
 「このままではタクシー労働者は生きていけない。タクシー労働者が今やるべきことは渦をつくることなんだ。渦が大きくなったら嵐になるんだ。渦をつくって嵐を起こそう」。このアピールは参加している百数十人の大喝采(かっさい)を浴びました。渦を起こすには核が必要です。それが私は動労千葉労働運動だと思っています。団結が核となって渦が巻き始めたら、どんな弾圧があったって弾き飛ばして、どんどん大きくなって、そしてやがては社会全体をひっくり返す大嵐になります。私もまず自分の職場でこだわりぬいて、団結をつくりたいと思っています。7月6日はその渦が北海道に巻き起こる日です。
 今、北海道では全国の警察が集まっています。市民運動団体、外国からの人たちも集まっています。前日の7月5日には北教組を始め、平和フォーラム系の1万人の集会もあります。でもこの集会には渦となる核がない。私たちが7月6日に登場して、この1万人をわれわれの渦に巻き込む闘いをやりましょう。

 闘う学生

 怒りと闘いが世界を変える 5・29法大弾圧を粉砕し奪還された 東北大生

 5月29日からちょうど1カ月、あの日も雨が降っていましたが、僕たちの怒りの炎、団結の炎、革命の炎はこんな雨や放水車の水なんかじゃ全然消えない。
 僕たちの闘いで、サミット闘争は半分以上勝利しています。一人ひとりが「自分が革命家になるんだ、逮捕され起訴された仲間の代わりに自分が最先頭になって階級闘争を引っ張っていくんだ」と決意を固めて闘いを開始しています。全学連の闘い、法大の闘いは、全世界の労働者の闘いがつくり上げた闘いです。
 僕は獄中でいろいろなことを学びました。秋葉原の事件が起きて、この怒りは俺たちと一緒じゃないか、やはりこういう人とつながって俺たちは革命がやりたい、と思いました。韓国で百万人のデモが起きて、こういう闘いこそが世界を変えるんだということを確信できました。弾圧に怒って労働者が法政の門前に駆けつけてくれました。自分の大学で仲間が革命家になり、立ち上がりました。これが階級闘争なんだということです。
 獄中の仲間は「このサミットを最後のサミットにしてやる」と言っている。5・29でやったような闘いを、ここでG8の連中にやってやろう。
 今日のデモを戦闘的にやりぬいて勝利しよう。

 われわれから奪った富返せ 大学当局の自治破壊・規制・処分と闘う 法政大生

 今法政大学では、明らかに金もうけのための政策が推し進められ、そのために学生の自由や自治活動が奪われています。なぜそのようなことが起きるのか。小泉政治の時に行われた大学改革、この流れに明らかに法大当局は乗っている。そして小泉政権にその大学改革を迫ったのは誰か。日本経団連、資本家どもです。そして「G8サミットを粉砕しよう」と訴えた私の仲間38人が逮捕され、15人が起訴。このような暴挙が許せるはずがない。
 毎日新聞2006年11月4日に載っていた国連大学の調査によれば、世界の人口比と富の割合を表すと、1%の人間に99%の富が集まっている。
 私は別に革命までは求めてはいないんですよ。でも「返せ!」と。
 7千万人で63億3千万人分の富をもっているんですよ。返せっていうのは正当でしょう。社会はそいつらのためだけにあるんじゃないんですよ。人類全体のためにあるんですよ。返す気がないのなら仕方ないでしょう。そのときはやっちゃうしかないかなと思うんですけど(笑)。
 法政大学、そしてそれに連なる国家権力、資本家の暴挙を絶対に許さない。これからも連帯し、ともに闘いましょう。

 カンパアピール

 労働者が生きられる社会を スタンダード・バキューム石油自主労組 組合員

 ぜひぜひ多額のカンパをお願いします。
 田中委員長の基調提起を全面的に自分の決意として受けとめて、私はサミット決戦、そしてこの夏の闘い、11月1万人結集の実現に向けてともに闘っていきたいと思います。
 私たちス労自主は世界最大の石油メジャー、エクソンモービルと徹底的に対決して、闘ってきています。このエクソンモービルは毎年4兆円を超える純利益を上げ続けています。一方で日本においては年間3万人を超える自殺者が出ている。女性も1万人近い人が自殺している。そして年収がたった120万円にしかならない労働者が近年激増しています。
 こんな世の中は絶対間違っています。私たち労働者階級の団結と国際連帯の力でこんな社会をひっくり返して、私たちが本当に生きていける世の中をつくっていこうではありませんか。
 私たちス労自主は8名の不当逮捕撤回闘争を軸として、職場での反合理化闘争、そして反戦闘争を全力で闘っています。みなさんとともに断固として闘いぬきます!

 決意表明

 橋下府政に怒り7千人結集 大阪・自治体労働者

 6月20日に、賃金平均15%カットの攻撃に対して団体交渉が徹夜で行われました。そこで橋下は何を言ったのか。「公務員はやっぱり甘えてる。民間だったら、不況になったら路頭に迷ったり、サービス残業は当たり前」と。また、臨時職員が8月に三百数十人解雇されようとしています。
 6月20日には、府労連(自治労、日教組)の集会に空前の7000人が立ち上がりました。「俺たちは奴隷じゃないんだ」という現場の怒りが結集したのです。
 絶対反対の闘いが団結を拡大します。動労千葉や法大・全学連の仲間、ILWUの仲間と固く団結して今日のサミット絶対反対の闘いをぶちぬきます。

 雇い止め撤回は自分の闘い 仙台・全逓労働者

 たった1カ月働いて雇い止めになった非正規労働者の青年の雇い止め撤回の闘いを、自分たちの首をかけて闘うのかどうかが問われ、本当にやりぬいてきました。
 4月30日、自分が職場で休暇をたたきつけ、実力で「今日は仕事しない」というストライキをやって初めて分かったことがあります。彼の怒りは、あの秋葉原事件の怒りと同じじゃないですか。この資本主義社会では、もう自分たちは生きていけない、資本主義をぶっ倒すしかないんだ、ということを彼はみんなに呼びかけたんです。
 体制内労働運動の指導部の連中は、「彼はクビじゃない。雇い止め満了だろ」と。ふざけんな! 1カ月しか働かないでクビになって、それでいいんだという労働組合がどこにあるんだよ。
 動労千葉のように闘って団結して世の中を変えたい! そういう思いでいっぱいです。今日は、ガンガン行きましょう!

 JP労組内に革命家集団を 仙台・全逓労働者

 雇い止めになった僕一人のためにみんなが声をあげた。僕のために課長に突っかかった。僕が泣いていることに対して「俺も許せねえよ。こんな状況で働けるか。処分なんか関係ねえ。ゼニカネの問題じゃないんだ」と言ってストライキに入った。一人のためにストライキをする。これが、労働者がみんな持ってる本来の魂じゃないか。
 僕は、新しい労働組合をつくろうとは言いません。僕たちはJP労組で勝負します。この敵の道具であるJP労組の中に革命家集団をつくりあげていくんだ。郵便局を労働者の管理に変えるんだ。みなさん、一緒に闘いましょう。

 実力闘争貫き8・6行動へ 広島・教育労働者

 「不起立するなら青年部長はやらせん」「『日の丸・君が代』強制との闘いは、自分の心、内なる天皇制との闘いだ」――体制内はこんなことを言ってきた。心の中で闘って、それで戦争が止められると思っているのか! 教え子を戦場に送らないでいられるのか! アーリーンさんたちの募兵官追い出し闘争のような実力闘争をしてこそ、戦争は止められます。もう一度、解放性と団結の「不起立から始めよう」と私は訴えます。
 広教組の名前、青年部の名前を出すな、と言われます。だけど申し訳ないけど、俺たちこそ広教組青年部の本流です。
 まずは今日のデモをやりきって、そのデモをより過激にして8・6ヒロシマ大行動へ持ってきてください。

 安全切り捨ての病院と闘う 東京・医療労働者

 昨年10月3日夜間帯、病院内で患者さんに職員が刺し殺される事件が起こりました。事件をきっかけに、3人夜勤、2人巡視を全病棟に入れろという組合の要求に対し、病院側は「事件後利益が下がったから今以上の増員はできない」と言ってきました。冗談じゃない。安全を切り捨てた結果、事件を誘発し、仲間の命を奪ったのは誰だ! 病院は、医療者の命、患者の命を守れない。だから労働者の命は、労働者が守るんです。私たちは、徹底的に病院側と、資本主義と闘います。資本主義国家の中心が集まるサミットなんていらない。労働者の力でサミットを粉砕しましょう

 新自由主義と最前線で対決 東京・医療労働者

 うちの組合では今年の春闘で、3人夜勤闘争を柱に据えてストライキを敢行しました。職場闘争委員会が決定的な力でした。
 われわれ医療福祉労働者こそ、新自由主義との闘いの最前線に立たされています。チェコで百万人のゼネストが闘われた。その中心に医療労働者がすわっている。デンマークでもスウェーデンでもアメリカでも続々とストに立ち上がっています。
 法大38人の決起につづけ! デモ禁止をぶち破り、実力デモをやろう!

 派遣法なくすまで闘いぬく さいたまユニオン

 私は、大手人材派遣会社・日研総業によって、本年3月25日をもって一方的に雇用契約を打ち切られました。怒りを燃やして解雇撤回闘争を闘っています。管理職は夜中に私を車に連れ込み退職強要をしてましたが、断固拒否しました。
 団体交渉では「雇用しない」の一点張りでした。労働者を見下した態度で、私には「スキルがない、それが一番の理由だ」と言い放ちました。だいたい、派遣でやる仕事なんてスキルがいるもんか!
 分断・競争・孤立の中で、絶望にいたった末の秋葉原事件の彼の行動は、使い捨てされる派遣労働者の置かれている状況を示して余りあるものです。派遣法、派遣システムをなくすまで闘います。

 3回目の解雇に情宣で反撃 東京・なんぶユニオン

 ファミリーレストラン入社11年ですが、3回解雇されました。3回目はこの4月ですが、紙切れ一枚で解雇されました。職場にはタイムレコーダーがなく、サービス残業をしないものは消されるという運命です。職場でも、脳梗塞(のうこうそく)で3人が死んでます。こんなレストランでは食事をしないで下さい! 今日のデモ終了後に、渋谷店を情宣行動で直撃しますので集まってください。

 閉会あいさつ

 今年こそ11月1万人結集を 国鉄千葉動力車労働組合書記長 長田敏之さん

 雨の中結集されたみなさん、大変ご苦労様です。
 最初にカンパの合計を発表します 55万3910円です。圧倒的カンパをありがとうございました。集会の結集人数は2250人です。この圧倒的な人数で、渋谷の街にデモンストレーションに打って出ましょう。
 資本主義は命脈が尽きたと言われています。ただ、命脈尽きたからといってわれわれが指をくわえて待っていたって、それは資本がより一層凶暴になってわれわれ労働者・農民・人民に襲いかかってくるだけです。われわれの団結した力で命脈尽きた資本主義体制、帝国主義を打ち倒そう。職場からの闘いで、ダラ幹をぶっ飛ばして、闘う労働運動を本当につくり直そう。その力で、資本主義体制、帝国主義を打倒していく闘いを実現していきたいと思います。
 われわれは11月集会を10年にわたって呼びかけています。この情勢の中で今年こそ1万人結集の実現に突き進みましょう。今日はその前段です。これから圧倒的なデモンストレーションで労働者・農民・人民の怒りをたたきつけてやりましょう!

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週刊『前進』(2350号3面1)(2008/07/07 )

 渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会

 “労働者と団結強め闘う”

「渋谷駅前デモの禁止は絶対許さない!」と実力デモの決意を固めた参加者。壇上は動労千葉・田中康宏委員長(6月29日 東京・代々木公園)

 連帯のあいさつ

 労働者農民の未来のために 三里塚芝山連合空港反対同盟・事務局長 北原鉱治さん

 洞爺湖サミットは戦争への足がかりとして行われるわけです。
 1966年6月の突然の空港設置閣議決定という暴挙に対して、私たち反対同盟は絶対反対を掲げ立ち上がりました。以来、43年間、政府・権力の暴政と闘い、多くの犠牲を出しました。逮捕者は4000人を超え、命を落とした人たちは20人にも及んでおります。
 そしていま、労働者が働いても食えない時代となり、農民が農地を取り上げられ、空港が戦争の基地になろうかという状況で、三里塚は再び決戦の時を迎えています。流血を恐れず闘う以外に自分たちの生きる道はありません。
 いまも、多くの心ある人びとが「三里塚の闘いを見てみよう」と現地を訪れます。そして、自分が動かなければ世の中は変わらない、労働者や幼子たちの未来のために、私たちは何ができるかと考えます。その行動が今日の集会とデモだと思います。資本家だけが肥え太るいまの政治に真実はありません。
 60年前の第2次大戦でこの国は何をやったか。いざとなったら国民の命はゴミのように捨てられた。再びそういう時代に戻ろうとしている。三里塚闘争は全国の住民闘争の先頭でみなさんとともに闘います。

 裁判員制度と弾圧の粉砕へ 憲法と人権の日弁連をめざす会・事務局長 武内更一弁護士

 今日は弾圧監視と集会防衛に参加しています。弁護士会のボルシェビキである私たち「めざす会」は、日弁連会長選挙に高山俊吉弁護士を立て改憲阻止、弁護士激増反対、裁判員制度反対、戦時司法制度への強権的改悪反対を訴えました。得票率43%で7千人の支持を得ることができました。さらに支持を広げるために闘う決意です。
 裁判員制度とは何か。人民を裁く側と裁かれる側に分断し、人民をして裁かせ、社会の治安を守ろうとする策謀です。これは改憲と戦争国家化への国民動員であり、絶対に阻止しなければならないと訴えてきました。
 私たちの闘いは労働者・学生・人民の闘いと一体です。法政大学当局が、国家権力に頼んで40人もの学生逮捕を強行したことに心から怒りを覚えます。ただちに合計30人の弁護士が約250回の接見活動を行い、22人の奪還に成功しました。さらに起訴された15人を奪還するために全力をあげたいと思います。
 改憲と戦争国家化への動きが急です。労働者・学生・人民と団結してこの攻撃をぶっ飛ばそう。この社会の本当の主人公である労働者・学生・人民の社会を作るレボリューションを起こそうではありませんか。

 敵は誰なのかはっきりした 部落解放同盟全国連西郡支部・副支部長 岡邨洋さん

 私はこの時代に生きてきて本当に良かった。西郡の闘いで敵は誰なのかはっきりしました。資本家たちが利益を得るために国と結託し、差別をあおり、住民と労働者を分断している。市は結託して応能応益家賃制度を認め、差別と闘って皆で建てた住宅を民間に売り渡し、ローンを組ませ、コーポラ住宅を買わせようとしていることが議会で分かりました。絶対に許せない。
 解放同盟本部派の幹部は、自分たちが利権を得るために西郡支部をつぶそうとしています。こんなやつらに部落解放をまかせられない。西郡からたたき出します。
 6月15日、第3回全国連西郡支部大会に対し、全国連本部や西郡支部の元の青年部長が西郡に敵対し、分断を持ち込もうとしました。私たちは真っ向から闘い、応能応益反対を貫き、世界の労働者と連帯する解放運動の方針を打ち出す歴史的な大会をかちとりました。
 私たちは多くの労働者の闘いと結び、民営化をぶっ飛ばし、サミット粉砕をかちとります。勝利への道は団結です。
預金を差し押さえられた住民
 腹がたって体は震え、夜も寝られず、大変苦しみました。この団地は皆で国を動かして低家賃で造った私たちの団地です。10年前に応能応益家賃をかけられ、私たちは400万円近い借金を背負いました。700万円にもなっている人もいます。ほとんどの人は安い年金生活。絶対に許せません。八尾市役所を裁判にかけています。体が続く限り闘います。
八尾北医療センター労働組合
 全世界で労働者がデモやストライキに立ち上がっています。八尾北医療センターには建物の民営化攻撃がかけられています。私たちは絶対反対し、ゼネストを闘うチェコの労働者のように世界の労働者とつながり、世界革命に向かう闘いとして激突を開始します。

壇上で労働者との団結を訴える西郡支部

 連帯メッセージ

 不当勾留38人の怒りを共有 ロサンゼルス統一教員組合・校内の軍国主義に反対する連合・代表/アーリーン・イノウエさん

 兄弟姉妹の皆さん。皆さんが日本政府の抑圧と沈黙強要の中で、権力に対して真実を突きつけて闘っている時、私たちの心は常に皆さんとともにあります。皆さんが国際的正義、人民の権利と尊厳、民主的な労働者代表制の普遍的な実現を要求して闘い続けておられることを承知しています。
 私たちは皆さんとともに、巨大多国籍企業の野放図に拡大した政治的権力や、格差、貧困、地球温暖化、健康問題など生死にかかわる問題を助長する自由貿易協定へと行き着くグローバリゼーションに反対して闘っていきます。G8諸国の人口は世界の14%に過ぎないのに、全世界の経済生産を独占し、核と軍事力の72%をもてあそんでいるのは、本当に許しがたいことです。
 アメリカの大多数の人民は、政府の政策とG8サミットへの参与に反対しています。私たちは皆さんとともに闘います。そして、G8サミットとそれが表象するすべてに対し、皆さんが明確に反対の意思表示をされていることに感謝します。
     *
 追伸。38人の学生の不当勾留に対し、彼らの怒りを共有し闘う旨を付け加えてください。
連帯を込めて。

 労働者は世界を動かせる! 米運輸労働者連帯委員会広報部長/スティーブ・ゼルツァーさん

 兄弟姉妹の皆さん。運輸労働者連帯委員会(TWSC)を代表してG8サミットに反対する皆さんの抗議行動に、連帯のあいさつを送ります。
 G8サミットが、G8の諸国や世界の労働者人民の困難を解決するためのものでないことは、今やまったく明らかです。
 企業が統制するG8政府の諸政策こそが、世界経済を崩壊させています。これはまぎれもない事実です。彼らによる世界金融制度の規制緩和は、投機的バブルを激化させました。
 億万長者どもは、今や石油などの生活必需品の価格で数千億円のギャンブルを至るところで仕掛け、世界経済の解体を準備しています。投機は、商品の需要増大によってではなく、莫大な利益を貪るために引き起こされています。G8による世界経済の規制緩和と民営化の推進こそが、全世界に飢餓と大失業を引き起こしているのです。
 彼らは世界の富を盗み取ることで、労働者の健康と安全を阻害し、食料、輸送、住居、農業などにかかわる状況を破壊し続けています。運輸労働者にも賃金カット、労働災害など犯罪的な結果をもたらしています。
 私たちはまた、企業に買収されたメディアが企業犯罪を隠蔽していることを、白日のもとにさらす皆さんの行動を断固支持します。企業統制下のメディアは、世界が直面している危機が、このG8政府によって今まさに目の前で引き起こされている事実をささやくことすらできません。
 世界的規模での労働者の行動のみが、G8が強要している民営化、規制緩和と戦争の政策と対峙し、阻止することができます。私たち労働者は、資本家どもが自らの体制を維持できないなら、労働者が取って代わるのが唯一の道であることを認識するべきです。危機の増大とともに、世界の労働者は、自らの要求をこのままの社会システムで実現することはできないという事実と向き合うことになります。
 G8の強盗どもは、労働者に未来はないと言い放っている。私たちの回答は、G8政府を経営している強盗どもはこの世に必要ないということ、世界を所有し私的利益のためにもてあそぶ「0・5%」の代わりに、実際に労働者が世界の人民の利益のために、世界を動かすことができるということです。
 イラク・アフガニスタン戦争に抗議して港湾を封鎖した西海岸ILWU港湾労働者の行動は、世界的レベルでG8に対抗して私たちが起こしていくべき行動の規範です。
 TWSCは、これらの政策で引き起こされる犯罪に抗議をして、兄弟姉妹の皆さんとともに闘い抜いていく所存です。
 連帯を込めて。

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週刊『前進』(2350号3面2)(2008/07/07 )

 6・29デモ不許可を弾劾する!

 6・29集会実行委員会(呼びかけ/動労千葉)

 6・29渋谷駅前デモを不許可とした東京都公安委員会に対する、集会実行委の抗議声明を掲載します。(編集局)
     ◇
(1)6月27日、東京都公安委員会は、「戦争―失業、貧困、民営化にたち向かう労働者の国際的団結を! サミット粉砕6・29全国労働者総決起集会」(13時 代々木公園B地区野外ステージ)の主催団体である6・29集会実行委員会が申請した、渋谷駅前を通るデモコースを不許可とするサミット弾圧を強行した。
 私たち実行委員会は、この断じて許せない暴挙を怒りに変え、権力の弾圧を打ち破って渋谷デモを貫徹することを明らかにする。
 私たちが申請した渋谷駅前を通るデモコースは、多くの団体が日常的に行っている一般的なコースである。このデモコースを「混乱が予想される」という一点で「不許可」にしたのだ。労働者のデモの権利を規制し奪うことは許されない。
(2)東京都公安委員会は、なぜ今回ここまで異常なデモ規制をかけてきたのか。
 新自由主義のもとでの貧困と格差、民営化と非正規雇用への怒り、食糧高騰、石油高騰への労働者の怒りが、全世界で日本で、広範に沸き起こっている。それが、こうした新自由主義を推進する首脳どもの集まる洞爺湖サミットへの怒りとなって爆発しようとしている。洞爺湖サミットは全世界の労働者、さらには農民や漁民の怨嗟(えんさ)の的になっている。
 だからこそ警視庁は、法政大学の38人逮捕に見られるようなサミット弾圧を繰り返し、さらに今回のように、通常認めてきたデモさえも禁止しているのだ。日本は、表向きの民主主義の裏側で、あからさまに警察国家化している。だがここに示されているのは、労働者の怒り、決起への資本家・国家権力の恐怖である。
 私たちは呼びかける。
 格差と貧困に怒りを燃やす青年労働者の皆さん! 首切りと低賃金、非正規雇用化に怒りを燃やすすべての労働者のみなさん! 就職難に怒りを燃やす学生の皆さん! さらには農民、漁民の皆さん! 今こそ団結しよう! 6・29全国労働者総決起集会に集まり、ともに怒りのデモをかちとろう!
 2008年6月27日

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週刊『前進』(2350号3面3)(2008/07/07 )

 世界に届いた「6・29」

 海外のメディア 渋谷デモの衝撃伝える

 

左上=ワシントン・ポストに載った写真 右上=ワシントン・ポストより 下=ロイター・ニュースより

 渋谷デモについてAPやAFPなどが配信した記事は、米「ワシントン・ポスト」などの大手紙はもちろん、地方の小新聞も写真つきで報道した。掲載した新聞、ウェブサイトの数は膨大だ。例えば、非常に保守的な米南部サウスカロライナ州の小都市フォートミルなどでも報道された。
 シンガポールの「ストレートタイムズ」、パキスタンの「ドーン」など各国を代表する新聞はほとんど渋谷デモを掲載している。
 ロイターは「環境破壊もアフリカの貧困も全部G8の政府がつくったもの。彼らが問題の解決を語ることはがまんならない」という関西の自治体労働者の声を伝えた。
 特に扱いが大きいのは韓国のハンギョレ新聞。いま韓国は100万人デモからゼネストに向かう闘いの渦中にあり、それと比べて日本の闘いは「おとなしい」という印象をもって取材にきた。
 だが、「日本のデモ隊はこの日『予想外』の戦闘力を示した。激しい肉弾戦を辞さなかった」「動労千葉国際連帯委員会が『何より日本の労働者が力強い姿を示したことが成果だ』と語った」と報じている。
 ドイツの大手経済紙「ハンデルスブラット」は「サミット前の日本――アタックなしのATTAC」という見出しで、新宿・柏木公園でATTAC主導の集会デモが、ATTACの本拠地フランス、欧州と比べて攻撃性がなく低調だと報じた。他方、渋谷デモへの機動隊の激しい弾圧に対して「腕を組んで鎖を作り密集したブロックを作って」ぶつかった闘いを伝えている。
 記事の締めくくりは、法大弾圧の被告学生へのインタビューだ。「内田晶理は『朝から晩までの取り調べ、親を心配させるなという脅し』に屈せず、完全黙秘を貫いた。真剣かつ明快に彼は語った。『日本でもうすぐ革命をやります』」

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週刊『前進』(2350号3面4)(2008/07/07 )

 革命に勝利する党の建設へ従来を超える一大カンパを

 革命的共産主義者同盟

 すべての同志、『前進』読者、支持者のみなさん。すでに夏季一時金の支給が始まっています。革共同は重大な決意を込め、従来をはるかに超える一大決戦カンパを訴えます。
 革共同は動労千葉の呼びかけに応え、6・29サミット粉砕決戦に総決起し、大勝利しました。「5・28〜29法政大決起に続け!」「渋谷デモ禁止を実力でぶち破れ!」「労働者の団結した力は絶対に負けない!」「韓国100万デモと一つになろう!」「戦争と貧困を強制するサミット粉砕!」――この決意に燃えた労働者・学生は、けっして引きちぎることのできない団結スクラムを組み、終始機動隊を圧倒・じゅうりんし、渋谷を怒りのるつぼに変えました。デモを闘い終えたすべての労働者・学生が汗と熱気を噴き出しながら、満面の笑みで勝利をたたえ合い、階級的団結論で徹底的に闘いぬいてきたことの正しさ、その革命性、戦闘性を心から確信し合いました。不当逮捕された8人の青年労働者・学生はこの最先頭で闘い、サミット粉砕の怒りを全世界に発信したのです。
 革共同は6・29に向かって、職場生産点で階級的団結を唯一の総括軸にした闘いへ猛然と踏みだしました。七転八倒しつつ、青年も古参の労働者も階級的指導部へ自らを飛躍させる闘いに突撃しました。同時に、首都圏の主要駅、職場の門前に連日連夜立って、怒りのアジテーションで歴史的行動を呼びかけてきました。こうした街頭での無数の「デモ」、10万枚を超えるビラが労働者人民の革命的行動を確実に呼び覚ましたのです。今や革共同は7月テーゼで全身武装し、労働者の自己解放性に絶望した血債主義・糾弾主義と根本的に決別し、労働者階級とともにその先頭に立って闘っています。

 日韓米の労働者が団結

 日帝・国家権力は、団結の究極の拡大がプロレタリア革命に直結することに戦慄(せんりつ)し、憎しみを青年労働者・学生に集中し、サミット弾圧でのべ49人の仲間を不当逮捕し、16人を起訴、26人の同志の不当勾留を続けています。しかし、この若き革命家、新たな階級の指導部たちは「獄内で存分に自分を鍛え上げ、最強の革命家となって法大に登場できる日を楽しみにしている」と言うように、弾圧を革命の養分にしています。
 私たちは今、世界革命の巨大なうねりの真っただ中にいます。6・29サミット粉砕決戦は、全世界で新自由主義に対して闘われているストライキ、デモ、食糧暴動と完全に一つになろうと、マグマのような怒りと団結の炎を噴き上げて闘いぬかれました。とりわけ11月集会でともにスクラムを組んだ米ILWUローカル10や韓国民主労総ソウル本部の同志たちと連帯して闘いぬきました。
 イラクの港湾労働者が連帯ストで応えた歴史的な5・1メーデー闘争は、ILWUローカル10などのランク&ファイルの闘いによって初めて切り開かれたのです。イミョンバク政権の新自由主義攻撃と倒すか倒されるかの対決に突入している韓国の労働者階級も、革命の現実性にたじろぎ、闘いを内部から腐らせる体制内指導部をぶっ飛ばして革命的分岐をかちとる苦闘の真っただ中にいます。そしてこの闘いの中心に、階級的団結を総括軸に唯一ストライキで闘い、新自由主義攻撃に勝ち抜いてきた動労千葉の闘いが存在しています。日韓米労働者による階級的労働運動の白熱的実践こそ、世界革命の唯一最短の道です。階級的労働運動路線を驀進(ばくしん)しよう。
 今や唯一の現実的問題は、革命に勝利できる党を建設する一点にかかっています。「党の革命」のあいまいさのない推進は、「革命できる党(地区党)建設」をめぐって非妥協的に行われてきました。
 革共同から脱落・逃亡した塩川一派は、旧与田派や平田派、その他有象無象の反革命と野合し、階級の敵対物へ純化しています。彼らの綱領は血債主義・糾弾主義であり、階級への絶望を組織することです。彼らは絶対に青年労働者・学生を組織しようとしない。青年労働者・学生の革命をストレートに求める行動・主張を死ぬほど嫌っている。

 青年こそが革命の主力

 徹底的にはっきりさせましょう。青年労働者・学生こそ革命の主力であり、希望なのです。
 革共同のなすべきことは鮮明です。第一に、マル青労同1000人・マル学同1000人建設を党と階級の総力でなしとげよう。2000万青年労働者、300万学生の怒りが本質的に革命を求め渦巻く時代に、ここで勝利した者が革命的情勢を革命に転化することができます。
 第二に、4大産別プラス2産別(医療福祉、合同一般)に革命的拠点を絶対に打ち立てよう。ソビエトの母体となるのが4大産別+2産別です。6・29渋谷大デモの先頭には4大産別の労働者が逮捕を恐れず断固として立ちました。この力で第2次国鉄決戦の爆発を切り開こう。
 第三に、革命できる地区党への大変革をかちとろう。すでに職場闘争委員会で闘う労働者が自己を階級の指導部として確立し、地区党指導部となる闘いが開始されています。近い将来の工場評議会、地区ソビエトに発展していく闘いです。
 すべてのみなさん。夏期一時金カンパこそ闘いの土台です。一時金の出ない薄給の労働者は職場の仲間に救援カンパを訴えて下さい。一時金の出る労働者は10万円単位のカンパをぜひともお願いします。階級的労働運動を真一文字に実践し、11月1万人大決起を必ず実現しましょう。

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週刊『前進』(2350号3面5)(2008/07/07 )

 日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程

 第90回 8月1日(金)/第91回 9月12日(金)
 第92回 9月26日(金)/第93回 10月10日(金)
 ※いずれも午後1時15分から、東京地裁

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週刊『前進』(2350号4面1)(2008/07/07 )

 『蟹工船』に若者が共感労働者は必ず団結し勝利できる

 青年座談会 “私の職場でストやりたい”

 “仲間を信じ階級に生きる”


 《出席者》
 辰巳若葉 派遣労働者
 熊井美緒 医療労働者
 藤代辰也 派遣労働者
 倉内直輝 大学生
 鷹野悟郎 自治体労働者
 上妻裕一 福祉労働者

 小林多喜二『蟹工船』がブームだ。多くの若者が手にしている。6・29デモを闘った青年労働者・学生に『蟹工船』を読んだ感想を語ってもらった。(編集局)

 『蟹工船』を読んで思う うちの職場とそっくり同じ

 ――若者を中心に『蟹工船』がブームとなっています。『蟹工船』を読んだ感想を。
 辰巳 蟹工船のようなストライキを自分の職場でやりたいと思いました。ストライキをやったからこそ、人間として生きることができるんだと思った。これを職場でやったら気持ちがいいだろうな。
 上妻 うちの職場の役員と蟹工船の現場監督・浅川はびっくりするぐらい同じ。ひたすら労働者の悪口。具体的に職場でどうやって闘おうかというイメージもわかりやすい。職場の仲間に漫画版を渡したら、すごいよかった、という反応が返ってきた。みんなに漫画を渡して『蟹工船』みたいなことをやろうぜと呼びかけることができると思った。
 倉内 法政大学もリアル蟹工船。浅川は、学生弾圧部隊・ジャージ軍団そのもの。ジャージ軍団を学生はぶち破らなければ、キャンパスに自由はないと誰もがわかっている。最初のストライキで9人の労働者が逮捕されていく場面は、まさに5・29法大決起と同じ。法大では残った学生がハンストや集会で闘うわけだけど、「蟹工船で2回目にストライキに立ち上がったようにできたらいいですね」って。
 藤代 派遣労働者のおかれている状況そのものですね。こき使われて、死ぬまで相部屋。いつ終わるかわからない長時間労働。キヤノンで働いていた時、12時間労働を強いられた。蟹工船では1回目のストは失敗するんですよね。でも失敗が元となって、2回目は成功して、労働者は勝利をつかむ。あのあたりはすごい。私の解雇撤回の闘いも、最後はああいうふうに勝てたらなと、あこがれというか、展望を見いだした。私みたいに小さい労働組合でもやっぱり闘いぬけば勝てるんだな、と実感した。
 熊井 私がこの本で大好きなのは、労働者が周りの労働者を敵に思ったりとか、仲間を売らないよと言ったり、一つひとつが自分の周りにあふれている現実の話。みんな失敗とか苦悩とかあると思うけど、自分の実践の中で、仲間との団結の中で、「ああわかる」というのがある。多喜二が信じてやまない「敵は資本家」「労働者は団結したら勝てる」 ただこれだけをアジテーションしたかったんじゃないのかな。
 多喜二は拷問で殺されてしまうけれども、ものすごい勝利感だったんだろう。自分が死んでも、労働者の中には自分が残した火が燃え盛る時が来ることを信じていた。もし私が闘いの中で死ぬことがあっても、「防衛に走るな! 革命に転化しろ!」という言葉を残したい。「階級に生きる」――自分の人生が個じゃない。労働者は闘いの中でいっぱい死んでいる。多喜二は、悔しいと思いながら、死一般をかわいそうと描いていない。すごい階級的なアジテーション。
 うちの職場では、怒ってないと思っていた人が、方針を出したら一緒に闘いだしています。蟹工船ほど職場環境はひどくないけれど、職場のひどさの状況に比例してということだけでもない。こっちが徹底的に闘い出せば、多喜二のように敵がなんなのかとはっきりさせ続ければ、必ず労働者は何かをきっかけに立ち上がる。そういう勇気をもらった。絶対に団結はつくれる。

 労働者は変わる

 辰巳 私も、自分の職場の労働者も絶対に怒っていることをつかんだ。青年労働者は、本当に人間的な扱いをされず、人間性を奪われている。この怒りが充満しているからこそ、『蟹工船』も売れる。秋葉原事件の加藤君も誰に怒りをぶつければいいのかわからなかったのだろう。敵は資本家で、私たちは仲間なんだ、労働者が団結すれば勝てるんだと職場で私たちが訴えていこうと思った。
 上妻 本当はみんな怒りをぶつける先はわかっていると思う。でも一人だと、クビになるから言えないだけで、「そうじゃない。みんなで言いましょう」という話になったら、「すぐ言おう」となる。「家族がいるから闘えない」と言っている人にも、「一緒にやろうぜ。クビなんてこっちは認めないよ」って。サミット粉砕6・29デモで、仲間が逮捕されそうになっても、みんなでしがみついて絶対に逮捕させないっていうのと同じ。隣の仲間と一緒に生きたいというのがあるから、団結が生まれる。
 鷹野 単にひどい労働条件を言っている本だったら何十万部も売れないよね。やっぱりストライキで団結して闘うという内容が鮮明になっている。サミット粉砕6・29集会で田中委員長は基調報告で「昨日までおとなしかった労働者が明日はガーンと変わるんだ」と言った。ここと蟹工船が一体になることがすごく重要だと思う。6・29デモみたいな闘いで5万、10万の人たちと合流をかちとっていくというのが、実践的な話だと思います。

 6・29デモで団結に確信 社会を変えられると勝利感

 ――6・29(関連記事=1、2、3面)を闘いぬいてどうでしたか?
 辰巳 機動隊を労働者の団結でぶっ倒し、みんなで団結してやりきったという勝利感でいっぱいです。スクラムを組んで団結の強さを武器にしていることが本当に体現された。この仲間がいれば絶対にこの社会は変えられるし、まだ仲間になっていない『蟹工船』を読んでいる青年労働者・学生と本当につながりたい。この団結、この人間関係こそが自分が人間らしく生きていけるすばらしい生き方だと実感しました。
 上妻 階級的団結に確信が持てるから、逮捕されても全然問題ない。全世界の労働者と団結して、労働者はひとつなんだって確信を持ったから、俺も6・29やれた。
 辰巳 私も全国・全世界の仲間、民主労総のみんなと一体となって闘っているなと感じた。自分が「生きてる!」って思った。
 藤代 秋葉原の事件をみた時、僕もまかり間違えば紙一重だと感じた。僕ならおそらく派遣会社に突っ込んだ。あれは本当に彼だけの問題だけじゃなくて、社会全体の問題なんだと考え直しました。組合とか闘うすべを知っていれば、少なくともああいう事件は起きなかったと思う。本当にああいう人たちをオルグできなかったというのは、悔しい。6・29デモでは、そういう自分の思いを伝えることができた。
 倉内 6・29は団結力で圧勝した。法大弾圧での38人逮捕、15人起訴に対して、われわれはこういう闘いをやるぞと見せつけることができた。国家権力は、韓国みたいに機動隊の装甲車で道路を封鎖した。そうしないと渋谷はどうなるかわからないという恐怖。労働者は職場の人に自分は逮捕されるかもしれないと言って参加していたけれども、突き抜けてやっていることがすごい勝利。
 鷹野 渋谷駅頭を目指し労働者階級と合流していくというわれわれの目的に対して、権力は絶対にそれをさせないという構図だよね。われわれが渋谷の駅に登場したら何が起こるかまったくわからないというその権力の恐怖だけが、デモ規制にあらわれていた。あの戒厳体制の中で意気軒高と実力デモを目指すという中に、閉塞(へいそく)感じゃなく、ものすごい解放感があった。法政の闘いに続いて渋谷であれだけの闘いをやった。サミット決戦を含めて08年階級闘争が大きく変わってくる。
 学生がキャンパスで闘って、青年労働者が職場で徹底的に闘いぬいていることがあのデモを可能にしている。体制内派のデモでは、一人逮捕されたらびびっちゃう。クビになったらどうしようと。本末転倒の話。なんのための労働組合のデモなのか。職場で徹底的に闘いきり新たな団結が形成できるという中で、弾圧をぶち破るデモを展開できるということが非常に大きいとあらためて認識しました。

 職場の闘いを体現

 熊井 みんなで団結してやりきった。今までにない権力の弾圧に対して、誰一人として引かなかったというのが本当に勝利的です。職場での闘いが激しくなっていることが、向こうの弾圧に対しても引かないデモをやりとげた力じゃないかと思います。「資本と非和解で闘い、労働者が団結したら勝てる」「社会の主人公は労働者だ」と、動労千葉派として職場で登場して徹底的に資本・体制内派と闘ってきた。もし職場で闘っていなければ、逮捕で突然休むことになるから、やばいということになる。けれども、職場で動労千葉派として闘っているがゆえに、逮捕されたらよりいっそう団結が拡大する大チャンスになる。職場での実践の結果が、6・29での一人も引かないデモに結びついた。
 辰巳 職場で闘ってきた結集体がデモに体現されている。私が逮捕されても、みんながそれをバネに職場闘争を絶対にやってくれる。そこでまた、団結が強まっていく。弾圧なんか怖くないし、効果ない。6・29集会に来る過程で、職場の同僚に「今日私が逮捕された時に、会社側はクビにしてくるだろう。その時に合同労組の仲間も決起して闘う。けれども、私が一番一緒に闘いたいのはあなた。あなたと一緒に不当解雇に対してふざけるなと怒りの闘いをやっていきたい。一緒に闘う仲間になりたい。自分の職場に組合を作りたい。絶対にあなたとつながれる。団結できるんだ。ということを胸において今日は闘ってくる」とメールを送って参加した。自分の立場を初めて明らかにできた。6・29から本当の意味でも職場闘争のスタート。職場に行けば始めは一人。壁にぶちあたるけど、弾圧の壁をぶち破った仲間がいるから、資本家なんかぶっ倒せると確信している。
 熊井 逮捕されてもいいような職場闘争だよね。
 上妻 むしろ逮捕された方がいい職場闘争!
 辰巳 向こうも逮捕したら、こいつら何するかわからないってびびりながらの弾圧だよね。
 上妻 本当に団結がどんどん広がっていくというのがすごいわかる。

 ともにマル青労同で 絶対裏切らない本物の仲間

 労働学校で学んで

 ――敵は誰か、どう闘うのか、どうやってつかんできたんですか?
 上妻 僕は世の中が悪いとは思っていたけど、どうしたらいいのかわからなかった。それが労働学校に行ってから変わった。ちょうどその時に動労千葉が幕張事故で組合員のクビを阻止した闘いを知って、絶望から希望に変わった。
 藤代 以前は、警察が誰かを逮捕したら「悪いことをやったから逮捕されるんだ」と思っていた。だけど労働学校で勉強して、「そうじゃない、国家なんて信用できないんだ」ってことが初めてわかった。今じゃ「逮捕されても大したことない。逮捕してみろ」と思ってる。
 労働学校に行ってから「職場で仲間を組織しよう」と思うようになった。自分の首が切られた時も、学校で習った意味を実感した。勉強途中で争議が始まって、実技が先にきた感じだけど、そっちの方が机の上の勉強よりもよく身につきますね。
 熊井 私はイラク反戦運動に関わったころ、「軍需工場の労働者が戦争に加担したくないと思っても、一人で拒むだけでは軍事物資は作られてしまうし、拒んだ人はクビにされる。どうしたらいいのか」と思って、すごく閉塞感があった。
 でも「全員で『こんなものは作らない』という団結をつくれば軍事物資はできない。全員でストライキをやったら誰もクビにできない。これが労働者の強さだ」とわかった時に、感動してわんわん泣いてしまった。マルクス主義を学んだからつかめたことなんです。
 上妻 動労千葉の現実の闘い、マルクス主義、マル青労同や組合の仲間との団結、この三つ。勉強だけでもない。ただの友達でもない、闘う仲間がいる。生きていくには、その仲間がいればいいじゃん、って。
 辰巳 どこに怒りをぶつければいいのかわからず苦しかった時に、労働学校に誘ってもらった。勉強した後の懇親会で「ここにいる人はみんな仲間だよ」と言われた。ここで闘っているマル青労同の人たちとつながりたいと思いましたよね。

 マル青労同の団結

 ――仲間との団結が力ですね。
 辰巳 マル青労同は、自分がぶつかった壁を乗り越えるため一緒に闘ってくれる仲間。「この仲間がいるから、職場でも一人じゃない。闘っていける」と確信した。「労働者は絶対に団結できる」と言い切れるからこそ、6・29みたいに機動隊と激突して一歩も引かない闘いもできるし、人間的に生きられる。
 熊井 藤代君も明るいよね。闘っているからだよね。
 藤代 「僕一人の存在で、こんなにあわてふためくのか」って思うもんね。一人でこうなら、仲間が集まったら全然大したことないな、と。派遣会社の前でビラを配るたびに労働者がニコニコ「ビラを下さい」とスキップを踏んで持って行く。組合の加入用紙を持っていったら喜んでくれそうな雰囲気。毎回のビラ配布が楽しみです。労働運動を始めて、労働者を信じられるようになった。
 鷹野 労働者って常に「自分たちはこんな程度だ」と思いこまされている。だけど闘いの中で「俺たちの力はそんなもんじゃない。労働者はすごい力を持っている」と確信した時に、ものすごい力を発揮する。
 熊井 職場では苦闘の連続だけど、闘い続けたから本物の仲間もできたし、仲間ができた時に「労働者を信じよう」と心の底から思えるようになった。仲間を裏切らない階級性と団結が本当の意味でわかった。それが「団結に生きる」ってこと。
 ――最後に一言、青年労働者に呼びかけをお願いします。
 熊井 一緒に闘おう。私と団結しよう。この仲間と団結しよう。
 辰巳 あなたと一緒に闘いたい。闘う仲間になりたい。
 藤代 団結して派遣システムをなくし、資本家にとどめをさそう。
 上妻 マル青労同に希望がある。
 倉内 『蟹工船』みたいにストライキをやろう!
 鷹野 革命やろうぜ!(了)

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週刊『前進』(2350号4面2)(2008/07/07 )

 『蟹工船』あらすじ

 「おい地獄さ行ぐんだで!」――全国から集められた労働者を乗せて蟹工船「博光丸」が函館を出る。「帝国海軍」に護衛されてカムチャツカ半島水域で操業する。漁夫、雑夫は、農民や坑夫、織工、土工出身の季節労働者だ。「糞壷(くそつぼ)」と呼ばれる船底に詰め込まれる。蟹工船には航海法も工場法も適用されない。過酷な労働と粗末な食事、不衛生。浅川監督は、作業の遅い漁夫や雑夫をピストルで脅し、棍棒(こんぼう)でたたきのめす。
 行方不明になった川崎船(母船から降ろされて漁をする小船)はカムチャツカの岸に打ち上げられる。漁夫たちはロシア人の家庭で2日間生活、団結して闘えば勝てるとロシア人に教えられて帰ってきた。
 脚気にかかった漁夫が放置されて死ぬ。労働者の怒りは頂点に達し、漁夫、雑夫、火父、水夫ら300人が団結してストライキに立ち上がった。窮地に陥った会社側は駆逐艦に助けを求めた。労働者は「帝国軍艦万歳!」を叫んで歓迎したが、武装した水兵が代表者9人を連行した。
 国家権力の本質を知った労働者は再び団結を固め、一人も残らず引き渡される覚悟でストに決起した。

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週刊『前進』(2350号4面3)(2008/07/07 )

 マルクス主義は労働者の理論

 小林多喜二『蟹工船』が大ブームだ。新潮文庫版の増刷部数は今年6月までに35万7千部に上り、例年の70倍のペースという。
 新潮社によると、購読者層は10〜20代が30%、30〜40代が45%と、若者や働き盛り世代が7割以上を占めるという。マンガ版も出版され、ネットで小説もマンガ版も公開されている。おそらく百万人単位で青年労働者が読んでいるのではないか。
 『蟹工船』は過酷な労働で虐げられる労働者が最後は団結してストライキに立ち上がるまでを描く。1929年に発表されたプロレタリア文学の代表作だ。多喜二はその後31年に非合法の日本共産党に入党、33年に特高警察に逮捕され、拷問によって虐殺された。
 なぜいま『蟹工船』なのか。『蟹工船』現象とは何か。
 少し前までは凄惨(せいさん)な弾圧と悲劇的な労働者の決起の物語として読まれてきた。かつては多喜二の最期と重ねて読んで、ある種の悲壮感を持って革命運動を決意した。今どきの若者には通用しない時代遅れの小説というのが多くの人の評価ではないか。
 今は違う。百万人単位の青年労働者が『蟹工船』を読み、自分たちの現実そのものだ、と感じている。
 90年代のバブル崩壊以降、小泉政権の新自由主義的構造改革を経て、戦後的社会は一挙的に崩壊した。高校や大学を卒業しても就職先は派遣会社、2人に1人が一生時給いくらの非正規雇用。職場でも学校でも出口が見えない。そんな中で若者が『蟹工船』をむさぼり読んでいる。
 若者が『蟹工船』に強く共鳴していることに体制側が底知れぬ恐怖を感じていることは間違いない。戦後的社会が崩壊し始めた90年代以降に社会に出た世代の持つ感覚、感情を象徴的に示しているのが『蟹工船』ブームであり、この世代の絶望感と閉塞(へいそく)感を示しているのが秋葉原事件ではないのか。
●労働者の理論
 『蟹工船』が大きな共感を伴って団結の書として読まれているのだ。百万人単位の青年労働者・学生が団結の中に希望を見ている。そんな労働者・学生にマルクスの『共産党宣言』を読むことを勧めたい。
 自らの境遇と重なる『蟹工船』こそ、現代の資本主義がもたらす典型的現実であること、しかし、労働者はこの社会の真の主人公であり、労働者階級が資本主義を覆す墓掘り人であることがマルクスの『共産党宣言』には書いてある。
 マルクス主義こそ労働者の理論である。これまでの階級社会の歴史で理論や思想はすべて支配階級の独占物だった。だが資本主義の時代に入って、被支配階級でありながら労働者階級は自分の理論を持った。それがマルクス主義だ。
 被支配階級でありながら支配階級になる意志と能力がある階級――それが労働者階級だ。労働者が支配階級の思想を拒否して、自分の理論を持ったら世の中をひっくり返せるのだ。労働者とはどんな存在なのか……それを指し示すのがマルクス主義なのだ。
 『蟹工船』と同じように、すべての労働者が働く現場では、工場や機械、原材料などを社会的に独占している一握りの資本家が多数の労働者を雇い入れ、その労働によって生産を行い、ボロもうけしている。
 しかし、実際には、そんな資本主義を支えているのは労働者なのだ。ところが、その労働者が社会の主人公ではなく、資本の支配のもとでモノ扱いされ、過酷な搾取を受けているのである。
 『蟹工船』の労働者のように、労働者階級が自らの置かれた現実を拒否し、職場の壁を超えて労働者階級として団結し、資本主義を粉砕するのが革命だ。それが『共産党宣言』の結論だ。
●動労千葉の闘い
 動労千葉は、80年代の国鉄分割・民営化攻撃に対し、わずか千人余りの組合で単身ストで闘った。「ストをやれば勝利だ! クビになればなお勝利だ」の精神で闘った。指導部を先頭に全組合員がそう決起した。
 確かに国家の全体重をかけた攻撃に対し千人余りの組合で闘うことは一見無謀にも見える。だが動労千葉は渾身(こんしん)の蜂起で全国鉄労働者に決起を呼びかけた。動労カクマルを打倒し、国労を獲得し、日本の労働運動の主流となる展望をもって、闘いに挑んだのだ。労働者階級の革命性に圧倒的な確信を持って闘ったのだ。それが動労千葉労働運動であり、マルクス主義なのだ。
 マル青労同、マル学同はこの精神で闘っている。法大闘争は「逮捕されたら勝利」の精神で闘い抜かれている。マル青労同の職場闘争も「弾圧はチャンス」の気概で闘われている。なぜそのように闘えるのか。
 「敵をハッキリさせて、仲間をつくる。それが『蟹工船』を読んた私たちのすること」「逮捕されてクビになるかも。でも、私が仲間になりたいのはあなたなんだ。絶対にあなたと団結できる」「全世界の労働者が隣にいるぞ。世界を変えるぞ。枠がとれた。最初から『世界革命やろう』と言えばいい」
 こう言えるのはマル青労同・マル学同が数千万の青年労働者・学生の存在そのものだからである。逆に数千万の青年労働者・学生はマル青労同・マル学同そのものなのだ。逮捕・解雇を恐れず職場闘争・街頭闘争を闘い抜き、隣の労働者・学生と本気で一緒に仲間になることにすべてをかける。団結した労働者は必ず勝利するし、労働者は必ず団結できるのだ。これがマルクス主義だ。
 労働者階級が、マルクス主義を労働者の理論として獲得した瞬間に革命ができるのだ。労働者を蔑視(べっし)したり、軽視する思想を一掃すれば労働者は必ず勝利できる。『蟹工船』を読んだ学生、青年労働者の仲間のみなさん、マルクス主義を労働者の理論として、革命を目指す同志としてともに闘おう。

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週刊『前進』(2350号4面4)(2008/07/07 )

 コミューン8月号

 危機深めるロシア

 5月にロシアでメドベージェフ大統領とプーチン首相による新政治体制=「双頭体制」が発足した。特集は、この特異な政治権力の構造、矛盾と危機を解明し、労働者階級の闘いの展望を明らかにしている。
 第1章は、”プーチン王朝”20年を狙う2月の「2020年までのロシアの発展戦略」=「プーチン計画」の批判。プーチンは2期8年の統治を「成功」と自画自賛し、今後12年間の経済大国化路線を展開した。この反動性、反プロレタリア性、脆弱(ぜいじゃく)性、破産性を暴露する。
 第2章は、双頭体制が”スーパー首相”プーチンによる新プーチン体制であることを実体的に明らかにする。メドベージェフ大統領は「プーチン計画」を支持、継承することを宣言、プーチン首相に忠誠を誓った。プーチンは国家の実権を握り、大統領を操る。
 第3章で、ロシア双頭体制が現実に強権支配と大国主義外交を強めており、帝国主義とともに世界を破局に導き、世界革命情勢を促進していることを指摘する。
 翻訳資料は、アメリカ合州国の自治的・未編入領域で実質的植民地であるプエルトリコの教員の大ストライキと、それを破壊しようとする米帝と連携して組合乗っ取りを策すSEIU(サービス従業員国際労組)指導部の裏切りに関する資料。

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週刊『前進』(2350号5面1)(2008/07/07 )

 攻撃準備へ本格的に動く米帝

 イラン侵略戦争が超切迫

 米帝ブッシュ政権のイラン侵略戦争策動が激化している。6月11日、ブッシュは首脳会談のため訪問中のドイツで、「イランがウラン濃縮停止の要求を無視し続けるならば、さらなる経済封鎖が必要だ」と述べ、「すべての選択肢が用意されている」として、イラン攻撃の意志を表明した。
 これに先立ち6月3日にライス国務長官が「イランとの交渉の道は残すが、イランが交渉に応じなければ罰しなければならない」と公言している。また6月6日にはイスラエルのモファズ副首相・運輸相(元参謀総長・国防相)が「イランが核兵器開発を続ければわれわれは攻撃する」と発言、これと時を同じくして6月上旬、イスラエルは東地中海で戦闘機100機以上を投入し、イラン核施設攻撃の大規模演習を強行した。
 さらに5月以降、ブッシュのイスラエル訪問、オルメルト・イスラエル首相の訪米、マコネル米国家情報長官のイスラエル入りと、イラン攻撃をにらんだ米・イスラエルの連携した動きがあわただしい。しかも米国内では今、11月米大統領選を前後したブッシュ政権のイラン爆撃の可能性が「年末危機説」として公然とささやかれ始めている。また米帝ブッシュ政権がイラン攻撃のための秘密の行動を展開していることが、ニューヨーカー誌の記事で暴露された。
 しかもこうした動向と連動し、英首相ブラウンが、6月16日にイラン国営メリ銀行の資産凍結という制裁措置を発表した。米帝とイスラエルに英・仏などを加えた、イラン侵略戦争発動の帝国主義的な包囲陣形が構築されつつあることも、最近の重大事態である。
 以上のような米帝のイラン侵略戦争策動は、「イランの核開発阻止」と「イラク危機の背後にイランがいる」という強弁を口実にして急速に激化している。米帝の狙いは二つで、イラク侵略戦争の泥沼的危機の打開という反革命的願望と、イランの膨大な石油資源の帝国主義的強奪である。
 現在、ブッシュ政権はイラク・カイライ政権との協定締結によって、石油利権と80カ所に上る米軍基地を確保し、イラクを半永久的に植民地支配しようと狙っているが、マリキ政権との交渉はデッドロックにぶち当たっている。米帝との交渉に当たりマリキ首相がイランを訪問、それを背景に米帝の要求を拒否するというカイライ・マリキ政権のあり方に、米帝は今や“イランをたたく以外にない”と侵略戦争の拡大・激化への準備を本格化しているのである。
 この間の北朝鮮情勢、特に北朝鮮による「核申告」と米帝による「テロ国家指定解除」という新たな動向も、米帝が北朝鮮問題では当面、一定の融和的政策を取ってでも、イラクからイランへと侵略戦争を拡大することに全力をあげ始めていることとして、事態の本質をとらえておく必要がある。
 米帝のイラン侵略戦争切迫情勢は、日帝・福田のアフガニスタンやスーダンへの自衛隊派兵や派兵恒久法制定の策動を激化させている。労働者階級の団結と国際連帯の闘いの発展こそが、帝国主義の侵略戦争・世界戦争への攻撃を打ち破っていく最大の力である。

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週刊『前進』(2350号5面2)(2008/07/07 )

焦点 自衛隊アフガン・スーダン派兵

 強盗戦争に参戦狙う日帝

 G8洞爺湖サミットを前に、日帝・自衛隊の海外派兵への動きが急速に強まっている。福田首相は6月30日、パンギムン国連事務総長と会談し、スーダン南部に展開しているPKO(国連平和維持活動)である国連スーダン派遣団(UNMIS)の司令部に、自衛隊要員を派遣する方針を伝えた。日帝は最終的には司令部要員にとどまらず部隊派兵を狙っている。
 同時に政府は、アフガニスタン本土に展開するNATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)に対し、後方支援作戦などでの自衛隊派兵を強行する方針を固めて、すでに6月18日に政府調査団による予備調査を終えた。現在イラクで空輸作戦を展開中の航空自衛隊C130輸送機部隊を、アフガン向けに派兵・展開する拠点候補地もすでに策定中である。
 さらにこれらと時を同じくして6月24日、政府の私的諮問機関である「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安倍政権時に発足)が、集団的自衛権の行使の「容認」を提言する報告書を福田首相に提出したことも重大だ。
 アフガン情勢は、2001年の開戦から7年目に入っているが、復活したタリバンの攻勢のもとで、イラク戦争での米帝の決定的敗勢に連動するように、国際帝国主義による軍事作戦が崩壊の危機に直面している。昨年1年間の戦闘での死者は、民間人を含め8000人以上とされている。米軍は約3万5000人が展開しブッシュ政権は増派を検討中だが、イラクと同様に泥沼的危機にある。
 米帝と分裂・対立してイラク戦争に参戦しなかったフランスやドイツも、NATO軍としてアフガン侵略戦争には参戦している。まさに日帝を含めたすべての帝国主義が相互に争闘戦を繰りひろげながら、競うように侵略戦争を展開しているのだ。アフガンはイラクとともに、国際帝国主義の世界戦争攻撃の最前線の位置にある。
 一方で米帝がイラク戦争の泥沼的敗勢の突破をかけ、イランへと戦争を本格的に拡大しようとしている中で、日帝がこのアフガン本土への部隊派兵に動きだしたことは、歴史的事態である。
 スーダン派兵問題も、サウジアラビアを上回る埋蔵量とも言われる石油資源をめぐる国際帝国主義の争奪戦が背景にある。スーダンのSPLA(人民解放軍)とスーダン政府軍との内戦は石油資源をめぐって始まったが、欧米帝国主義がSPLAを支援したのが内戦勃発のきっかけだった。この間隙(かんげき)をぬって中国スターリン主義がスーダンでの石油掘削権を獲得、むきだしの資源争奪戦の戦場と化した。スーダンへのPKO派兵は、国際帝国主義の強盗戦争への日帝の参戦そのものであり、超重大事態なのだ。
 帝国主義の「最弱の環」たる日帝は、一方で労働者階級への階級戦争を激化させながら、外への侵略戦争へといよいよ本格的に動き出しつつある。宇宙基本法の制定や派兵恒久法の策動も、戦争・改憲への決定的攻撃だ。サミット粉砕決戦の地平に立ち、労働者は日帝・福田政権打倒へ闘おう。

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週刊『前進』(2350号5面3)(2008/07/07 )

 資本攻勢&労働日誌2008

 6・14〜6・27

 「骨太の方針08」を閣議決定

月100時間超の残業まん延 過労死弁護団全国連絡会議などが全国で「過労死・過労自殺110番」を実施。月100時間を超える残業の末に死亡、精神疾患のケースが多かった。(14日)
社保庁での懲戒処分職員、新組織に採用せず 舛添厚労相は、社会保険庁で1度でも懲戒処分を受けた職員を2010年1月発足の後継組織「日本年金機構」に原則として採用しない方針を発表。これを受け、年金部門の正規職員約1万3千人のうち「機構」に正規職員として再雇用されるのは9900人程度であることが分かった。懲戒処分職員を含む1400人は最長3年の有期雇用職員に。(16日)
JALの労組が48時間スト 日本航空の乗員組合が給与カットを不服として、48時間ストを実施。19日に34便が欠航した。(18日)
JP労組第1回大会 JP労組(日本郵政グループ労働組合)は20日まで第1回定期大会を札幌で開催した。(18日)
自殺者10年連続3万人超 警察庁発表によると、昨年1年間の全国の自殺者数は前年比2.9%増の3万3093人で10年連続で3万人を超えた。(19日)
橋下大阪府知事と労組が徹夜交渉の末に決裂 職員人件費削減案を巡り、20日夜に始まった橋下知事と府労連(連合系)との交渉は、徹夜の末、21日早朝に終結。続いて始まった府労組連(全労連系)との交渉も4時間に及び、交渉は決裂した。(20日)
トヨタ、QC活動を制限 トヨタ自動車はQCサークル活動について、従業員の活動時間を月2〜4時間に抑える指針をまとめた。トヨタは従来「自主的な活動」としてきた勤務時間外のQC活動を6月1日から「業務扱い」と認定し、月2時間までとしてきた残業代の上限を撤廃した。(23日)
マック、新報酬制度の導入延期 日本マクドナルドは直営店の店長を対象に8月から予定していた新しい報酬制度の導入を延期する。店長の間で新制度への怒りが広がったため。(24日)
日雇い派遣グッドウィル廃業へ 人材派遣大手グッドウィル・グループ(GWG)は、子会社の日雇い派遣大手グッドウィル(GW)を7月31日をめどに廃業すると発表した。(25日)
「骨太の方針08」閣議決定 政府は福田政権で初となる経済財政改革の基本方針「骨太の方針08」を閣議決定した。(27日)=要旨別掲

 「骨太の方針08」の概要

・日本経済の課題と改革の視点。
 現在の課題は、第一に、包括的な成長戦略によって、世界の中で生き生きと活躍する日本経済の姿をつくる。
・「骨太の方針06」にのっとり、社会保障関係費の伸びを年2200億円圧縮するなど最大限の歳出削減を行う。
・消費税を含む税体系の抜本的な改革について早期に実現。税制全般を横断的に見直す。
・対応しきれない負担増には、安定財源を確保。
・消費者庁を09年度に創設。
・サマータイム制度導入を目指す。
・新分権一括法案を09年度中に国会提出。国の出先機関を大胆に合理化。

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週刊『前進』(2350号6面1)(2008/07/07 )

 8・6広島-8・9長崎反戦闘争へ

 世界戦争・核戦争へ突き進む帝国主義を団結の力で倒そう

 08年反戦反核闘争アピール 村上秀彦

 6・29サミット粉砕渋谷大デモは、法政大決戦の革命的な質をわがものとした2150人の密集した階級的団結の力で、警視庁機動隊の壁をぶち破り、労働者階級人民のあふれる自己解放のエネルギーを解き放った。もはや何者もこの力を押しとどめることはできない。6〜7月サミット決戦で解き放たれた青年労働者・学生を先頭とする階級の怒りと力を、職場で、街頭で、もっともっと組織し、8月広島・長崎反戦反核闘争に総結集しよう。被爆者への分断・差別と抹殺の上に核武装政策を推進する福田の祈念式典出席に対し、6・29渋谷を引き継ぐ戦闘的大デモをたたきつけよう。全世界に貧困、失業、飢えをまき散らしながら世界戦争・核戦争へ突き進む帝国主義を打倒しようの呼びかけを、ヒロシマ・ナガサキから全世界の労働者階級に発しよう。
(写真  昨年の8・6ヒロシマ大行動。機動隊と激突し、平和公園に到着した青年労働者・学生)

 世界で拡大する反乱と今夏反戦闘争の重大性

 帝国主義は新自由主義攻撃の結果として、世界金融大恐慌を爆発させ、労働者階級を食わせていくことも、生きさせることもできなくなっている。そうした中でブルジョアジーどもは、労働者階級へのあくなき搾取と収奪を追求し、世界で10億人を貧困と飢えにたたき込みながら、石油や食料を投機で暴騰させ、ボロもうけを続けている。
 だがそれはついに世界的な悪性のインフレの火をつけ、帝国主義経済自体を破滅へと投げ込もうとしている。歴史上ここまで腐り果て、社会の全面的崩壊をもたらし、反動の極致にいたった体制は存在しない。
 この帝国主義の支配に対して全世界で巨大な革命的反乱が始まった。そしてわれわれはついに日本において、動労千葉の闘いや法政大決戦、そして青年労働者の決起を生み出し、革命的情勢を実力でこじ開けつつある。全世界の帝国主義支配階級は、打倒される恐怖に打ち震えている。彼らの選択肢は、結局のところ労働者階級に対するさらなる収奪と治安弾圧、外への侵略と戦争の拡大以外にない。滅亡の危機に立つ最末期帝国主義は、まさに今、1929年の大恐慌から第2次帝国主義世界戦争突入、そしてヒロシマ・ナガサキにいたった、かつての歴史的プロセスを再びたどろうとしているのだ。
 イラク、アフガニスタンにおける米、EU、日本の帝国主義的侵略戦争は、ますます激化・泥沼化し、敗北・敗勢の危機に陥っている。ここでの帝国主義の軍事的敗北と撤退は、米帝の没落を促進し、帝国主義間争闘戦を激化させ、帝国主義世界体制の決定的な崩壊の危機を引き寄せずにはおかない。さらに「テロ」や「核開発」を口実とするイランなどに対する帝国主義的介入と侵略戦争拡大の策動、アフリカの資源をめぐる古典的とも言える植民地再分割戦、さらにチベット問題、四川大地震、バブル崩壊、労働者・諸民族の大反乱に直面する中国スターリン主義の危機など、まさに世界中に戦争の火種がまき散らされている。
 この時代に軍事力を行使できず、戦争ができない帝国主義は、滅び去るしかない。だからこそ日帝は必死に、イラクとインド洋に自衛隊を派兵し続け、スーダン派兵や派兵恒久法の制定を策動し、世界(核)戦争に対応する「宇宙基本法」の制定を強行したのだ。さらに横須賀への米原子力新空母配備、沖縄・全土の基地強化を、ますます臨戦的に進めている。青森での「核サミット」では環境問題を口実にして原発増設、核燃料サイクル強行を打ち出し、日帝独自の核武装策動は一気にエスカレートしている。まさに今、3度目の帝国主義の基本矛盾が爆発し、世界戦争・核戦争の危機が具体的な姿をもって切迫しているのだ。
 労働者階級を生きられないようにし、青年を貧困と絶望のどん底に突き落として「軍隊」「監獄」以外への出口を封じ、侵略戦争の戦場に送り込む、この帝国主義を打倒しないかぎり、またヒロシマ・ナガサキの再現にまで行き着くのだ。どんなに被爆の悲惨さを確認し、どんなに「平和」を祈っても、それでは何も変わらない。戦争は止められない。あらゆる分断をうち破り、階級的団結を形成して、核戦争をも不可避とする帝国主義の支配をうち倒す以外にないのだ。生産手段と社会を労働者階級の手に奪い返すプロレタリア革命こそが、唯一の出口なのである。
 今夏、8月広島・長崎反戦反核闘争を、侵略と戦争―再度のヒロシマ・ナガサキへの道に突き進む帝国主義の打倒へ向け階級的団結を強化し拡大する闘いとしてかちとろう。青年労働者・学生を先頭に大結集を実現しよう。

 体制内指導部を打倒し青年・学生の総決起を

 広島・長崎への原爆投下による労働者階級の皆殺し、被爆から63年たった今も続く被爆者と被爆2世・3世、つまり被爆プロレタリアートの苦悩こそは、帝国主義と労働者階級の対立の絶対的非和解性を示している。だが、帝国主義支配階級のみならず、日共スターリン主義、あらゆる体制内の労働運動指導部、既成原水禁などの全勢力が、この階級対立の絶対的非和解性を徹底的に覆い隠してきた。そして被爆プロレタリアートを先頭とする労働者階級の核と戦争に対する根源的な怒り、帝国主義を打倒せずにはやまない自己解放の闘いを抑圧し、圧殺し続けてきたのだ。
 日本共産党は、被爆労働者に対して、原爆を投下したアメリカ帝国主義軍隊を「解放軍」として歓迎することを強要し、占領下でのプレスコード(原爆に関する報道・出版の禁止)に従わせた。60年代にはスターリン主義国家の原水爆実験に賛成して原水禁運動を分裂させ、今日では「核廃絶」を帝国主義支配階級の「理性」にゆだねている。被爆者を先頭とする労働者の階級的団結の力、自己解放の闘いよりも、「米帝占領軍」「ソ連・中国の核兵器」「帝国主義政府の理性」を信用し、労働者階級の闘いを圧殺する――これがスターリン主義の本性だ。
 4大産別などの体制内労働運動指導部もまた、労働者階級の闘いの戦闘化を徹底的に抑圧し、闘う労働者を「団結破壊者」として弾圧してきた。そして今や帝国主義の手先と化した連合中央が支配する原水禁は、「北朝鮮の核無能力化」などという帝国主義と同じスローガンを掲げている。彼らは「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」を、「核開発阻止」を口実とする帝国主義の侵略戦争翼賛のスローガンにしようとしているのだ。
 この日共スターリン主義と、連合の体制内労働運動指導部による労働組合支配・職場支配こそは、警視庁公安・機動隊の国家暴力と並ぶ日本帝国主義の支配の支柱であった。これを職場と街頭でたたき折れば、実は世界帝国主義の「最弱の環」である日帝の支配体制は、ガラガラと崩壊するのだ。そしてすでにわれわれは、5・28〜29の法政大決起と6・29渋谷大デモで、あの傲岸不遜(ごうがんふそん)な警視庁公安部のデカどもをしたたかにたたきのめし、機動隊の壁を突き破ったのだ。
 「資本・国家あっての労働者、労働組合」という幻想で労働者を支配してきた体制内労働運動指導部もまた、資本・国家がただひたすら労働者の生活と生存を破壊するだけの存在になった今、完全にグラグラになっている。「法政大のように闘おう」「動労千葉、米ILWU(国際港湾倉庫労組)や韓国・民主労総のように闘おう」と6・29渋谷大デモを闘いぬいた2千余の革命的戦闘的な労働者が、『蟹工船』ブームや「秋葉原情勢」の中で噴火口を求める2千万青年労働者、6千万全労働者階級の怒りのマグマと結合したとき、体制内指導部の組合支配・職場支配は瓦解(がかい)し、革命的情勢は一気に現実の革命に転化する。
 70年決戦後のカクマル反革命との戦い以来、長らく日本の労働者階級は「最も闘えず」「最も遅れている」かのように見えた。しかしその間、国鉄分割・民営化攻撃をはね返し、新自由主義攻撃にうち勝ってきた動労千葉を先頭とする日本労働者階級の苦闘は、ついに生きたマルクス主義としての階級的団結論を確立するにいたった。そして法政大決戦と6・29渋谷大デモを歴史的突破口に、いよいよ青年・学生を先頭とする日本プロレタリアート全体を獲得し、世界の階級闘争の最先頭に躍り出るときがやってきたのだ。
 この5〜6月の決戦が切り開いた地平をとことん押し広げる闘いとして、8月広島・長崎反戦反核闘争を闘おう。何よりもプロレタリア革命の最大の主力である、4大産別の青年労働者と全国の学生を組織しよう。

 与田残党や塩川一派の敵対を断固粉砕しよう

 「党の革命」に敵対し、プロレタリア革命とマルクス主義から逃亡し転向するために「広島差別事件」をデッチあげた血債主義・糾弾主義の旧与田派残党が、8・6広島集会を呼びかけている。ここに塩川一派や平田派、結柴・新城などあらゆる革共同除名・逃亡分子も寄り集まって、8・6広島反戦闘争に敵対しようとしている。彼らは現情勢を差別と反動の「暗黒時代」に描き上げ、革命的情勢の到来を否定し、革命への絶望と労働者階級への不信をあおり、とことん階級的団結を破壊し、分断を持ち込もうとしている。「反革共同」の一点で野合する旧与田派残党・塩川一派・平田派らの敵対を断固粉砕しよう。
 すでに「広島差別事件」なるものの反階級的な政治目的は、広島を始めとする全国の闘う労働者、学生、部落民大衆によって完全に見抜かれ、打ち砕かれている。「今の時代は物取り主義では闘えない」「完黙の原則は絶対に譲れない」――この階級的原則的発言を「差別」とデッチあげ、自らの体制内的あり方や党内における「特別な地位」を認めさせようとしたのが石嶺・八木ら旧与田派残党である。
 だが、全員が完黙・非転向で闘いぬいた法大38人の学生の決起を見よ。6・29渋谷大デモの最先頭で闘ったマル青労同・マル学同の同志たちを見よ。日帝・国家権力の憎しみと弾圧を一身に引き受け、逮捕・起訴をも階級的団結の拡大・強化に転じて闘う若き青年・学生同志らと、旧与田派残党や塩川一派の転向した姿とを比べて見よ、ということだ!
 われわれは、青年・学生の若き革命的指導部を続々と生みだしている。ここにこそ革命の勝利と未来がある。しかし、塩川一派や旧与田派残党どもは、絶対にこうした闘う青年・学生層を獲得することができない。彼らは体制内労働運動、体制内の解同本部派らの後を1周も2周も遅れて追いかけ、歴史のくずかごに投げ捨てられた存在にすぎない。
 血債主義・糾弾主義の最大の犯罪性は、プロレタリアートへの不信をあおり、真の対立が全世界の帝国主義ブルジョアジーと労働者階級・被抑圧民族プロレタリアート人民の間にあることを、徹底的に覆い隠すことにある。7・7自己批判と7月テーゼのマルクス主義的核心は、世界革命に向けた労働者階級と被抑圧・被差別プロレタリアート人民の階級的・国際的団結を実践的に形成し、強化していくことにある。その実践とは自国の帝国主義資本・権力に対して、職場と街頭で徹底的に非和解で闘うことである。
 動労千葉はまさにこの実践をとおして、「加害」と「被害」の分断を革命的に止揚した日韓米プロレタリアートの階級的・国際的団結を実現しているのだ。韓国のハンギョレ新聞の特派員は6・29渋谷大デモを見て「デモ隊は、日本警察に対し激しい肉弾戦を辞さなかった」と報道した。サミット決戦はイミョンバク打倒の連日連夜の大闘争に決起している韓国の民主労総や学生に届いたのだ。真の国際連帯はここにこそ生まれている。
 「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」は、再び「パンと平和」を掲げて世界革命に立ち上がる全世界プロレタリアートの共通のスローガンだ。
 イラク港湾労働者と連帯し、イラク反戦のメーデー・ストを闘った米ILWUや、軍募兵官追い出しを闘うアーリーン・イノウエさんら米教員労働組合の闘い、韓国・民主労総の決起と団結し、国際的反戦闘争として8月広島・長崎を闘い抜こう。動労千葉を先頭とする3国連帯の陣形をうち固め、ヒロシマ・ナガサキに総決起し、11月1万人大結集と世界革命への展望をたぐり寄せよう。

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週刊『前進』(2350号6面2)(2008/07/07 )

 日程 8・6ヒロシマ大行動

 世界の労働者・民衆の団結で、核と戦争をなくそう!
 被爆63周年
 8・6ヒロシマ大行動
 とき 8月6日(水)12時半/集会 午後3時/デモ行進
 ところ 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4−1)
 関連行事 8月5日(火)
  午後/産別労働者交流集会
  夕方/青年労働者交流集会(広島市 東区民文化センター)
 ●アジア侵略、ヒロシマ・ナガサキ・オキナワをくり返すな!
 ●憲法改悪阻止―ヒロシマの力で!

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週刊『前進』(2350号6面3)(2008/07/07 )

 大阪 国鉄決戦勝利へ集会

 君塚動労千葉副委員長が教訓を語る

 7月1日、大阪府吹田市の勤労者会館において、北大阪労組交流センターとスタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合の共催で国鉄闘争勝利労働者集会が開かれた。6・29渋谷のサミット闘争の熱気をそのままに、北大阪での国鉄闘争勝利のための闘いの新たな第一歩を踏み出す集会となった。
 集会参加者は渋谷デモを圧倒的に闘いぬいた勝利感をもって職場から結集してきた。渋谷デモに行けなかった人も会場で話を聞き、ともに勝利感をもって、集会に集中した。北大阪労組交流センターとしてはこれまでで最大の51人の結集となり、闘いの意欲があふれる中で集会が始まった。
 初めに、ス労自主の市野瀬さんが本集会の意義について、「関西各地でこのような集会をまずは私たちの集会をもって成功させていこう。そして8月の反戦・反核集会から11月労働者集会へ、さらに来年4月の尼崎闘争には千人、2千人を結集させよう。国鉄闘争を闘い、職場闘争を闘っていこう」と提起した。主催者あいさつを行ったス労自主の上村さんは、「今日はここに集まられたみなさんが主催者です」と訴えた。第2次国鉄決戦を主催し闘うのはわれわれ一人ひとりだ。
 基調報告は国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さんが行った。富田さんは、「弾圧から4年半を経過したがまだ裁判はこれからだ。2月にこれまでの弁護団を全員解任し、鈴木達夫弁護士が主任弁護人に就任した」と報告した。そして、「自分たち被告団は全国キャラバンを今年1年全力でやりきる。そして全国に絶対反対派を作り出す」と決意表明し、「週刊金曜日が『国鉄闘争最終局面へ』の中で、本年度中に解決しないと賞味期限切れになるなどと言っている。絶対許せない。しかしこれは私たちにとってチャンスだ。なんとしても絶対反対派を作り出す。主戦場に躍り出る」と宣言した。
 特別報告として、動労千葉副委員長の君塚正治さんが講演した。君塚さんは、「動労千葉が大きく変わっていったのは1972年の船橋事故闘争だった。動労千葉にとって闘いの原点は反合・運転保安闘争だ。それまで事故は組合の闘いにはなっていなかった。しかし、組合員にとっては深刻な自分の問題だ。経営者は経費削減で安全を切り捨てている。2006年の幕張車両センターでの構内入れ替え事故の時も、労働組合としてどう闘うのかが問われた。その時、『労働者は悪くない。悪いのは会社だ』と言い切って闘った」と強調した。
 さらに君塚さんは、「闘い出すと、闘いが闘いを呼ぶ。組合員が事故した人をかばい、団結が生まれた。事故やって職場が強くなった(笑い)。館山運転区廃止の時も、全員一本書きで闘った。闘いきるとみんな元気になる。どんなときも『団結を勝ち取った』と総括しなければならない。資本は労働者を団結させないために分断をしかけてくる。団結すればわれわれは必ず勝利できる」と提起した。
 質疑応答の後、北大阪労組交流センター代表の南谷さんが、「国鉄闘争はけっしてひとつの産別の闘いではない。北大阪労組交流センターは第2次国鉄決戦を闘う」と宣言を発した。
 最後に北大阪労組交流センターの運営委員の岡田さんが「5・27国労臨大闘争7被告団の旧弁護団解任を支持する決議」を提起し、全体で確認した。集会参加者は誰もが第2次国鉄闘争を自ら闘い、職場闘争を闘うことを誓い合った。
(写真 ”自らの闘い”として第2次国鉄決戦を闘う決意を固めた【7月1日 大阪・吹田市】)

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週刊『前進』(2350号6面4)(2008/07/07 )

 2008年6月25日〜7月1日

 漁船20万隻が全国一斉休漁へ/甘利経産相がイラクを訪問

●漁船20万隻が一斉休漁へ 燃料費の高騰を受け、全国漁業協同組合連合会(全漁連)など漁業関係16団体は、7月15日に全国一斉に休漁することを決めた。苦境を消費者に知ってもらうためで、国内で稼働中の漁船のほぼすべてにあたる20万隻が参加する見通し。全漁連によると、燃料のA重油の値段は現在は4年前の2・4倍という。(25日)
●甘利経産相がイラクを訪問 中東を訪問中の甘利経済産業相は、イラクを電撃的に訪問し、マリキ首相や石油相と会談した。石油相との共同声明を発表。イラクの石油産業の復興と原油増産の重要性を確認。日本側は、円借款の着実な実行や、石油技術者の研修協力などを通じ、復興を支援する用意があることを伝えた。(25日)
●北朝鮮テロ指定解除表明 北朝鮮は、6者協議の合意で義務づけられていた「核計画の申告」を議長国・中国に提出した。核兵器の詳細な情報などは含まれていない模様だが、米政府は同日、ブッシュ大統領が、北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除を議会に通告したと発表した。(26日)
●普天間爆音に賠償命令 米軍普天間飛行場の周辺住民約400人が国を相手に米軍機の夜間飛行差し止めや損害賠償を求めた普天間爆音差し止め訴訟の判決が那覇地裁沖縄支部で言い渡された。裁判長は「米軍の活動を制限することができる立場にあるとはいえない」と、飛行差し止めの請求を棄却した。一方、爆音による精神的被害には、国に損害賠償を命令した。(26日)
●冷却塔爆破を公開 北朝鮮は、寧辺にある5千`ワット黒鉛減速炉に通じる冷却塔を爆破した。米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除表明を受けた措置。(27日)
●旧タリバン勢力、アフガン再結集 米国防総省は、アフガニスタンの旧政権タリバンが息を吹き返し「活発な反政府組織」として再結集しているとし、今後アフガン政府や米軍などへのテロ攻撃が増加すると予測した報告書を議会に提出した。(27日)
●イラン攻撃されれば石油施設に反撃も
イラン革命防衛隊のジャファリ司令官は、米国やイスラエルがイランの核施設を攻撃した場合は「石油が武器として用いられる。行動の一部はペルシャ湾とホルムズ海峡で行われるだろう」と述べ、反撃として米国などが関係する同湾の石油施設やタンカーなどを攻撃する可能性があることを示唆した。(28日)
●自衛隊に警備強化命令 石破防衛相は、7日から北海道洞爺湖で開かれるサミットに向けて会場周辺の警戒強化などを陸海空の各自衛隊部隊に命令した。北海道周辺に護衛艦や空中警戒管制機(AWACS)を常時配置するほか、化学防護部隊を道内に待機。要人用に新千歳空港と洞爺湖間でヘリを運航する。(30日)
●自衛隊スーダン派兵を表明 福田首相は、首相官邸で国連の潘基文(パンギムン)事務総長と会談し、スーダン南部での国連平和維持活動(PKO)の司令部に自衛官を派遣すると表明した。7月中に準備チームを派遣し、首都ハルツームの司令部などを視察したうえで、9月に数人の派遣を目指す。(30日)
●弁護士の就職難悪化 年内に修習を終える司法修習生を対象に日本弁護士連合会が行ったアンケートで、「就職が決まっていない」と答えた修習生が前年同期の2倍になっていることが分かった。(30日)
●サミット警備「二正面作戦」 警察庁はサミット期間中、北海道と東京に警察官約4万2千人を配置し、93年の東京サミットの約3万6千人態勢を上回る最大の警備態勢で臨む。同庁幹部は「初めての二正面作戦」と話す。(1日)

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週刊『前進』(2350号7面1)(2008/07/07 )

 金融大恐慌と戦争と貧困の資本主義の「健全な発展」!?

 プロレタリア革命に敵対する志位発言

 日本共産党は資本の最後の番兵

 6・29サミット粉砕の渋谷デモは、革命的激動の時代に労働者階級が進むべき道を鮮明に照らし出した。この闘いに真っ向から敵対しているのが日本共産党スターリン主義だ。帝国主義の危機が深まり、日本でも労働者階級の怒りが臨界点に達し、巨大な階級的激動期に突入したからこそ、革命を恐れる日本共産党は労働者階級の闘いに全面的に敵対してきている。日共スターリン主義を粉砕し、帝国主義打倒・プロレタリア革命をめざす階級的労働運動路線を全国のあらゆる職場で実践しよう。強固な団結を打ち固めて前進する動労千葉のように闘おう。本稿では日共・志位和夫委員長の言説を取り上げて徹底的に批判する。

 「先進国の役割が問われる」とサミットを礼賛

 6・29サミット粉砕闘争は動労千葉の呼びかけのもとに、2千余の闘う労働者・学生が大結集し、機動隊の壁をぶち破る戦闘的な渋谷デモを打ち抜いた。”世界中に戦争と貧困と飢餓をまき散らす帝国主義者どもを、絶対に打倒するぞ””労働者が団結すれば、どんなことだってやれるぞ”という怒りと、革命への情熱があふれ、その熱気ある闘いは全世界に発信された。
 6・29闘争は、戦闘的なデモをもって、全国全世界の労働者、とりわけ日本の2千万青年労働者に熱烈な団結のアピールを発した。新自由主義の攻撃のもとで、青年労働者をとことん搾取する攻撃が強まっている。労働者が人間として扱われず、使い捨てられる帝国主義社会。多くの青年労働者がこの社会になんの希望も見いだせず、苦悶(くもん)している。これに対する闘う労働者の回答は「ともに団結して、帝国主義を打倒しよう」「全世界の労働者階級がひとつになって、資本家階級に対する階級戦争に決起しよう」だ。6・29闘争は、その闘いの歴史的な開始だ。
 ところで、日本共産党はこの帝国主義強盗どもが集まるサミットに対して「『資本主義の限界』も指摘される中で、先進国の役割が問われるサミットです」(6・25付「赤旗」)などと、完全にサミット応援団として登場した。世界中で怒りのデモ・スト・暴動が沸き起こり、最末期の帝国主義を直撃している時、この労働者階級とともに闘う立場ではなく、それを抑圧する強盗ども(サミット厳戒体制を見よ!)の側に立ったのだ。

 「ルールのある資本主義」論

 5月18日に志位委員長がテレビ朝日系番組「サンデープロジェクト」に出演して語った内容を、翌日の『赤旗』が「貧困・投機・環境――資本主義は限界か/志位委員長大いに語る」と題して報じている。
 「資本主義は限界か」――志位の答えは”いや、限界ではない。ルールの高い資本主義をつくることが日本共産党の目標だ”である。
 星(コメンテーター) 
 共産党のとりあえずの目標はルールの高い資本主義ということですか。
 志位 そうです。すぐに社会主義というのは、ちょっと気が早いですが、やはりルールのない資本主義社会から、ルールのある経済社会に突き進もうということです。……ルールある経済社会という点では、EUがめざしていることは大いに参考になると思います。
 志位は、『蟹工船』現象に示されるように、巨万の青年労働者が資本主義のもとではもう生きていけないと感じ始め、闘いを求めて流動を開始している時に、「社会主義は気が早い」「EUをお手本に、ルールある資本主義をつくろう」と言っている。労働者が続々と決起し始めていることにおびえ、押しとどめようと必死なのだ。
 この番組のテーマは「資本主義は限界か」である。だから、志位はたしかに貧困や飢餓やワーキングプアの問題について触れてはいる。ところが、志位が言っている資本主義批判は、せいぜい「投機マネーが原油・穀物高騰をつくり、世界を苦しめている」「『利潤第一主義』の暴走が、限界にきている」ということである。〈帝国主義〉という段階論規定も、「死滅しつつある資本主義」「社会革命の前夜」というとらえ方もまったくない。その帝国主義がいよいよ世界金融大恐慌という形で、決定的な危機の爆発過程に突入したという認識も、まるでない。
 だから、投機マネーを国際協調で規制して「利潤第一主義」をやめさせれば、資本主義は健全さを取り戻し、まだまだ大丈夫だと言いたいのだ。

 資本家階級の立場から“内需主導経済”を提唱

 司会の田原総一朗が、日本経済の国際競争力が低下し株価が低落している事実をあげたのに対し志位はこう答えている。
 「経済のあり方を内需主導で、とくに家計を大事にする、家計にテコ入れをして、経済が健全に発展していくような方向をとるべきです。そうしないと、長期的には、先ほど言った国際競争力の問題にしても長期の展望が出てこなくなります」
 「内需主導で力強く前進している経済だったら、やはり良質な投資が出てくると思う」
 こうすれば日本から逃げていった外国人投資家も戻ってきて、”国際競争も勝てるし、長期の展望も出てくる”と言っているのだ。
 これは、完全に資本家階級の立場でのもの言いだ。だから志位はこうも言っている。
 「(投機と投資は)見分ける必要があります。投資というのは、お金を投じて、物やサービスをつくって、もうけると。これは、ある意味で健全なんです」「問題はやはり過度な投機ですよ」
 「(日本の経営者は)みんなとはいわないが、短期のもうけだけは考えるが、長期の日本社会の発展とか、経済の発展とか、とくに人間を大事にするということが欠けているんではないかと私は思います」
 志位は、資本家になった気分で「あるべき経営者像」を説教しているのだ。そして、資本家に向かって「人間を大事にせよ」と説教している。
 「人間尊重の経営姿勢」――こんなことはトヨタ奥田やキヤノンの御手洗(経団連会長)だって言っている。しかし、そのトヨタやキヤノンのもとでどういうことが行われているのか。派遣・請負労働者を超低賃金で使い捨てにし、ペットボトルのように扱い、地獄のような労働監獄を強制し、要らなくなれば簡単に首を切っているではないか。トヨタなど自動車大手は、この間の鉄鋼など原材料費の高騰の中で、国際競争に勝つために、これまで以上のコスト削減を下請け部品会社に強制している。それは労働者に対する一層の賃下げ、過労死につながる労働強化、突然の首切りとなって襲いかかっているのだ。これによってトヨタは年間2兆円もの利益を上げている。
 何が「健全な投資」か! 問題は、「資本家階級と労働者階級の非和解的・絶対的対立」がこれほどあからさまになっている時に、日共がそれを必死に覆い隠していることだ。

 秋葉原事件に「卑劣な犯行」

 日本共産党は、秋葉原事件について、「卑劣な犯行」(6・16付「赤旗」)と弾劾している。派遣労働者の加藤青年があそこまで絶望感や孤立感を抱き、腐りきった帝国主義社会への怒りと憎悪を絶望的な形で爆発させたのはなぜなのか。加藤青年をあそこまで追い込んだ真の元凶=日帝や資本家どもを何ひとつ追及せず、権力・資本家と一緒になって加藤青年を切って捨てているのだ。
 日共は秋葉原事件をきっかけに、青年労働者の怒りと闘いが日本帝国主義に向かって爆発していくことを、支配階級と同じ心情で恐れている。

 職場闘争の破壊者=日共打ち倒し、闘う団結を

 世界はいま金融大恐慌に突入し、ついにそれが世界的なインフレをひきおこしている。それは労働者階級の生活をどん底にたたき落とす。もう労働者階級は資本主義のもとでは生きていけない。
 世界金融大恐慌は、帝国主義の利害対立をも非和解的に激化させる。20世紀に2度の世界戦争で激突した帝国主義は、戦争体制を恒常化させているが、それはプロレタリアートによって打倒されない限り、必ず3度目の世界戦争に行き着く。その過程は、米帝のイラク、アフガニスタン侵略戦争と、それへの各国帝国主義の参戦という形で、すでに始まっているのだ。
 この期に及んでなお「資本主義の健全な発展」とか「ルールある経済社会」と言って資本主義の崩壊を食い止めようとしている日共は、完全に労働者階級の敵であり、反革命である。彼らは「資本主義の枠内での改革」を掲げてきたが、今や本来「資本主義の墓掘り人」である労働者階級を「資本主義の枠内」に閉じこめる最悪の勢力になっているのだ。

 綱領から「労働者階級」を追放

 日共は04年1月の23回大会で綱領を改定し、「労働者階級」も「労働組合」も追放し、国民政党(ブルジョア政党ということ)になることを宣言した。階級的なものの見方、考え方を一掃したということは、プロレタリア革命の圧殺者になるということだ。
 この立場だから志位の発言には、労働者階級の闘いがまったく登場しない。資本家に向かって「もっと人間を大事にする経営を」と哀願するだけだ。労働者階級の自己解放闘争を真っ向から否定し、すべてをブルジョア政治家や資本家どもにゆだねているのだ。
 だが、日共の反革命的な願いとは正反対に、今や全世界で労働者階級や農民・漁民が「生きさせろ!」の闘いに立ち上がっている。
 日本でもガソリン、食糧の大幅値上げで、労働者階級・農民・漁民が「もう、闘わなければ生きていけない!」と声をあげ、闘いに立ち上がり始めている。かつて米騒動(1919年)では、全国で1千万人の民衆が立ち上がった。そうした情勢が再び到来しているのだ。
 この激動情勢を今度こそ、プロレタリア革命の勝利に転化しよう。その闘いは、強固な団結を打ち固めて闘う動労千葉を先頭に、青年労働者がこれに大合流して力強く前進している。闘いは国境をこえてアメリカや韓国の労働者階級との団結に広がりつつある。
 「共産主義」やマルクスや『資本論』を語りながら、マルクス主義の革命的精髄を抜きさり、労働者階級を永遠に資本主義の鎖につなぎ止めようとする日本共産党。彼らは、職場では、民営化や合理化攻撃の先兵になっている。自分では何ひとつ闘おうとせず、逆に闘う労働者を「団結破壊者」「過激派」などと言って、資本・権力に売り渡す最悪の役割を果たしている。連合や日共・全労連こそ、帝国主義の労働者分断支配を支えているのだ。だが、彼らの危機と破綻(はたん)は決定的に深まっている。
 体制内労働運動を打倒し、全国で階級的労働運動を推し進め、労働者の団結の力で資本主義をひっくり返し、プロレタリア革命に勝利しよう。
 〔畑田 治〕

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週刊『前進』(2350号7面2)(2008/07/07 )

 社保庁の首切り許すな

 団結しストライキで闘おう

 6月30日、政府の有識者会議「年金業務・組織再生会議」(座長・本田勝彦日本たばこ産業相談役)が、社会保険庁を解体して2010年1月に発足する「日本年金機構」(注)の業務内容や運営に関する最終報告書をまとめた。▼新組織発足時の正規職員は社保庁よりも約2割少ない▼懲戒処分歴のある職員を採用する場合は1年契約の有期雇用とする▼保険料未納者への督促などの業務の外部委託を進める――などの方針を示した。年金業務の遂行や不明年金記録の解明などより、職員解雇・労組解体を最優先させている。政府は、この最終報告書を新機構の基本計画として4日に閣議決定する。

 動労千葉に続け

 社保庁解体・職員解雇攻撃は、日帝の戦争と改憲、新自由主義(民営化=労組解体、貧困化)の攻撃の一環である。最末期の帝国主義が争闘戦を激化させ、世界金融大恐慌の過程に突入し、世界戦争に向かう中での日帝の絶望的延命策だ。
 社保庁労働者は今こそ体制内労働組合運動指導部の労使協働路線による屈服と制動を打ち破り、資本・当局との非和解的関係をはっきりさせ、社保庁解体・大量首切り粉砕へストライキで闘う時だ。「信頼回復」の名で一時金返納や労働強化、リストラ解雇の攻撃を当局と一緒になって進める体制内指導部を現場労働者の怒りで打倒しよう。
 動労千葉は、国労や動労カクマルら他の一切の勢力が屈服する中、国鉄分割・民営化攻撃に唯一ストライキで反撃し、以来二十数年、一層団結を固め、階級的労働運動の国際的な指導部として立ち、前進している。社保庁解体・職員解雇の国を挙げた攻撃に、動労千葉のように絶対反対を貫いて闘うことだけが団結を固め、勝利を切り開く。

 正規職25%削減

 再生会議の報告書によると、現在1万3113人の社保庁の正規職員を2010年1月の日本年金機構発足時に17%減の1万880人とする。民間からの外部採用は1000人とするため、社保庁から移行できる定員枠は9880人で、実質25%の削減だ。正規職員は約2230人圧縮され、約3230人が「余剰」となる。「余剰人員」のうち、定年退職の約300人と、非正規職員として採用される約1400人を除いた約1530人がリストラ(人員整理)の対象だ。
 政府は、この1530人に対して、厚労省内の部署への配置転換、他省庁での採用、民間への再就職をあっせんし、あるいは退職勧奨を行うという。いずれにも応じなければ分限免職だ。

 非正規大量解雇

 他方、日本年金機構設立時の有期雇用職員は約6950人で、契約期間は年金機構設立時は1年だ。懲戒処分歴をもつ職員867人も有期雇用にされる。自民党政治家らの年金保険料不払いを暴露した労働者が多い。「勤務成績が優秀な場合」に認められる契約更新は、原則として3年だ。移行計画完了時(時期不定)には有期雇用契約を打ち切られる。この時点での非正規職員は3700人となる。非正規職員は総計4050人がリストラ解雇される。当局は、労働者に生き残りをかけた競争と蹴落とし合いを強制し、団結を破壊しようとしているのだ。
 報告書がリストラ対象の1530人に再就職あっせんをするとか、被懲戒処分者にも有期雇用―正規職員化の道があるとか言うのは、職員を競争と分断にたたき込み、闘いと団結を解体しようとしているからだ。
 逆に、社保庁解体・職員解雇攻撃に断固反対を貫いて闘う労働者が出現すれば、それは新たな国鉄1047名闘争の始まりだ。労組がストライキで闘えば新たな動労千葉の誕生だ。支配階級は社保庁解体・職員解雇、労組解体の攻撃をかけながら自ら戦慄(せんりつ)しているのだ。体制内派の屈服、譲歩・取引を許さず、断固粉砕・絶対反対を貫いて闘う時、必ず勝利の展望が開かれる。
 日本年金機構 厚生労働大臣の委任・監督のもと、政府が管掌する厚生年金保険事業と国民年金事業の運営業務(適用、徴収、裁定、給付など)を担う年金公法人。職員は非公務員。

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週刊『前進』(2350号7面3)(2008/07/07 )

 米核空母の母港化阻止!

 7・19横須賀闘争へ

 8・6-8・9実行委アピール

 8・6広島−8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会の「原子力空母の横須賀母港化阻止・特別アピール」を紹介します。(編集局)
 6・29サミット粉砕闘争が爆発した。「帝国主義の強盗会議サミット粉砕!」「生きさせろ!」の怒りのデモは、渋谷の若者の怒りと合流して世界にとどろく激烈な闘いとなった。この怒りを「くり返すな! アジア侵略――ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを」という反戦反核の闘いと結合し、今夏の7・19横須賀闘争、7・27反戦反核東京集会、8・6広島−8・9長崎の闘いを断固打ち抜こう。
(写真 核空母ジョージ・ワシントン)

 労働者階級への戦略的な大攻撃

 8月に予定されている(火災のためにやや延期となるが)米核空母「ジョージ・ワシントン」の横須賀配備は、世界の労働者を分断する日米金融資本による、労働者階級への戦略的な重大攻撃である。核空母は、核ミサイル搭載(可能)機を満載して朝鮮・中国の労働者人民に向けて間近ににじり寄り、威圧を加え挑発し、戦争の口実ができれば一気に集中攻撃を加える、この上なく攻撃的で挑発的な兵器体系である。今回、日米帝国主義者は核戦争発動前の革命を阻止するために、日韓米労働者の団結破壊を狙って、核空母ワシントンの横須賀母港化攻撃にうって出てきたのだ。

 核戦争計画の柱が空母打撃群だ

 核空母ワシントンは、これまでのアメリカ造船技術のすべてを投入して完成させた世界最大の軍艦ニミッツ級空母の6番艦である。「レーガンの大軍拡」のさなか、1982年にバージニア州ニューポート・ニューズ造船所に発注され、86年に起工、完成まで6年を要した。そして、92年に就役した。建造費約5000億円といわれる。満載排水量10万4017d、全長333b、全幅77bという巨大な軍艦である。
 搭載されている原子炉は2基で、熱出力は合計120万`ワット。最大速度は35ノット(時速65`メートル)と高速である。乗員は士官・兵員が3200人、艦載機85機とその要員2800人、合計約6千人が乗船している。
 ブッシュ政権は06年に、それ以前の空母戦闘軍を空母打撃群(CSG)に転換した。CSGは1隻の空母とミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、駆逐艦、ミサイルフリゲート艦など複数の護衛艦船および攻撃型原子力潜水艦、高速戦闘支援艦、給油艦、戦闘給糧艦などによって構成される。
 ブッシュ政権は01年に戦争計画QDR(4年ごとの戦力見直し)を明らかにし、それに基づく核政策としてNPR(核戦力態勢の見直し)を同年末に発表した。NPRでは、冷戦後の「新3本の柱」政策として、@攻撃的打撃システム(核及び非核兵器による)A戦略防衛(能動的及び受動的)B防衛核基盤施設−−の刷新を、指揮・統制・情報システムの強化と一体化して進めるとしている。
 新3本柱の中身はブッシュ政権の2期目になってはっきりしてきた。@の「攻撃的打撃システム」とは空母打撃群のことである。Aはミサイル防衛(MD)のことであり、Bは06年にエネルギー省が発表した核物質生産体制・施設の一大改革「コンプレックス2030」 (核安全保障複合計画2030)のことである。
 これは、冷戦時代の核物質生産施設が老朽化したので新技術開発と新鋭施設を建設しようという「新マンハッタン計画」ともいえる計画である。際限のない投資が予定される。@、A、Bの柱をなす計画の推進は、米国の財政限界をはるかに超える天文学的な額になる。すでに、金融資本中枢が金融大恐慌に直面して、のたうち回っているがゆえの断末魔の悪あがきである。

 労働者の団結で絶対阻止しよう

 これらの計画の根拠としてQDRがあり、アフガニスタン・イラク侵略戦争として現在進行中であり、次が核開発疑惑を口実とするイラン侵略戦争の画策である。そして「日米同盟」による米軍・自衛隊再編計画(06年5月「再編実施のための日米のロードマップ」)に基づき核空母ワシントンがやって来る。
 「ワシントン」は就役以来、6度も地中海・ペルシャ湾に配備され、2000年にイラク爆撃に参加し、イラク侵略戦争後の04年にはイラク北部に最大規模の精密爆撃を行い、すでに世界の労働者人民虐殺の血にまみれている。世界の労働者民衆を苦しめる戦争と飢えと貧困は、米帝国主義・金融資本による核軍事産業をつうじての収奪とメダルの裏表である。
 最末期の帝国主義に対し、全世界で労働者人民の怒りがついに大爆発を開始した。すべての労働者・学生諸君! 歴史的なチャンスが到来したのだ。一大決起に向けて直ちに行動を開始しよう。労働者の現場の闘いに基盤をおいた反核国際連帯の力によって、核空母の横須賀母港化を絶対に阻止しよう。

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週刊『前進』(2350号7面4)(2008/07/07 )

 日程 「原子力空母の横須賀母港化を許さない」全国集会

 7月19日(土)午後2時/集会 3時/デモ
 場所 横須賀市ヴェルニー公園
 主催 フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)/原子力空母の横須賀母港化を許さない全国連絡会/原子力空母の横須賀母港化を止めよう神奈川実行委員会/三浦半島地区労(MIRAI)

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週刊『前進』(2350号7面5)(2008/07/07 )

 日程  関西新空港反対全国集会

 関空の軍事空港化絶対反対! 国際貨物ハブ空港化反対! アジアゲートウェイ戦略反対! 成田暫定滑走路北延伸阻止! 市東さんの農地を守ろう!
 関西新空港反対全国集会
 7月13日(日)午後1時半集合、2時開会
 泉佐野市末広公園コミュニティひろば(泉佐野市羽倉崎駅下車5分)
 主催 大阪湾岸住民4団体(泉州・淡路・明石・東灘)、関西反戦共同行動委員会
 協賛 三里塚芝山連合空港反対同盟
 集会の後、りんくうタウンまでデモします。

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週刊『前進』(2350号8面1)(2008/07/07 )

団結ひろば 投稿コーナー

 ●6・29渋谷デモを闘って サミット粉砕団結・勝利! 反戦団体A&U大阪 ユメウツツ

 集会の会場からデモの出発点まで、すでに長いスクラムの列がうねうねと連なりました。スクラムを組んでいる一人一人の顔がイキイキとして見えます。
 すごく感動的でした。過去も現在も、世界中の労働者が同じ思いで闘っている。自分の生きている歴史はそういう歴史だったんだな、と感じました。また、法政大学で逮捕された39人の学生がこのスクラムを生み出したと思いました。起訴され今なお勾留されている仲間と、このスクラムでつながっていると感じました。
 さあ、デモに出発です。最初は足並みがそろわない状態だったけど、段々とうまく歩けるようになってきて、「サミット・粉砕! 団結・勝利!」のリズムにあわせて足を進め、ひとつの長〜い動物みたいになってきました!
 長い動物は渋谷の街をグングン進み、雨と汗によって目に見える湯気を出しながら、同じ数ほどいる機動隊を押し返して渋谷の街を実力で解放していきました。
 自分でやっていて、こんなデモがやれるのはすごいと思いました。一人一人が自分で考え抜いて、逮捕まで覚悟して「不許可」のデモをやっている。だから、全員が全員を守るためにスクラムを組んでひとつになる。
 こういう団結の前には、競争をあおる資本家も、「合法」をさけぶ日共も、「個性を大事に」と言いながら団結を否定する考えも、弱いな、と思いました。
 今回、スクラムやって、「労働者の力は強いんや」「サミットなんか粉砕や」と“渋谷の中心で団結をさけんだ!”
 デモは警察当局の狙いをふきとばしました。本当に、団結が拡大した勝利のデモだったと思います。

 ●6・29渋谷デモを闘って スクラムデモ戦術アップを 青年労働者 折辺達吉

 先日の6・29デモは警備規制を振り切り、ここ数年来で最も戦闘的なデモを行い、大勝利をかちとった。学生、労働者、老若男女問わず、すべての力を『団結』という2文字にして、一気に阻止線を打破したのだ。
 しかし、その反面、慣れないスクラムデモで将棋倒しになったり、胸部圧迫で酸欠になるなどトラブルが相次いだ。無論、規制を張る権力に問題があるのだが。
 しかし、もう一度、原点に戻り、基本的なスクラムデモのやり方をここで学ぶべきじゃないだろうか。せっかくデモらしいデモができたのだから、このままではもったいない。
 参加者全員思っているはずだ。われわれは、やればできるのだ。戦術をもっとアップして大衆実力闘争の先頭に立とう。そして、われわれの力で帝国主義を打倒しよう。
 《追伸》デモ指揮者、先導者の指示にしたがおう。後方伝達を速くする。われわれの不注意で仲間を犠牲にしたくはないので。
 逮捕された仲間の1日も早い奪還を!!

 ●6・29渋谷デモを闘って 英文ビラ配りエールを交換 東京 江杉堅

 渋谷、パルコ前。顔をひきつらせた機動隊員が盾を並べて駅への道を必死になってブロックしている。沿道を埋めた群衆は、かたずをのんでデモ隊を待っている。報道陣がカメラの放列をしく。やがて坂の上の方から、デモの隊列の先頭が見えてくる。遠くからでも感じられるすごい熱気だ。緊張が街頭に走る。部厚いスクラムが機動隊と激突する。沿道とデモ隊の合流を阻止しようと、警官が黄色いテープをもってあたふたする。
 渋谷街頭をゆるがすこの怒りを、世界に発信するささやかなパイプとして、英文のビラ配りをすることを決めた。
 高まる興奮の中で、外国人の姿を探す。「このデモのビラです」と、早口に話しかけると断わる人はいない。すすんで手を出し「何のデモか」と聞いてくる。「サミット反対のデモです。駅前に出ることを警察が不当に禁止しました。私たち労働者は、戦争、民営化、失業、分断、貧困に反対するために闘っています。ともに闘いましょう」と呼びかける。ロンドンから来たという若者たちは、「すごいデモだ」と目を輝かす。
 ヒスパニック系の労働者に、「ブッシュなどの来るサミットに反対しているんです」と声をかけると、「おお、俺たちはブラジルから来た。ブッシュを倒そう!」とこぶしを振り上げた。苦々しくにらむ私服の目の前でエールの交換だ。
 彼らの手に握りしめられたビラが、彼らの新しい闘いの武器になることを願いつつ、デモの隊列との一体感の中でビラまきをやりぬいた。

 ●6・29渋谷デモを闘って “大丈夫、君ならできる”と 派遣労働者 真田進

 今回のデモは僕が参加した中で一番楽しかった。最初はデモに許可がおりないことを知り「これはもしかしたら……」と思いました。一緒に行った人が「これは大暴動や」と言ってました。
 公園の出口で僕らを機動隊が渋谷の街に行かせないために、盾を構え守っていました。「さあどうなる」と思いました。
 すると動労千葉が武器も持たずに先鋒(せんぽう)で突っ込みました。しばらくすると動労千葉が僕らと分断されました。「武器がないなら仕方ないなあ」と思いました。
 そして次は僕ら青年らの番です。初めはうまく押し合いをできず、呼吸困難になりました。「僕には無理だ」と思い、デモから抜けようと思いました。そんな時、誰かの声がしたような気がしました。誰かに「逃げずに戦おう、大丈夫、君ならできる」と言われたみたいになりました。
 その声は海の向こうで戦っている労働者の人たちの声と、僕が尊敬するアイヌのシャクシャインの声だと思います。僕はその声を胸にひめ、仲間と共に機動隊に突っ込みました。そのうち、僕はすごく楽しくなりました。それと同時に機動隊が後ずさりしていきました。
 敵どもが僕らの仲間を武器で殴りました。大変卑怯な行為に対して、すさまじい怒りを感じました。
 デモが終わった後に、「日本の機動隊は弱いなあ、次はフランスデモできるなあ」と思いました。

 ●6・29渋谷デモを闘って 法大のように闘おうとデモ 広島大学 ジョン滝川

 6・29闘争は、今この時代に私たちが何をし、どう生きるべきなのかを鮮明に示しました。デモに参加した仲間は一人の例外もなく、誰もが「法大のように闘おう!」と固くスクラムを組み、「日本の労働者ここにあり」と世界に示しました。
 6・29で組んだスクラムとは、5・29で組んだスクラムです。今も獄中に捕らわれている同志とのスクラムです。世界で新自由主義と闘う仲間とのスクラムです。
 私たちはひとつでした。権力というひとつの敵に対し、全員が怒りをひとつにして立ち向かった。秋葉原事件を引き起こしてしまった青年に私たちの声は届いているだろうか。敵が誰なのかをハッキリさせ、誰と団結するのかを明確にした時、私たちは本当にひとつになれるということを。労働者同士がいがみあい、殺しあわなければならない世の中をつくったのは一体誰なのだと。私たちが、この時代にすべきことは、今こそ怒りをひとつにして新自由主義に立ち向かうことだと、6・29闘争は明確に示していた。
 私たちは本当にひとつになれた。新自由主義と闘う世界の仲間たちと本当にひとつになれた。青年がもっている、人間としての怒りと本当にひとつになれた。あらゆる分断をぶっ飛ばして、全員が逮捕覚悟で闘い、一人の仲間も見捨てなかった。心の底から「法大のように」と自己を奮い立たせた仲間に私は涙した。そして、その情勢を最先頭で切り開いてきた獄中の同志たちに私は偽りのない言葉を投げかけたい。愛している!と。
 私たちは歴史に刻印しました! 労働者という存在を。労働者のもつ無限の力を。
 振り向けば、汗と雨にまみれた仲間と立ち上る水蒸気。あたりは一面真っ白になっていた。

 内田君が裁判で堂々と陳述 東京 高橋沙樹

 学生が教室でビラをまいたり、集会の参加を呼びかけることが建造物侵入で起訴になるという、許しがたい弾圧が続く最中、6月18日に東京地裁で行われた内田晶理(てるまさ)君の裁判は歴史的な場となった。
 不当逮捕・起訴された内田君が逮捕の不当性を訴え、最近起きた5月28〜29日に起きた弾圧を弾劾する意見陳述を読み上げた。ジャージ軍団が学生を暴力で弾圧し続けていること、内田君以降も次々と逮捕者が出ている事実を突きつけられて、半田裁判長は「本件とは関係ない!」と顔をゆがめ、必死になってやめさせようとした。「最後までなぜ聞かないんだ」と傍聴席から怒りの声が上がると、次々と退廷命令を出す裁判長。視線が宙に浮いたまま、「退廷!」「発言をやめなさい!」と繰り返すのみ。完全に破産している。最後は、どうしようもなくなってとうとうあきらめた。
 堂々たる内田君の勝利だ。傍聴者たちは感動でいっぱいになり、思わず拍手が巻き起こった。権力との力関係がひっくり返った瞬間、突き抜けた瞬間だった。圧迫感のある支配から解き放たれる時がやってくる。それは自分たちでつくり出すんだ!! そういう気概が内田君からみんなへとひろがっていった。
 「俺たちはそういう力を持っている。つまり、体制を転覆する力だ」。この感動は、『蟹工船』のワンシーンと重なる感覚かもしれない。
 「留置場は、怖い所ではない。こっちが取り調べている気分で刑事を観察していた」「獄中は、出たり入ったりする所」。出獄した仲間から、次々と突き抜けた発言があった。そうした勢いが、6月29日の大デモを実現させる大きな基盤となったと、心から実感する。

 ●『蟹工船』インタビュー 団結したら手を出せない 30代・男性 教育労働者

 『蟹工船』を漫画で読みました。古い時代の話というイメージがあったんだけど、今と変わらない内容で、こんなに今の状況と近いというのに驚きました。労働者は命まで資本家にさしだしたらいかんなと。殺されるぐらいなら、資本家を団結してぶっ倒そうと熱いものを感じました。
 印象に残ったところは、浅川監督をやっつけたところです。1回目はやられて、2回目立ち上がった。最初は分断されてダメになったけれども、団結したら一切資本は手を出せないんだと。団結をつくることが大事だと思いました。

 ●『蟹工船』インタビュー 革命をめざす思いは同じだ 20代・男性 全逓労働者

 古い作品だと思っていたけれども、本当に労働者の団結を訴えているという作品だと初めて知って感動して、当時の革命をめざす人たちの思いは今とまったく同じなんだなと、その思いを実現したいなと思います。

 ●『蟹工船』インタビュー ひとつの侮辱も許せぬ怒り 20代・男性 全逓労働者

 我慢のダムが決壊する時がすごい。みんな団結して部屋まで詰め寄って、ピストル向けられるんだけどボコボコにするみたいな。もうもうこれ以上、ひとつの侮辱も許せないみたいな、そういう怒りだよね。それが今の日本の状況と同じだと思う。
 これ以上、雇い止めなんてされてたまるかとか、これ以上、上司に侮辱されてたまるかと。この怒りは満ちていて蟹工船ではそれは許さないぞと立ち上がった時に、みんなも立ち上がってくる。そういう時代になっているんだなって。
 「どう闘ったらいいかわからない」という人に言いたい。どう闘うのかは後から出てくる。こういう方針を提案してみんながそれで行きますかと来るわけではなくて、「俺は許せないぞ」と、それで話しかけて「俺も許せないぞ」となった時に、自然とこうしてやろうああしてやろうというのが出てくる。
 労働組合をつくって状況を変えるという時に、「これは絶対許せない」「誰にもこんな思いさせたくない」「反乱おこそうぜ」というのが大事だと思う。
 ストライキは苦痛に満ちたものでも非痛感のものでもなくて、超楽しいんだ。ストライキすることによって、やっぱり気づく。俺たちが動かしているんだ、所有するにふさわしい存在じゃないかと。逆に当局とか管理職の方がちっぽけな存在なんだと。
 僕は言ってやったけどね。「俺たちが全員でストライキやったら俺たちの言うこと聞くしかないんだぞ」って。楽しいよ。すごく。

 ●『蟹工船』インタビュー 団結して共通の敵と闘う 10代・女性 青年労働者

 『蟹工船』の映画をみて、共通の敵と闘う、一致団結して闘う、最初は団結も何もない状態からストライキをワーとやってしまうという力が戦前からあったんだというのがすごい感動した。今もずっとつながっていることだなと実感した。『蟹工船』最高です。
 小林多喜二さんが共産党で獄死したことが生々しく印象に残った。団結してやっているというのじゃなくて、最初はびびってなかなか立ち上がれない中で、やっぱりどんどん仲間が殺されていってしまうという中で、労働者たちが気づくシーンがよかった。

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週刊『前進』(2350号8面2)(2008/07/07 )

 迎賓館・横田裁判

 私たちは100%無罪だ

 3同志が堂々の意見陳述

 差し戻し審勝利誓う

 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審(東京地裁刑事第20部・林正彦裁判長)公判が6月23日に引き続き、7月1日、3日と連続して闘われた。
 この3回廷が冒頭手続きで、午前10時から午後5時までの全一日公判として行われた。第1回公判で弁護団の冒頭の意見陳述がかちとられたのを受け、7月1日、第2回公判では須賀武敏・十亀弘史・板垣宏同志がそれぞれ1時間を使って差し戻し審にむけた烈々たる戦闘宣言を発した。
 まず、板垣同志が立ち、裁判長をにらみすえ、「私は無実だ。何が破棄・差し戻しだ。ふざけるな! こんなものは裁判ではない。むき出しの暴力でしかない。この国家的犯罪にかかわったすべての検察官、高裁・最高裁の裁判官らの責任を追及し、必ずその犯罪行為にふさわしい責任をとらせる」と鋭く迫った。まさに被告団の共通する思いをたたきつけた。
 また、検察側が冒頭陳述を行わないことを怒りを込めて弾劾し、「控訴審判決によって『有罪方向』で審理を進められることは明らかなのであるから、裁判所に下駄を預け、静観していればよい」と検察官が考えているとしたら、断じて許さない、きっぱり拒否して闘いぬくと、決意を表明した。
 続いて須賀同志が立ち、全身を震わせ、法廷を圧する大演説を行った。「本来、本件公判で裁かれるべき被告の座に座るべきものは、私たち3人が本件にまったく関与していないことを百も承知で不当に逮捕した警視庁公安警察であり、職権を濫用して控訴した検察官自身だ! そして検察官主張を超える新たなデッチあげ証拠を捏造(ねつぞう)して一審無罪判決を否定し、今なお無実の私たち3人に被告の座を強制してきた控訴審裁判所こそ厳しく断罪されなければならない」
 締めくくりを十亀同志が毅然(きぜん)として行った。自分は共産主義者であり、社会主義革命をめざしていると明確に表明した上で、「弾圧が、失うべきものを何も持たない労働者の革命家としての生き方を変えることはありません。弾圧は無力です。弾圧は怒りを育て、団結を拡大します。デッチあげならなおさらのことです。本差し戻し審が、弁護側請求証拠だけを取り調べ、速やかに無罪を宣告するよう、強く要求します。私たち3人、そして福嶋昌男さんの無罪確定まで、怒りをもって、全力で闘いぬきます」と述べた。
 3人それぞれの意見陳述のたびに大きな拍手がわき起こった。被告3人の迫力に圧倒された裁判長は、この拍手に文句ひとつつけることができなかった。
 この後、裁判所の「証拠の告知」が2時間を使ってなされた。16年間にわたる公判で取り調べた「証拠」がどういうものであるか、検察側と被告・弁護団の攻防を「客観的立場」を装って述べていくものである。
 7月3日の第3回公判は、この裁判所による「証拠の告知」に対する批判がたたきつけられた。採用されたすべての「証拠」について、検察立証がいかに破綻(はたん)しているか、一審の心理をとおして暴き出された全事実があらためて全面的に明らかにされた。
 検察側は冒陳もしないまま、一審が「関連性がない」として却下した金沢借家関係、橿原アジト関係、関の沢林道関係の証拠調べを請求したが、弁護団はすかさず、検察側が隠し持っている証拠の開示請求を行い、この証拠開示がない段階でのいかなる証拠調べも認めないとして、本格的攻防に突入した。
 次回は7月16日(水)午後1時15分開廷(東京地裁429号法廷)で第4回公判が予定されている。被告団を先頭に団結した力で差し戻し審を闘いぬき勝利しよう。
(写真 差し戻し審の全日法廷が闘われた昼休み、東京地裁前で無実を訴える十亀弘史同志【7月1日】)

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週刊『前進』(2350号8面3)(2008/07/07 )

 三里塚農民は洞爺湖サミットを怒りを込めて弾劾する!

 三里塚反対同盟が声明

 三里塚芝山連合空港反対同盟は6月29日、7月洞爺湖サミット徹底弾劾の声明を発表し、全国に「腐れ切った支配者どもを打倒しよう。労働者と農民のコンミューンをつくろう」と呼びかけた。(編集局)
 洞爺湖サミットが行われようとしている。世界経済を建て直し、環境を守り、アフリカから貧困をなくし、核兵器拡散の脅威を解決するために世界の8大国政府が集まるという。
 世界にそのような危機をもたらしたのはサミットに集まる政府資本家どもだ。世界経済危機は底なしだと連日新聞が悲鳴を上げている。飢えと貧困は全世界に食糧暴動を巻き起こした。当然だ。環境破壊の巨悪の根源は資本家たちだ。核不拡散だって何千発の核兵器を自ら所有し、イラク、パレスチナ、アフガンで戦争を拡大し、アフリカで殺戮(さつりく)を繰り広げる張本人はアメリカ政府を始めとするサミット参加国だ。奴らが即時終戦し、撤退すれば平和は人々の手に確実にもどるのだ。
 だからサミットの真の姿は見え見えだ。テーブルの下で残り少ない獲物を分捕り合う強盗同士の汚い争奪戦だ。そして全世界の人民の闘いに対する弾圧。
 怒りなしにいられない。住宅投資で巨万の財を懐に入れた奴らが、今度は差押えで住民から住宅を奪い取っている。農民から土地を奪い、伝統農業をとことん解体し、すべてを利潤の対象とした。WTO、FTAのもとで農民が喰(く)えない、生きられない現実となった。世界は絶え間ない食糧危機と食糧争奪戦の中に投げ出された。そこに株式下落で失った儲けを取り戻そうとする投機資金が流れ込んで食糧価格の未曽有の暴騰をもたらしている。
 世界に広がる飢えの苦しみ、さらにリストラ・民営化・非正規雇用拡大。なぜ働く者だけが苦しむのだ。絶対に許せない。
 われわれの体は怒りで震えている。全世界も怒りに煮えたぎっている。
 世界最大の銀行や証券会社が破産寸前だ。良いことではないか。奴らの支配はもはや永くない。労働者と農民が生産と交通を握れば飢えと失業、戦争から解放される。
 われわれは43年間、政府の空港建設に反対し、血と汗を流して権力の農地収奪と闘い、今なお滑走路建設を阻止している。反対同盟と動労千葉の労農連帯は勝利の大きな力だ。その地平にたって農業破壊と闘い、WTOとFTA、EPAと闘う。農民の怒りと結びつく。
 われわれは訴える。
 労働者と農民は手を取り合おう。国境を越えた連帯を打ち立てよう。腐れ切った支配者どもを打倒しよう。労働者と農民のコンミューンをつくろう。生産と消費を我が手に取り戻そう。洞爺湖サミット徹底糾弾!
6月29日
三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2350号8面4)(2008/07/07 )

 ★星野文昭同志からメッセージ

 法大38名の闘いは解放・革命に決起する勇気と希望与える

 徳島刑務所で再審無罪を闘う星野文昭同志から5・28−29法大弾圧と闘う全学連に届いたメッセージを紹介する。(編集局)
 38名の闘いは、奴隷の道を拒否し、解放・革命へ決起することを日本と世界の労働者・人民に訴え、つながり、大きな決起をつくりだすものだ。
 法大をめぐる激突は、学生・労働者に資本の利潤と延命のために奴隷になることを求め、最後は暴力で屈従させ戦争にまで動員する新自由主義への道か、それを拒否し、解放・革命という希望の道かをかけた激突であり、38名の闘いは、その攻撃の本質を白日のもとに明らかにしつつ、圧倒的な学生・労働者と共に解放・革命の希望の道へ決起する勇気と希望を与えるものだ。
 労働者を生きさせることもできなくなった資本主義を打倒して、労働者の自己解放によって全人類の解放をかちとる力を労働者階級(それと共に闘う被抑圧人民)がもっており、法大弾圧を含め全ての闘いをその力を獲得するものとして闘いぬく、そうすれば未来はわれわれのものだ。共に闘おう。
 ★星野文昭同志
 1971年、沖縄返還協定批准阻止を闘った渋谷暴動闘争で警察官1人がデモ隊と衝突して死亡。この件で殺人罪をデッチあげられた星野同志は75年に逮捕された。87年に無期懲役の有罪判決が確定した。獄中33年、再審請求を闘っている。

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